(文:星川圭央二、写真:湧川太陽)
3月18日(土)、FIFAバスケットボールワールドカップに向けて、沖縄県那覇市立銘苅小学校にて子どもたちとトップアスリートとの交流事業「Meet the Dream」JBA技術委員長 東野智弥氏と女子日本代表AC 鈴木良和氏によるクリニックが開催された。
クリニックでは、子供たちは東野氏を異名である“クラッシャー先生“と呼ぶなど、バスケットボールを楽しみながら鈴木氏が主体となりトップレベルの練習メニューに取り組んだ。
二人が子供たちへ伝えた言葉は、「集中しながら、目、耳、頭などの体全身を使って、想像力を膨らませて練習に取り組むこと」バスケットボールは頭を使って取り組むスポーツというのを練習から染み込ませようという思いが伝わる言葉である。
W杯を間近で見られる沖縄の子どもたちには可能性がある!
東野氏は、今回のクリニックを通して沖縄のバスケットボールについて聞いた。
「沖縄県はバスケットボールの環境が整っており、文化として浸透している。今回のW杯や琉球ゴールデンキングスなどのレベルの高いバスケットボールを目にする機会がたくさんあり、岸本隆一(琉球ゴールデンキングス)や並里成(群馬クレインサンダース)、女子で言えば安間志織(伊リーグセリエA1 Umana Reyer Venezia)などの数多くの優秀な選手を輩出しており、これからもどんどんと出てくるだろう。」
と沖縄のバスケットボールの環境の充実さ、そしてそれによる子どもたちへの可能性の大きさを語った。
今回のAKATSUKI JAPAN は”ドリームチーム“過去最高の層の厚さ
NBAドリームチームが結成された1992年バルセロナ五輪以降、日本が2大会連続W杯本戦への自力出場を決めたのは今回が初めてである。
JBA技術委員長の東野氏は「今回のチームは、前回の中国大会のように八村や渡邊、馬場などの海外組だけが注目されているだけではなく、B .LEAGUEの競技レベル向上や河村や富永、金近などの優秀な若手が台頭してきて、多くの選手に注目が分散している。どの世代にもスター選手がいる状態、“ゴールデンエイジ(黄金世代)の結合”」という言葉で表した。
若手の台頭の要因には、AKATSUKI JAPAN A代表のHCであるトム・ホーバス氏が自らアンダー世代が参加するディベロップメントで直接指導を行ない、Window6の直前合宿に金近や市川、小川、川島の4人を直前に追加招集するなど、若手選手をA代表に引っ張り上げることのできるシステムが出来上がっているからだと東野氏は語る。
NBAには八村や渡邊、B.LEAGUEからは富樫や比江島、さらに新鮮な輝きを放つ河村や富永などの若手スターなど多くのスター選手が揃ってきたAKATSUKI JAPAN は過去一番の層の厚さを持つ“日本代表ドリームチーム”と言える。W杯本戦でそれらの選手がチームで戦う事ができれば、過去最高の結果を日本のバスケファンに届けてくれるだろう。