3月14日(土)、琉球ゴールデンキングス vs 長崎ヴェルカ GAME1が沖縄サントリーアリーナで行われ、ヴィック・ローが29得点の大活躍で95-81でホームのキングスが勝利した。
西地区の覇権を占う重要な一戦は、沖縄サントリーアリーナに8,622人の観客が詰めかけた。西地区首位を走り優勝へのマジックを点灯させている長崎ヴェルカに対し、4位につける琉球ゴールデンキングスが挑む構図となった本カード。キングスが強固なアイデンティティを見せつけ、首位チームを圧倒した。最終スコアこそ二桁差がついたが、序盤は長崎のリーグ屈指の爆発力に呑まれかける展開だった。しかし、第2クォーターでキングスが見せた「31-10」という驚異的なランが試合を決定づけた。前節・三河戦での準備不足という反省を糧に、桶谷大HCが強調した「アンダードッグの精神」が、ディフェンスの強度とリバウンドの制圧で表現した。長崎の「5アウト」からのトランジションを封じ、リバウンド数で41-18と圧倒的な差をつけた。

各クォーターの試合の流れ
第1クォーター:長崎の5アウトとキングスの縦への意識
キングスのスターティングメンバーは、崎濱秀斗、松脇圭志、デイミアン・ドットソン、ヴィック・ロー、アレックス・カーク。
長崎のスターティングメンバーは、熊谷航、馬場雄大、イ・ヒョンジュン、スタンリー・ジョンソン、ジャレル・ブラントリー。長崎は試合直前の負傷でスタメンセンターのアキル・ミッチェルが欠場した。
試合開始直後、長崎はイ・ヒョンジュン、ジャレル・ブラントリーらが次々と3ポイントを沈める。キングスはスイッチミスやローテーションのわずかな遅れを突かれ、クォーターで計7本の3ポイントシュートを許す苦しい立ち上がりとなった。しかし、ここでキングスを支えたのは若手の積極性だ。スターティングPGの崎濱秀斗と、ベンチから投入された脇真大が、長崎の圧力に対して臆せず「縦のアタック」を繰り返した。相手の足が止まらないうちにペイントエリアへ侵入することで、20-25と食らいついた。
第2クォーター:守備の修正とリムプロテクターの機能
このクォーター、キングスはディフェンスの強度を一段階上げ、相手のペイントタッチを徹底的に阻止。長崎を「4アウト」の状態に追い込むことで、インサイドのジャック・クーリーが本来のリムプロテクターとして機能しやすい構造を作り出した。これにより、長崎の最大の武器であるトランジションを完全に遮断。前半の長崎のファストブレイクポイントを「0」に抑え込んだ。キングスは崎濱秀斗の負傷退場があったものの、オフェンスではヴィック・ローが爆発し、この10分間だけで18得点を記録。31-10という驚異的なスコアで一気に主導権を奪い取った。



第3クォーター:長崎の意地を挫く岸本のディープスリー
ハーフタイムを挟み、大きなビハインドを背負った長崎が西地区首位の意地を見せる。長崎は戦術を修正し、ガードとビッグマンのスクリーンプレーを多用することでキングスのディフェンスにズレを生じさせた。そして、スタンリー・ジョンソンや馬場雄大がファウルを恐れず果敢にリングへアタックを仕掛けた。キングスのディフェンスがファウルを重ねる中、長崎はフリースローを確実に沈めて徐々に点差を詰めていく老獪な試合運びを見せた。
長崎の反撃に遭い、さらにローに対するマークが厳しさを増したことで、キングスのオフェンスは一時停滞した。しかし、ここでチームを支えたのはアレックス・カークやジャック・クーリーといった強力なインサイド陣だった。彼らがオフェンスリバウンドに飛び込み、セカンドチャンスから得点をねじ込むことで、長崎に完全な流れを渡さなかった。長崎が流れを掴みかけた場面でも、岸本隆一が長崎のスイッチとショーの判断がわずかに遅れた瞬間を逃さず、遠い位置からディープスリーを沈めてチームを救った。
第3クォーターの最終盤には、ベンチから起用された荒川颯が起死回生のスティールを見せ、長崎の勢いを断ち切った。この荒川のビッグプレーもあり、キングスは73-61とリードを保ったまま最終クォーターへと向かった。





第4クォーター:長崎をシャットアウトした遂行力
勝負の第4クォーター、長崎はファウルトラブルに苦しみ、インサイドの要であるジャレル・ブラントリーがファウルアウトで退場を余儀なくされる。ミッチェルの欠場も相まって非常に苦しい台所事情となったが、長崎は決してファイティングポーズを崩さなかった。イ・ヒョンジュンが驚異的な確率で3ポイントシュートをねじ込み、ジョンソンが強靭なフィジカルを活かして強引にペイントエリアをこじ開けるなど、持てる力を振り絞ってキングスに食らいついた。
しかし、リードを守るキングスの試合運びは極めて盤石だった。24秒のショットクロックをフルに使い切ることで試合のペースを掌握し、長崎に反撃の時間とリズムを与えなかった。ターンオーバーを最小限に抑え、確実にシュートでオフェンスを完結させることで、常にリング下にクーリーが待ち構えるという圧力を長崎にかけ続けた。さらに、小野寺祥太が要所で3ポイントシュートを沈めただけでなく、ディフェンスでは長崎の得点源にタイトに密着し、自らの役割を完璧に遂行した。終盤にはローや脇が確実に得点を重ね、長崎の追撃を完全にシャットアウト。最終スコア95-81でキングスがホームで大きな1勝を手にした。
試合スタッツ:りそなグループ B.LEAGUE 2025-26 B1リーグ戦 2026/03/14 琉球 VS 長崎 | B.LEAGUE(Bリーグ)公式サイト






主要選手のパフォーマンス
#4 ヴィック・ロー
29得点、10リバウンド。スタッツ以上に特筆すべきは、守備での貢献だ。長崎のエース、スタンリー・ジョンソンに対し、体力を削る粘り強いマークを継続。リーグ屈指のスコアラーを17得点、かつ低確率に抑え込んだことが、長崎のオフェンスリズムを根本から破壊した。

#18 脇真大
10得点、4リバウンド。誕生日という節目に、持ち味のドライブで停滞した時間帯を打開。岸本からの「シュートを楽しめ」というアドバイス通り、迷いのないアタックを見せた。彼の台頭はセカンドユニットの底上げを意味し、プレーオフに向けたタイムシェアの確立に大きく寄与するはずだ。

#14 岸本隆一
12得点(3P 3本)。卓越した戦術眼で、相手のマッチアップのズレを瞬時に見抜き、価値あるディープ3を成功させた。コート上の指揮官としての存在感は、崎濱の負傷という危機においても揺るがなかった。

フロントコート陣(#45 ジャック・クーリー & #53 アレックス・カーク)
合計21得点、15リバウンド。特にクーリーが供給するスクリーンの質が、脇やローのドライブレーンを作り出し、長崎のディフェンスに二者択一を迫り続けた。

勝敗を分けたキーファクター
圧倒的なポゼッション支配
長崎のモーディ・マオールHCが「シュート試投数の17本差(実際は18本差)」を敗因に挙げた通り、リバウンドの支配(41-18)がそのまま攻撃機会の差に直結した。2倍以上のリバウンド奪取は、長崎の得意とするアップテンポな展開を阻害し、キングスが常に自分たちのペースでプレーし続けるための「時間的・心理的優位」をもたらした。

継続的なディフェンスプレッシャー
ベンチポイントの差(36-15)は、キングスの選手層の厚さを象徴している。交代してもディフェンス強度が落ちない、あるいは脇のようなフレッシュな脚力が加わることで、長崎の主力は終盤にエネルギー切れを起こした。

ヘッドコーチ・選手会見の要約
キングス:桶谷大HC
Q: 試合の振り返りをお願いします。前半の展開からどのようにゲームが動き、自分たちのペースを掴んでいったのでしょうか?また、若手選手の活躍についてはいかがでしたか?
桶谷HC:出だしからこの重い展開がずっと続くのかなと半信半疑でしたが、打たれているシュートは悪いシュートではなく、納得のできるディフェンスだったため、最初は我慢だと思いながらやっていました。1 時間が経つにつれて相手のシュートが落ち出し、自分たちがリバウンドを制覇できました。リバウンドが取れるとインサイドの強みが出て、オフェンスも自分たちの流れに変わってきました。前半は行ったり来たりでしたが、出場時間こそ多くはなかったものの、颯(荒川)のスティールからゲームが動いて、そこから基本的には自分たちのペースでバスケットができたと思います。また、脇(真大)も期待を持って送り出しました。長崎はプレッシャーをかけてくるので縦に切っていける人が重要だと思っていましたが、脇がその仕事をしっかり果たしてくれました。相手のスカウティングなどもあり、試合によって良いところを出せない時もありますが、今日のような場面で脇がいてくれたことがチームにとって非常にプラスになっています。 三河戦の負けからしっかりメンタルを整えて、良いバスケットをしてくれたと思います。
Q: 長崎はファストブレイクポイント(速攻からの得点)がリーグ1位のチームです。金曜日の練習など限られた時間の中で、トランジションディフェンスについてチームとしてどのように守るか、どのような準備をしてきましたか?
桶谷HC:金曜日の練習や今日の朝の練習で一番強調していたのがトランジションでした。いつもなら相手のプレイセットを覚えることに時間を費やしますが、今回は平面でアタックしてくる相手に対してどう守るかということにほとんどの時間を費やしました。その部分をみんなが一番意識してできたのではないかと思います。
Q: ディフェンスについてお聞きします。キックアウトからのクローズアウトで誰が行くかの判断など、1発目は相手選手に決められてしまいましたが、その後はシュートを打たれてもしっかりとローテーションに行けていたように感じました。ディフェンスでのエラーは少なかったように見えましたが、いかがですか?また、明日に向けての課題や修正点はありますか?
桶谷HC:もう一度映像を見る必要がありますが、エラーは少なかったと思います。ヘルプのローテーションでどうしても行けない難しい場面はありましたが、それは許容範囲です。ただ、明日はそこでペイントタッチをどうさせないかが課題になります。緊急時のシチュエーションでみんながやっていたことは間違っていなかったので、そこはチームとしてやり続けたいです。ウィークサイドにボールが飛んでスリーポイントを決められたシーンもありましたが、試合中のローテーションの話の際にも選手たちは気づいていたので、明日はさらに精度を高くしていければと思います。今日はリバウンドやポゼッションゲームで圧倒しましたが、明日は相手も何か対策をしてくるはずです。受け身にならず、良かったところはやり続けながら、相手のプランに対して自分たちも答えを出せるようにしていきたいです。
Q: 脇選手とヴィック・ロー選手の今日の評価についてお伺いします。ヴィック・ロー選手に関しては今季一番と言えるくらいの活躍で、プラスマイナスも+18でした。また脇選手については、3月から試合展開に関わらずコートに送り込まれ、その中でもがいている部分もあったかと思いますが、このゲームに至るまでの脇選手の取り組みと、今日のゲームでのパフォーマンスについてはいかがでしょうか?
桶谷HC:脇たちには「あなたたちがペイントタッチすることがこのゲームをかなり左右する」と事前に伝えていました。長崎は前からのプレッシャーの圧は強いですが後ろは弱いので、入り込めば絶対に自分たちのバスケットができると話していました。それに対して脇が本当にいい仕事をしてくれました。ただ、祥太(小野寺)などがめちゃくちゃいいスクリーンをかけてドライブのコースを空けてくれたりもしています。これも重要な役割です。脇を活かすためにみんながいい仕事をしてくれたと思います。ヴィックについては、今日は当たり日でしたね。一番凄かったのはディフェンスです。29点取りましたが、スタンリー・ジョンソンをあれだけ止められる人はいません。今日は本当に凄かったです。ヴィックや佐土原、ドットソンらがスタンリーに対して体を張り、簡単にプレイさせなかったことが、今日の勝敗の1番の要因だと思います。
Q: 今日のゲームプランが完璧にはまっていた中で、明日のゲームに向けて、相手のロスター変更なども含めてどのように考えていますか?
桶谷HC:今日は相手のスタート予定だった選手が外れてロスター外になるということがありました(長崎#25 アキル・ミッチェル)。 明日彼が出てくるか分からないので、出てくる可能性を頭に入れながらゲームプランを練った方がいいと思っています。ただ、今日のゲームプランは完璧にはまっていたと思うので、大幅に変える必要はないでしょう。相手が明日何をしてくるかですが、彼らが「後出しジャンケン」をしてきたことに対して、自分たちもちゃんと「後出しジャンケン」できるようにしたいです。
Q: 水曜日の三河戦の後の会見で、「準備ができていなかった選手がいたり、エナジーの部分で課題があった」というお話をされていました。先ほど「今日の試合に向けていいメンタルを整えられた」というお話がありましたが、水曜日から今日までの少ない練習期間の中で、ヘッドコーチから選手たちにどのような声掛けや指示、具体的な指導があったのか教えていただけますか?
桶谷HC:前回のゲームの後に「ちゃんとしてください」と伝えたことと、あとはバスケットをどうやっていくかという部分だけで、特別なマジックワードはありません。「正しいことをやり続けよう」ということだけです。どちらかというと選手たちの方が、昨日の練習などもいい姿勢で取り組んでくれていたので、こちらから言うことはありませんでした。しっかりと切り替えて、コミュニケーションもすごく多くなっていたと思います。また、スカウティングを担当した佐々アソシエイトヘッドコーチが一番大きな声を出していて、そのエネルギーが乗り移ったのかなと思います。バスケットは相手がいるスポーツなので、相手に対してメンタル面でどう上回っていくかがすごく大切です。そういった意味で、良い準備ができたのではないかと思います。

キングス:#18 脇 真大
Q: 試合の振り返り
脇: 今日本当に大事な試合になってくるとチーム全員で話していて、みんなが集中して一つになって今日の一勝ができたので、本当に良かったなと思います。この勝利は本当に大きいと思うので、また明日もあるので明日は違った戦いになると思いますが、しっかり切り替えて明日につなげたいなと思います。
Q: 誕生日おめでとうございます。1クォーター、9対17と長崎にリードを許し、相手が良い流れを作った場面でのコートインになりましたが、何を心がけてコートに立ったのでしょうか?また、1クォーターに熊谷選手に体を当ててドライブしてレイアップを決めるなど、早い段階からオフェンスで特徴を出せて非常に乗っていけたのかなと思いましたが、その1クォーターを振り返ってみていかがですか?
脇: スイッチミスなどで相手にスリーポイントをポンポンと決められてしまったので、誰が悪いとかはないですが、そこを集中して僕たちも守ろうという気持ちで入りました。僕の強みはボールプレッシャーや縦へのアタックなので、最近の試合では島根戦のゲーム1はうまくいったのですが、そこから島根のゲーム2、三河の時まで僕自身そこまでうまくいっていませんでした。今日は本当にビッグゲームになるというのも分かっていましたし、そこで弱い気持ちでやっても意味がないと思っていたので、そこは切り替えて出だしからしっかりやろうという気持ちがありました。こうやって自分の持ち味が活きたので、これからも忘れずにやっていきたいなと思います。
Q: ビッグゲームをきっかけに自分の調子を上げていくということが昨年もあったかと思いますが、明日も長崎との西地区首位攻防戦、来週もEASLとビッグゲームが続いているところに対して、どのような気持ちで向かって、どのようなパフォーマンスを発揮したいと考えていますか?
脇: どれだけ楽しんでやるかというのが一つです。昨日の練習の後に、岸本隆一さんに「もっとシュート楽しんで打っていいよ」と声をかけてもらいました。本当に仲間を信じて、隆一さんも信じてくれて、みんなも信じてくれていたので、僕が後から出てシュートも決められました。本当にいろんな人たちに感謝しています。強い相手の中でこうやってできたので、また僕自身自信になったなと思いますし、「こんなもんじゃないぞ」というのを僕ももっと分からせてあげたいなと思います。
Q: 岸本選手が「もっと楽しんで打っていいよ」と言ったのは練習の後ですか?
脇: そうです。相手に下がられて思い切って打てないなど、そういったところが多少なりともありました。そこで隆一さんにそういう言葉をもらえて、僕たちも「打っていいんだ」という気持ちになりました。「打っちゃダメ」と言われているわけではないですが、「来たら自信持って打て」と声をかけてもらって、本当に今日もボールが回ってきて自信持って打てたので、これは継続してやっていきたいです。隆一さんの一言は僕にとって本当に大きいなと思ったので感謝していますし、これがチームの勝利にもっともっと貢献できるように僕も成長していきたいなと思います。
Q: ご自身としても自分が点を取ったらチームが楽になる、まさに今日も大事な場面でシュートが決まったと思います。個人としても平均得点を2桁に乗せたいといった目標や、欲求みたいなものはあるのでしょうか?
脇: これから「平均得点2桁に上げたい」と言ってしまうと、あまりチームとしても良くない方向に行っちゃうと思うので、自分としてはそんなに思っていません。チームが勝つためにどれだけやって、そこに僕の結果がついてくると思うので、まずは勝利を優先し、そこから自分の結果がついてくると思っています。自分のスタッツに左右されず、そこはただの自分のスタッツなので、勝つためにはチームの勝利が1番大事だと思って、スタッツは二の次だと僕は思っているので、そういう考えはあまりないです。ただ、点を取ればチームが楽になると思うので、そこは集中していきたいなと思います。

キングス:#4 ヴィック・ロー

Q: 前半の第2クォーター、スタンリー・ジョンソンや馬場雄大から決して簡単ではないショットを彼らの上から決めました。その時の気持ちや決意を教えてください。
Vic: 今日の試合は、「どの試合も新しい経験であり新しい瞬間である」ということの一つの例に過ぎないと思います。長崎はナンバーワンのチームです。私たちは富山にも負けましたが、それは富山が私たちより優れているというわけではありません。毎日、毎試合が新しいものであり、それがバスケットボールや人生の美しいところです。今日目覚めて良い一日になることを願い、時には悪い日もある、それでもいいのです。今日はスタンリー・ジョンソン、馬場、ブラントリー、イ(・ヒョンジュン)といった、本当に素晴らしいチームと対戦しました。今日は私たちが上回っていましたが、それは私たちが常に彼らより優れたチームであるという意味ではなく、今日に限って私たちが上回っていたということです。困難に立ち向かい、挽回してくれたチームのみんなを本当に誇りに思います。
Q: この前の記者会見で「チームを信じている」と話していましたが、今日のチームを見てどういう思いになりましたか?沖縄アリーナの中のキングスというチームに対して、どういうエモーショナルな気持ちになりましたか?
Vic: 今日のチームはとても良いプレーをしたと思います。2日前に「より良いプレーをする」と言いましたが、みんながそれを心に留め、挑戦を受け入れてくれたと思います。誰もがこの週末が本当に大きな試合だと分かっていました。試合に臨み準備をするにあたり、チームの感情やマインドセットは非常に強いものでした。長崎は試合の出だしからとても良いプレーをしていましたが、私たちは強さとタフさを保ち、逆転し、自分たちのやるべきプレーをやり続けました。
Q: スタンリー・ジョンソンに対するディフェンスについて。ドライブも外からのスリーもある中で、一番消したかったところは何ですか?
Vic: 彼はたくさんシュートを打ちます。長崎のチームは、イ、スタンリー・ジョンソン、ブラントリーの3人の選手が中心になっていると思います。馬場もとても良い選手です。オフェンス面ではその3人がシュートの大部分を打つので、彼らにマッチアップする選手は誰であれ、しっかりとロックオンして1つのプレーに集中していました。彼らはとても良いチームですが、オフェンスの多くが1対1に帰結します。だからこそ、私たちはそのマッチアップに本当に集中して準備しました。ジョンソンは素晴らしい選手であり、リスペクトされるべき選手です。
Q: 今日長崎はファストブレイクポイントが前半0でした。シュートを打った後、表情も変えずにすぐディフェンスに戻っていましたが、早く戻る意識はありましたか?
Vic: すべてはディフェンスです。ここ数試合、私はオフェンス面でそれほど良いプレーができていなかったと思うので、この試合の焦点は、ただ小さなことをやることでした。集中してディフェンスに戻り、スタンリー・ジョンソン、イ、馬場、ブラントリーをガードし、コーチが求めることをこなすだけです。多くの選手は得点することばかりにこだわり、オフェンス面で自分自身に厳しくなりすぎますが、試合には得点以外にも、ディフェンス、リバウンド、チームメイトとの連携、エネルギーをもたらすことなど、たくさんの要素があります。これらはすべて自分でコントロールできることです。シュートが入らない試合もありますし、それは仕方のないことです。しかし、勝つために必要な他のこと、つまりリバウンドを取り、ディフェンスをし、チームメイトと一緒にプレーできるかどうかが重要です。今日(活躍したの)は私でしたが、明日はジャック(・クーリー)かもしれないし、岸本かもしれない。ですから、毎試合での私のマインドセットは、できる限りの準備をし、コントロールできるものをコントロールすることです 。ディフェンス、エフォート(努力)、リバウンドは自分でコントロールできます。シュートは入る時もあれば、入らない時もあります。オープンになる時もならない時もあります。今日はオープンなシュートを決められたので、それについては本当に満足しています 5。明日はまた新しい日です。

長崎:モーディ・マオールHC

Q: 試合の総括について
マオールHC: 本当に自分たちは最後まで戦い抜いたと思っています。特定の時間帯でしっかり自分たちのやり方ができず、第2クォーターで点差を離されてしまい、そこからもう一度挽回するのが難しかったです。フィールドゴールのところで、琉球の方が17本も多く打っているので、ここまで多く打たれると正直勝つのは難しいと思います。ただ、その第2クォーター以外はしっかり自分たちは戦えていたと思いますし、正しくしっかりプレーもできていたと思っています。本当の最後の方まで良いショットを作ることもできていたのですが、やはり第2クォーターで点差を離されてしまった段階で少し離れ過ぎてしまったので、そこからもう1回戻ってくるというのは難しかったと思います。
Q: 今もおっしゃったように、今日はミッチェル選手がいない中でもリバウンドを取りましたし、スリーポイント成功率が40%、フリースロー成功率が90%と非常に高い数字が上がった印象ですが、オフェンス面の評価を教えてください。
マオールHC: オフェンスのところで言うと、全く自分たちの良いオフェンスができず、ほぼ1対1で終わってしまいました。ただそれ以外のところでは、シュート自体のクオリティは悪くなかったと思います。シュート自体のクオリティは良かったのですが、数字を見ると明らかに琉球の方がシュート数が多く、彼らの方が17本多く打っているので、敗因はそこかなと思っています。これだけ17本も多く打たれてしまうと、勝てる可能性は一気に低くなると思っています。
Q: フィジカルが強い相手ですが、明日も試合があります。明日に向けてどのような準備をしていきますか?
マオールHC: まずは修正点というよりかは、第一に選手のコンディションとして、誰がどれくらい健康な状態なのかを確認することが最優先です。その上で、ゴール下のところでしっかり戦わなければいけません。
Q:今おっしゃっている通り、リバウンドの部分がポイントになってくるかと思います。「健康的な選手を確認する」というお話をしていましたが、明日はどのように全員で解決してゲームを戦っていきたいと思いますか?
マオールHC: Bリーグのどのコーチも、このようなゴール下の強さを持つ相手に関してはゴール下の話をすると思います。そして、彼らのオフェンスリバウンドの話をすると思います。個人的に少し面白いと感じたのは、自分たちがディフェンスリバウンドのファウルを多く取られたのに対し、向こうのオフェンスリバウンドのファウルは全く吹かれなかったことです。判定については個人的に面白いなと思いました。ただ、新たなチャレンジとしては、コールを変えようとするのではなく、自分たちのプレーをやり続けるということが一番大事かなと思っています。強度を高く保つことや、積極的に飛び込む動きをやり続けることがまず大事です。フィジカル面はもちろんですが、メンタルの部分も非常に重要になってくると思うので、そこも大事です。自分はこのグループ、ロッカールームにいる選手全員を本当に信頼しています。今日の試合に関しても、選手たちの努力には全く問題がなかったと思っているので、チーム全員でもう一度レベルを上げるということが大事だと思っています。
次戦への展望
同一カード連戦におけるGame 2は、戦略的な「後出しジャンケン」の舞台となる。長崎はGame 1で露呈したリバウンドの弱点を解消すべく、馬場やジョンソンをよりアグレッシブにペイントエリアへ飛び込ませるだろう。また、コンディションの問題で欠場したアキル・ミッチェルの復帰の可能性など、長崎が仕掛けてくるであろうアジャストに対し、キングスがいかに柔軟に対応できるかが問われる。キングス側の懸念は、負傷退場した崎濱の状態である。彼の離脱が長引けば、ガード陣のプレータイム増加による疲労蓄積は避けられない。しかし、今回のGame 1で示した「誰が出ても強度が落ちない」という規律を維持できれば、連勝は現実的な目標となる。勝利に満足せず、再びアンダードッグの精神で40分間リバウンドを支配し続けること。それが、西地区首位チームを完全に沈めるための唯一の道である。
(写真:照屋勇人、取材:金谷康平、文・構成:湧川太陽)

