今村24得点の活躍でキングス先勝 琉球ゴールデンキングス vs 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ CSクォーターファイナルGAME1【2023.05.12】

(文:湧川太陽、写真:Hamataro)

5月12日(金)、日本生命 B.LEAGUE QUARTERFINALS 2022-23が開幕。琉球ゴールデンキングスは、ホーム沖縄アリーナで名古屋ダイヤモンドドルフィンズとGAME1を戦った。

レギュラーシーズンではキングスの3勝1敗だったこの対戦。しかし名古屋Dの素早いトランジションオフェンスは、キングスにとって決して楽な相手ではない。

昨季の悔しさを胸に秘めて、キングスのB1頂点への挑戦が始まる。

 

 

目次

キングスを苦しめる名古屋Dのチェンジングディフェンス

キングスのスターティングメンバーは、#1 ジョシュ・ダンカン、#14 岸本 隆一、#30 今村 佳太、#34 小野寺 祥太、#45 ジャック・クーリー。

名古屋Dのスターティングメンバーは、#4 コティ・クラーク、#11 須田 侑太郎、#12 中東 泰斗、#43 スコット・エサトン、#60 坂本 聖芽。

 

先手を取ったのはアウェーの名古屋Dだった。キングスは試合開始直後から名古屋Dに0-6のランを許す。

マンツーマン、2−3、3−2ゾーンディフェンスと、目まぐるしく変化する名古屋Dの守備に、キングスは自分たちの強みであるインサイドにボールを供給できない。

キングスは自分たちのオフェンスを良い形で終えることが出来ず、名古屋Dにディフェンスリバウンドから速い展開に持ち込まれる。

残り5:38には、元キングスの須田がアーリーオフェンスから3ポイントを決めて、スコア7-12。キングスはタイムアウトで修正を図る。

 

キングスの流れに押し戻したのは、セカンドユニットとしてコートに立った #4 コー・フリッピンだった。

フリッピンは残り2:52にコートに入ると、ゆっくりとしたドライブからゴール下のダンカンへアシストを通し、その直後のディフェンスでも名古屋Dのパスをスティールして、ファストブレイクで得点。残り2:19でスコア14-17とキングス3点ビハインドとなり、名古屋Dがタイムアウト。

 

タイムアウト直後もキングスは全員で厳しいディフェンスをみせる。名古屋Dの #5 モリス・ンドゥールを全員で取り囲み、3秒バイオレーションを誘発。

 

1クォーター終了直後には、名古屋Dの#8 張本 天傑が右膝を負傷するアクシデントも発生。1クォーターの最終スコアは、18-19で名古屋Dの1点リード。

 

チームを鼓舞するエース今村

2クォーターもディフェンスで両者の火花が散る。残り7:15に #24 田代 直希が中東からスティールしたかと思えば、残り6:15には逆に中東が田代からスティール。ボールへのプレッシャーがさらに厳しくなる両チーム。

 

名古屋Dは、須田のクイックリリースから放たれる3ポイントが火を噴く。残り7:46には左45度。さらに残り5:39には右コーナー。どちらもアーリーオフェンスから迷いなく打ち切ってきた。

 

名古屋Dの速い展開からのアーリーオフェンスに苦しめられるキングス。試合後にキングス桶谷HCも「やられてはいけないトランジションディフェンスや、3ポイントのところをかなりやられてしまった」と反省を口にした。

 

須田が連続で3ポイントを決めたこれらの場面でも、キングスがシュートを打った瞬間、他の4人のポジショニングがエンドラインに近い位置に偏っており『良いシュート』でオフェンスを終える事が出来ていなかった。

結果、名古屋Dがディフェンスリバウンドを取って素早くボールをフロントコートに運ぶと、キングスはそれぞれのディフェンスポジションに戻るのが一瞬遅くなり、その隙を突いて名古屋Dの3ポイントシュートが射抜いてきた。名古屋Dの前半3ポイント確率は、脅威の70%(7/10)。

 

だがキングスは、エース今村が自らのシュートでチームを鼓舞した。

残り2:55には #7 アレン・ダーラムのスキップパスから、左45度から今村が3ポイント成功。

さらに残り1:21には、ダーラムのハンドオフパスを受けて、今村がベースラインをドライブして得点。スコア36-42とキングス6点差まで戻す。

 

今村の奮闘でリズムを取り戻したキングス。残り6.9秒には岸本がコート中央の『Ryukyu』のロゴ付近から超ロング3ポイントシュートを決めて、沖縄アリーナを総立ちにさせる。

 

2クォーター最終スコアは、41-44でキングス3点ビハインド。レギュラーシーズンを支えてきた今村、岸本のシュートで、キングスは点差を最小限に抑えて、後半に勝負を繋いだ。

 

1 2

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

地元で開催されるFIBAバスケットボールワールドカップ2023に貢献するべく奮闘中!
趣味はスポーツビジネス関連の研究。note、Twitterもフォローしてくれると喜びます。

目次