2022年2月26日(土)、バスケットボール男子日本代表チームは、沖縄アリーナで開催される「FIBA バスケットボールワールドカップ2023 アジア地区1次予選 Window2」でチャイニーズ・タイペイ代表と対戦する。
日本代表の試合に先駆けて、2月25日(金) オーストラリア代表vsチャイニーズ・タイペイ代表の試合が沖縄アリーナで行われた。結果は98 – 61でオーストラリアの勝利となった。
オーストラリア代表 98 – 61 チャイニーズタイペイ代表スタッツ(FIBA公式サイト)
Australia v Chinese Taipei boxscore – FIBA Basketball World Cup 2023 Asian Qualifiers – 25 February – FIBA.basketball
オーストラリア代表vsチャイニーズ・タイペイ代表の試合を現地で直接観戦した感想から、26日に対戦するチャイニーズ・タイペイ代表の注目選手と、チームの特徴を紹介する。
チャイニーズ・タイペイ代表 注目選手
チャイニーズ・タイペイ代表 ロスター
(World Cup 2023 Asian Qualifiers Window2; FIBA公式サイト)
Chinese Taipei – FIBA Basketball World Cup 2023 Asian Qualifiers – FIBA.basketball
#31 William ARTINO
プロフィール(FIBA公式サイト)
William ARTINO | FIBA Basketball World Cup 2023 Asian Qualifiers – FIBA.basketball
アメリカからの帰化選手である#31 William ARTINOは、211cmのサイズを活かしてチャイニーズ・タイペイのインサイドの柱。25日のオーストラリア戦のスタッツは14ポイント8リバウンドの活躍。
リバウンドに強く、大型選手が集まるオーストラリア代表が相手でもリバウンドを支配。オーストラリアのインサイド選手は彼を相手にファウルを重ねていた。
プレイスタイルはローポストからゴリゴリ押してくるタイプ。スピードではなくパワーで攻めてくる。3ポイントもありそうだが武器になるほどではない。フリースローは不得意か(25日はFT 2/8)。
日本代表は、William ARTINOからリバウンドを死守出来るかが勝負の分かれ目になりそう。ルーク・エヴァンスとシェーファーアヴィ幸樹の奮闘がカギ。
#12 Kuei-Yu CHOU
プロフィール(FIBA公式サイト)
Kuei-Yu CHOU | FIBA Basketball World Cup 2023 Asian Qualifiers – FIBA.basketball
登録身長197cmのKuei-Yu CHOUは、今回の若いチャイニーズ・タイペイの中心選手である。25日のオーストラリア戦のスタッツは11ポイント、1リバウンド、4アシストとオールラウンドの働き。
長身で恵まれた体格を持つKuei-Yu CHOUだが、このチームではアウトサイドを中心とした3番(スモールフォワード)でプレイする。ボールハンドリングも及第点で、フロアバランスを意識して適切な働きが出来る好選手。
3ポイントも武器のひとつ(25日は3PT 2/4)。ディフェンスでも前からプレッシャーをかけるだけの脚力を持ち合わせている。日本人に例えるなら田中大貴(アルバルク東京)をよりフォワード寄りにしたようなプレイスタイルか。
Kuei-Yu CHOUにマッチアップするであろう西田優大、佐藤卓磨、今村佳太らの日本人フォワード陣が、サイズに勝るKuei-Yu CHOUから得点を重ねる事が出来るか。
他にも、現役大学生ながらアウトサイドの攻撃の中心となる#5 Yao Cheng PAI、屈強なインサイド選手ながら3ポイントも積極的に放つ#29 Chieh-Yu HANも要チェック選手だ。
プロフィール(FIBA公式サイト)
Yao Cheng PAI | FIBA Basketball World Cup 2023 Asian Qualifiers – FIBA.basketball
Chieh-Yu HAN | FIBA Basketball World Cup 2023 Asian Qualifiers – FIBA.basketball
チャイニーズ・タイペイ代表の戦い方
今回のチャイニーズ・タイペイ代表14人は、5人の大学生と9人のプロ選手で構成されている。
Taiwan to face Australia, Japan in Basketball World Cup Asian qualifiers – Focus Taiwan(外部リンク)
平均年齢24歳の若い選手達が中心で、組織として連動したオフェンスをするとは言い難い。
ハーフコートオフェンスの基本は、ローポストにいる#31 William ARTINOにボールを入れてそこからの崩しを狙うか、アウトサイドの#12 Kuei-Yu CHOUなどのペネトレイトからの展開が多い。
チャイニーズ・タイペイの武器はディフェンスだ。
25日のオーストラリア戦では、オールコート2−2−1プレスを仕掛けて、オーストラリアから連続してターンオーバーを奪い連続得点。この試合に敗れたもののの、3クォーターだけの得点は22-30とオーストラリアを上回った。
チャイニーズ・タイペイの平均身長は192cm、横幅も日本代表選手より大きく見える選手が多い。そんなサイズに優れた選手が、足をしっかり動かしプレッシャーをかけてくるディフェンスは日本代表にとっても脅威になりそう。
チャイニーズ・タイペイは決して弱いチームではない。開催国枠で2023年ワールドカップ本戦への出場が決まっている日本とは違い、チャイニーズ・タイペイにとって日本戦は本戦出場にむけて決して負けられない試合。
日本代表としては、リバウンドをしっかり奪い、チームで作ったシュートチャンスを確実に決めきる事が重要だ。何よりホームの観客を前に『勝利への渇望』を見せつけて快勝する必要がある。
久しぶりの国際試合公式戦での勝利が欲しい日本代表の奮起が求められる。