3月15日(日)、Bリーグ2025-26シーズン第26節。西地区の覇権を争う琉球ゴールデンキングスと長崎ヴェルカのGAME2が沖縄サントリーアリーナで行われ、58-68でアウェーの長崎が勝利した。
8600人の大観衆で埋め尽くされたこの試合。前日のGAME1では、キングスが95 – 81で長崎を下し、西地区首位の背中を猛追する貴重な勝利を挙げていた。
長崎としては、GAME1でキングスにリバウンド数で41本対18本と圧倒されたことが最大の敗因であり、この課題をいかに修正するかがGAME2の最大の焦点であった。長崎は前日に続き、インサイドの大黒柱であるアキル・ミッチェルが欠場。ジャレル・ブラントリーとスタンリー・ジョンソンの外国籍2名、そしてアジア特別枠のイ・ヒョンジュンを中心とした布陣でこの大一番に臨んだ。対するキングスは、強靭なインサイドと多彩なオフェンスを武器に、ホームでの連勝を狙った。

各クォーターの試合の流れ
第1クォーター(キングス 10 – 18 長崎)
試合は序盤から長崎の見事な修正力が際立つ展開となった。GAME1ではピックアンドロールに対してアグレッシブにスティールを狙うディフェンスを見せていた長崎だが、この日は戦術を大きくシフト。ボールハンドラーに対して一歩だけプレッシャーをかけるような「威嚇」にとどめ、過度なヘルプや自陣のローテーションを最小限に留める陣形を敷いた。これは、キングスの屈強なビッグマンにリバウンドの空きスペースを与えないための修正だった。1対1でキングスのオフェンスを守り切り、全員が自分のマークマンをボックスアウトし続ける。キングスの強みをあえて正面から受け止め、リバウンド争いに正面から立ち向かった。
オフェンス面では、長崎は開始早々からアウトサイドシュートが効果的に決まる。イ・ヒョンジュンとジャレル・ブラントリーが立て続けに3ポイントを沈め、瞬く間に主導権を握った。キングスはジャック・クーリーやアレックス・カークがインサイドで圧力をかけようとするものの、長崎の強固なディフェンスの前にシュートの精度が上がらない。長崎の激しいプレッシャーにより、キングスは24秒バイオレーションを取られる場面も見られた。長崎は第1クォーターだけで14本のリバウンドをもぎ取り、スコアはキングス 10 – 18 長崎。アウェーの長崎が8点のリードを奪って最初の10分間を終えた。



第2クォーター(キングス 14 – 22 長崎)
第2クォーターに入っても、長崎のペースは落ちない。特に馬場雄大はキングスのエース、ヴィック・ローに対し密着マークを敢行。ローの視界を遮り、ボールを持たせることすら許さない執拗なプレッシャーを与え続け、キングスのオフェンスリズムを完全に分断した。
キングスもベンチから出場した松脇の3ポイントや、脇真大の積極的なペイントアタックで反撃の糸口を探る。脇は長崎の守備陣の背後を突くクレバーなプレーでインサイドに切り込み、奮闘を見せた。しかし長崎は、エースのスタンリー・ジョンソンがテクニカルファウルを含む3つの個人ファウルを犯しベンチに下がるアクシデントがありながらも、チーム全体でカバーし合う。ジャレル・ブラントリーは自らのスティールからコートを駆け抜け、豪快なワンハンドダンクを沈めてチームを鼓舞した。前半を終えてスコアはキングス 24 – 40 長崎。長崎がキングスをわずか24点に抑え込み、16点の大量リードを奪う完璧な試合運びを見せた。



第3クォーター(キングス 17 – 14 長崎)
迎えた後半、ホームの大声援を背にキングスが牙を剥く。第3クォーター、キングスはオフェンスの流動性を高め、全員がボールに触れるボールムーブメントを展開し、長崎の強固なディフェンスにズレを生み出し始めた。ここで輝きを放ったのがデイミアン・ドットソンだ。ドットソンは空間とスピード感を見極めた絶妙なステップでペイントエリアに侵入し、柔らかなレイアップで得点を量産。ヴィック・ローもオフェンスリバウンドから豪快なフットバックダンクを叩き込み、会場のボルテージは最高潮に達する。
一時は一桁点差まで肉薄したキングスだったが、長崎は決してパニックに陥らなかった。タイムアウトを機に冷静さを取り戻した長崎は、コート上の5人全員がアウトサイドからシュートを狙える「5アウト」の陣形を継続。キングスにディフェンスの的を絞らせず、スタンリー・ジョンソンが極端に角度のない位置から巧みなシュートを沈め、ジャレル・ブラントリーもインサイドとアウトサイドの両面で力強さを見せつけて再びキングスを突き放す。第3クォーター終了時点で、キングスが怒涛の追い上げを見せたものの、長崎が依然として主導権を握ったまま最終クォーターへと突入した。



第4クォーター(キングス 17 – 14 長崎)
最終クォーター、キングスはファウルを恐れず果敢に攻め込み、脇真大の打開力やジャック・クーリーのインサイドでの強さで必死の追撃を見せる。しかし、長崎のスターター陣の集中力は最後まで途切れることがなかった。ポイントガードの熊谷航が鋭いドライブでペイントエリアに再三侵入し、キングスのディフェンスを収縮させてアウトサイドのシューター陣に的確なパスを供給。この見事なゲームコントロールが長崎のオフェンスを循環させた。
残り1分5秒、長崎の大黒柱としてこの日23得点を挙げていたジャレル・ブラントリーがファウルアウトでコートを退く。キングスにとっては逆転への最大のチャンスだったが、長崎はベンチから出場した山口颯斗をはじめ、残された選手たちがリバウンドへの執念を見せた。山口はフリースローによる1得点にとどまったものの、献身的なスクリーンやファウルで相手の時間を削る賢いプレーで勝利に大きく貢献した。キングスの猛攻を撥ね退けた長崎が、最終スコアキングス 58 – 68 長崎でアウェーでの貴重な勝利をもぎ取った。
試合スタッツ:りそなグループ B.LEAGUE 2025-26 B1リーグ戦 2026/03/15 琉球 VS 長崎 | B.LEAGUE(Bリーグ)公式サイト




主要選手のパフォーマンス
#21 デイミアン・ドットソン
チーム最多16得点を挙げ、停滞するオフェンスを個人技で牽引した。特に後半、自らペイントを切り裂く姿勢は反撃の狼煙となった。彼は自身のプレーを「読みと反応(リアクション)」と表現し、チーム全体の波長が合わない中でもアグレッシブさを失わなかった。

#4 ヴィック・ロー
14得点10リバウンドのダブルダブルを記録したが、長崎の徹底したマークに苦しんだ。前日のような圧倒的な影響力を削ぐべく、長崎は彼に自由を与えないスイッチディフェンスを徹底。第3クォーターのフットバックダンクなど意地を見せたが、勝利には届かなかった。

#14 岸本 隆一
長崎のマオールヘッドコーチは、岸本に対し スタンリー・ジョンソン などの大型ガードを含め、複数のディフェンダーを代わる代わるマッチアップさせる「リズムを慣れさせない」戦略を敢行。厳しいディフェンスに晒され、得意のクイックショットやゲームメイクの起点となる場面を封じられた。

#18 脇 真大
6得点にとどまったが、守備での高い献身性とエナジーはスタッツ以上の価値を示した。特にスタンリー・ジョンソンへの対応など、肉体的なタフさを披露した点は評価に値する。

対する長崎は、 ジャレル・ブラントリー が23得点、 スタンリー・ジョンソン がファウルトラブルを抱えながらも16得点と、要所で個の力を発揮。
勝敗を分けたキーファクター
リバウンドの制空権と意識の変革
前日の23本差という屈辱を受け、長崎は「サボっていた」と自省した部分を完全に修正。結果、キングス 39 – 34 長崎と、その差はわずか5本にまで圧縮された。長崎がリバウンドを互角に持ち込んだことで、キングスの最大の武器であるセカンドチャンスポイントが激減し、試合のペースを掌握された。

ライブターンオーバーの致命的なダメージ
キングスが記録した14本のターンオーバーは、その多くが失点に直結するライブターンオーバーであった。そこから長崎に献上した19得点は、最終スコアの差(10点)を大きく上回る。長崎のプレッシャーディフェンスに対し、どちらもピボットできるフットワークや冷静な処理といったファンダメンタルが疎かになった代償は大きかった。

「高IQ」ゆえの思考の迷走
最大の敗因は、桶谷ヘッドコーチが語った「頭でっかち」な状況だ。長崎の「一歩引いて守る」スイッチ対応の前にオフェンスの波長が合わなくなる。個々が異なる解決策を考えてしまった。その結果、5人の「波長」が1~2秒ずつズレ、流れるような連動性が失われた。

ヘッドコーチ・選手会見の要約
桶谷大ヘッドコーチ
Q: 本日試合の総括
桶谷HC:ディフェンスでは踏ん張り68点に抑えたものの、オフェンスで波長が合わなかった。前半に良いオフェンスで終われず、ハンドラーの選択やボールムーブメントで苦労した。後半はウィークディフェンダー(守備の穴)を突いてセパレーションを見つけ落ち着きを取り戻したが、相手(スタンリー・ジョンソン)のファウルトラブルを狙う指示を出したことで逆に波長を狂わせてしまった部分もある1。全体を通して前半のオフェンスの停滞が響いた試合であった。
Q1. 西地区首位の長崎と1勝1敗という結果になった。初戦は快勝したが、相手が戦術を変えてきた中で、改めて長崎と対戦してどのような印象を受けたか?
桶谷HC: 強烈なディフェンスとオフェンスのアタックが印象的であった。1対1の守備が困難なことに加え、馬場雄大のプレッシャーや外国籍選手2人のプレッシング能力が非常に高かった。さらに、周囲の選手のローテーションも早く、ペイント内に容易に入れさせてもらえなかった。
Q2. これまで様々なタイプのチームと対戦してきているが、今後のチャンピオンシップ(CS)に向けた残りの試合に、この経験をどのように生かしたいか?
桶谷HC: チームのディフェンスは確実に良くなっている。今日のオフェンスは波長が合わなかったが、相手の対策に対してどう対応するか(後出しジャンケン)が今後の課題となる。前日のように得点する力は備わっているため、いかに共通認識を持ち、プレッシャー下でも冷静にプレーして波長を合わせるかが重要だ。
Q3. ディフェンス面について。第2クォーター中盤で点差を詰めた際、良いディフェンスが見られた。一方で長崎はそれに対してパッシングを増やして攻略してきたように見えた。ディフェンスの駆け引きや、長崎のようにオフェンス力のあるチームを抑えるためには今後どうすべきか?
桶谷HC: 駆け引きというより、規律正しく守れたかどうかが問題だ。守備が不得意な選手をチーム全体でどうフォローするかが重要。そのためには「エマージェンシーシチュエーション(緊急時)の声出し」に尽きる。自分だけが声を出すのではなく、相手に聞こえるように、早めに、何度も、大きな声でコミュニケーションを取るという基礎(ファンダメンタル)を突き詰めることが成長につながる7。
Q4. オフェンス面について。先ほど言及があった「ウィークディフェンダー」を、コート上の5人でどのように強調して攻略していくべきか?
桶谷HC: プレイコールなしでオフェンスに入ることで、狙うべき相手を見つけられていない現状がある。映像を見れば、ピック&ロールのスイッチ後にペイントタッチできる場面は存在しているが、試合中にその再現性を作ることが難しい。前日のGAME1ではそこを集中して攻められたが、今日はボールムーブメントを意識しすぎたり、狙い所が定まらずチームとしての強調ができなかったことでオフェンスが停滞してしまった。
Q5. このような課題が浮き彫りになる試合があるからこそ、練習時間がない中でも試合を通じてCSに向けて良いチームに成長できるというポジティブな側面はあるか?
桶谷HC: ポジティブな側面は大いにある。松脇がポケットへのパスやワイドオープンのシュートを打てているなど、確実にプレーの幅は広がっている。特定のハンドラーに頼るだけでなく、様々な選手が台頭してきているのはプラス。負傷明けの脇も良い雰囲気でプレーできているため、チーム全体の波長が合えばさらに良いバスケットができると信じている。
Q6. レギュラーシーズンも残り1/4となり、長崎や名古屋Dとの熾烈な順位争いが続く。残り16試合に向けた思い
桶谷HC: ゲーム差はあるものの、どのチームも連敗する可能性は秘めている。自分たちが一つ一つ勝利を積み重ねることで、上位チームにプレッシャーをかけていきたい。過去に5ゲーム差をひっくり返した経験もある。今日は敗れたがチームの調子は上向きなので、勝利を重ねて相手にプレッシャーを与え続ける。
Q7. 攻撃面について。長崎に対してアシストが少なく、連携がうまくいかずにターンオーバーになる場面が見られた。コート上では選手同士よく声を掛けており、コミュニケーションが深まっているという話もあったが、HCから見てそれがまだプレーに結びついていないのか、それとも発展途上にあるのか?
桶谷HC: 前日と大きく異なり、今日はライブターンオーバーからの失点が19点にも及び、それが致命傷となった。失点を10点以下に抑えられていれば勝てる可能性があったゲームだ。長崎の激しいディナイ(パスコースを塞ぐ守備)に対して前にパスが出せず、不利な状況での無理なペネトレイトからパスを選択してしまった。ペイント内ではランニングステップではなく、両足(2フィート)でしっかりと止まって処理をするという基本を徹底して直していく必要がある。

デイミアン・ドットソン
Q:本日試合の総括
Damyean: GAME1はとても良かった。今日の2試合目はいくつかミスがあったが、相手は良いチームであり、我々も最後まで戦い抜いて10点差で終えた。相手を68点に抑えられたのは良かった。
Q1. 今日は相手がかなりスイッチ対応をしてペイント内に入らせないようにしていたが、その中でご自身はペイントの中に切り込んでいた。そういった狙いを持っていたのか?
Damyean: 彼らはディフェンスを少し変えてきた。我々はハーフタイムに入る少し前にそれに気づいた。だから全員でアグレッシブになって、相手にスイッチをさせながらもペイント内に入り込もうとした。先ほど言ったようにいくつかターンオーバーはあったが、全体的には我々にとって良いゲームだった。
Q2. 長崎のようなチームを抑えるには、どのタイミングでクローズアウトをかけるかなど連携が非常に大事になってくると思うが、チームの感触はどうか?
Damyean: コミュニケーションを保つことだ。疲労もあるし、特定の選手を止めるのは難しい。
Q3. コミュニケーションの必要性は上がってきている感触か?
Damyean: コミュニケーションは良くなってきていると思う。ただ、人間なのでミスコミュニケーションや間違いが起こることは防げません。そこにいかに反応するかが大切になってくる
Q4. 先日のバイウィークで日本代表の試合を見たかと思うが、今回この2日間で実際にイ・ヒョンジュン選手と馬場雄大選手の2人とマッチアップしてみて、彼らの印象をどのように感じたか?
Damyean: (イ・ヒョンジュンは)良いオフスクリーンプレーヤーで、本当にシュートがうまい。とてもアグレッシブでスマートな選手だ。そして18番の馬場もスマートな選手だ。
Q5. 今日のゲームに関して、長崎はローテーションメンバーが少ない中、インサイドのリバウンドでキングスと互角以上に渡り合っていた。昨日のゲーム以上に彼らからエナジーやインテンシティを感じたか?
Damyean: 彼らは昨日よりもスマートで、より良いプレーをしていた。それでも我々は10点差のゲームをした。
Q6. 試合後のインタビューで、特に攻撃面で修正が必要とおっしゃっていたが、具体的にどういったところか?
Damyean: ただもっと忍耐強くなり、アタックするスポットを見つけて得点し、チームメイトのためにプレーを作り、アグレッシブになることだ。より多くの練習、より多くのコミュニケーション、より多くの機会が必要だ。
Q7. 味方を生かすボールムーブが必要なのか、あるいは連携面のコミュニケーションが必要なのか、状況によって行くという判断だと思うが、そのバランスについてはどう考えているか?
Damyean: チームメイトのためにスペースを作り、チームのために良いシュートを作り出している。そのバランスについては、バスケットボールはリアクション(反応)だと思っている。自分のマークマンがヘルプに行ったり、ピックアンドロールで相手のビッグマンがショウ(牽制)に出たりしたときの反応だ。状況を読んで反応しながらプレーする、それがバスケットボールだ。誰かがヘルプに来たらパスを出し、来なければシュートを打つ。そう考えている。

小野寺祥太
Q1.本日試合の総括
デイミアン・ドットソンも言及していた通り、ディフェンス面で長崎を68点に抑えられた点は良かったと評価している。しかしオフェンス面においては、相手のインサイドでのプレッシャーによってプレーを崩されたり、高い位置でボールを受けさせられたりしたことで、リズムが狂ってしまったと強く感じている。
Q1. 長崎相手に1勝1敗という結果で終わった。前日のGAME1では前半から長く出場していたが、今日のGAME2は前半の出場機会がなかった。この2日間を振り返って、自身のパフォーマンスをどのように評価しているか?
小野寺: マッチアップしたイ・ヒョンジュンらに対して「やらせない」という気持ちはGAME1で出せたと思う。しかし、細かなローテーションのミスやファウルの使い方といった部分はさらに向上させる必要がある。試合に出場した際は、チームに流れを呼び込むためにより大きなディフェンスのインパクトを出していきたい。
Q2. GAME2では熊谷航とのマッチアップが役割だったかと思う。GAME1とはマッチアップが異なったが、自身でスティールを仕掛けた場面もあった。あのようなプレーが1本でも決まっていれば、チームに流れを引き寄せられるという手応えはあったか?
小野寺: スティールを狙ったディフェンスも、オフェンスリバウンドを取った後の3Pシュートも「あと一歩」でした。あのような場面で決め切れていれば、少しでもチームの流れを変えられたと考えている。今後はそうした部分も練習から強く意識して取り組んでいきたい。
Q3. スコアは58-68とオフェンスが伸び悩んだ。相手には馬場雄大という球際(ルーズボール)に非常に強い選手がいるが、今日の試合は球際の攻防において長崎に上回られたという見解か?
小野寺: その通りです。
Q4. 先ほどマイクで「岸本隆一に頼りすぎない」という趣旨の発言があった。今日は岸本隆一に対して相手の選手がかなり徹底してマークについていたが、あのような状況の時、チームとしてどのようにオフェンスを展開していくべきか?
小野寺: 意図的に小さなミスマッチを作り、最後に岸本隆一に託すのは選択肢としてありだが、最初から彼任せにして1対1を仕掛けさせるのはチームのオフェンスではない。ボールムーブメントを通じてサイドからサイドへ展開し、少しずつズレを作った上で、最後に岸本隆一やヴィック・ローのシュートに繋げるべきである。チームとしても個人としても、ペイントエリアへしっかりアタックすることを意識してやっていきたい。
Q5. 4日後にはEASL(東アジアスーパーリーグ)の試合が控えているが、どのような準備をしていくか?
小野寺: また違った展開のゲームになると思うが、今日見せたようなタフさやフィジカルの強さはEASLでもしっかり発揮していきたい。我慢が必要な時間帯も出てくると思うので、チーム全体で耐え抜き、最終的に相手を突き放す展開に持ち込みたい。

長崎・マオールヘッドコーチ
Q1. 本日試合の総括
今日の試合はディフェンスが非常に良かった。オフェンスの構築がうまい琉球に対し、彼らのやりたいことをしっかり阻止できた。特に琉球の強力な5番(インサイド)に対して、自分たちは5番が不在の中で全員で戦い抜けたことが良かった。前日の試合と異なり、試合全体を通して集中力を切らさず、どんな状況が起こっても自分たちのやり方を貫き通せた。琉球という素晴らしいチーム、そしてアリーナの環境の中で勝ち切れたことは、チームにとって非常に大きく、良い経験になった。
Q1. 相手がオフェンスを作りたいところをしっかり対応できたとのことだが、岸本隆一に対して最初はスタンリー・ジョンソンをマッチアップさせ、スイッチしながら抑えていた。岸本隆一を抑えるという狙いについて教えてほしい。
マオールHC: 岸本隆一は本当に素晴らしいプレーヤーである。スピードがあり、ディフェンスに対する反応やディープスリーのレンジ、パッションとエナジーも兼ね備えている。彼が波に乗ることはチームが波に乗ることを意味する。彼のような選手に対し、自チームの特定の1人がマークし続けると相手も慣れてしまうため、様々な方法を用い、複数の選手にマークを回すことが重要だと考えて実践している。
Q2. 今日は長崎の得点が68点と非常に低いスコアだったと思うが、このロースコアでも勝ち切れたということは、今後の戦いにおいてどのような良い経験になると感じているか?
マオールHC: 結果として68点だったが、正直もっと良いショットは作れていたと考えている。映像を見返さないと確実なことは言えないが、特に第4クォーターでは、良いスポットアップのスリーポイントシュートを3〜4本作り出し、良いドライブの展開もあった。それらがたまたま決まらなかっただけで、オフェンスのクリエイト自体はずっとできていた。いくつか修正できるポゼッションはあるかもしれないが、シーズン当初から掲げている「自分たちのオフェンスはディフェンスから始まる」という点がしっかりと体現できていたため、このような勝利に繋がったと考えている。

長崎 #4 狩俣昌也
Q1. GAME2の勝利おめでとうございます。Game1、Game2とこの琉球との対戦を振り返ってみて、どのように感じているか?
狩俣: 怪我人が出るなど難しい試合ではあったが、自分たちのやるべきことと、やらなければいけないことが土曜日と日曜日ではっきりしたと感じている。土曜日(GAME1)はそれをうまく表現できずに負けてしまったが、今日(Game2)はしっかり表現して勝つことができた。それがチャンピオンシップ常連の琉球相手だったということもあり、すごく自信になった。
Q2. GAME1ではリバウンドやポゼッションの差をヘッドコーチも敗因に挙げていたが、GAME2に向けてどのような修正を加えたか?ローテーションの人数も非常に少ない中で非常に難しいゲームだったと思うが、どの辺りがうまくできたポイントだと考えているか?
狩俣: 琉球がオフェンスリバウンドに強いチームであることは分かっていたため、全てを抑えるのは難しいと理解していた。ただ、何割かは抑えることができると考えて試合に臨んだ。昨日は琉球のアベレージ以上にリバウンドを取られて負けてしまったが、映像で振り返り、ファイトしていても取れない部分と、単純に自分たちがサボっていた部分を明確に分けた。そして、自分たちが努力できるところ、集中して取りに行けるところはしっかり行こうと話をして臨んだ。ゲームを通して40分間、1人ではなく全員で高い集中力を持ってリバウンドを取りに行けたことが非常に良かった。
Q3. この上位対決を1勝1敗で乗り切り、現在も西地区1位をキープできている。今後の後半戦に向けて自信も深めたと思うが、チームとしてどのように戦っていきたいと考えているか?
狩俣: シーズンを通してきて、相手というよりも「自分たちとどう向き合うか」が問われており、特に後半戦は自分たちが試されていると感じている。今回のアウェー琉球戦でもそれが1つの課題として挙がった。その部分としっかり向き合い、チャンピオンシップまでにどれだけ自分たちらしさを出せるか、自分たちのバスケットを持っていけるかを、よりコンスタントにできるようにしていきたい。
Q4. 久しぶりに沖縄に帰ってきてプレーしたかと思うが、実際に沖縄で試合をしてみていかがだったか?
狩俣: 本当に素晴らしいと感じた。名前が呼ばれた時、自分は沖縄でそこまで多くプレーしているわけではないが、それでもおそらくチームの中で一番大きな歓声をいただいた。琉球のファンの皆さんの温かさを感じ、沖縄出身で本当に良かったと思えるほどであった。ここでプレーできて本当に良かったと感じている。

次戦への展望
今回の敗戦は、チャンピオンシップを見据えれば、キングスにとって克服すべき課題が明確になったという点で「価値ある敗戦」と言える。相手の戦術的アジャストに対し、いかに5人が即座に共通の解を導き出せるか。「後出しジャンケン」への即応力こそが、王座奪還への鍵となる。
今後はEASL(東アジアスーパーリーグ)への転換という過密日程が待ち構える。限られた時間の中で、崎濱の負傷状況を含むロスターの底上げと、波長の再構築を同時に進める必要がある。ドットソンもあげた「読みと反応」のバスケットを、いかに組織としてシンプルに体現できるか。コート上での瞬間的な連動性を取り戻したとき、琉球ゴールデンキングスは再び上昇気流に乗るはずだ。今回の悔しさを、西地区首位奪還、そしてB.LEAGUE制覇への最大のエネルギーへと変えていくことを期待したい。
(写真:Hamataro、取材:金谷康平、文・構成:湧川太陽)

