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キングス、宿敵ジェッツに惜敗 千葉ジェッツ vs 琉球ゴールデンキングス GAME1

(取材:湧川太陽、写真:Tomohiko Sato)

4月1日(土)、琉球ゴールデンキングスはアウェー千葉ポートアリーナで千葉ジェッツとGAME1を対戦。

3月の天皇杯決勝では、千葉ジェッツのエナジーの前に完敗したキングス。

宿敵千葉ジェッツに何としても勝利したいキングス。アウェーの地で天皇杯の雪辱なるか。

 

天皇杯の完敗を払拭してからが出発点

キングスのスターティングメンバーは、#1 ジョシュ・ダンカン、#14 岸本 隆一、#30 今村 佳太、#34 小野寺 祥太、#45 ジャック・クーリー。

千葉のスターティングメンバーは、#2 富樫 勇樹、#3 小川 麻斗、#4 ヴィック・ロー、#14 佐藤 卓磨、#33 ジョン・ムーニー。

 

試合開始直後、小野寺が冨樫に対してディフェンスで激しいプレッシャーを仕掛ける。天皇杯の悔しい完敗を糧に「今日は負けない」という強い意志の現れ。小野寺がキングスのディフェンスをトーンセットした。

 

キングスは千葉の最初のオフェンスをストップすると、今村の右45度からの3ポイントで先制点。しかし千葉もローが3ポイントでお返し。

残り7:48 今村はインサイドにペネトレイト、マッチアップする佐藤をステップでかわしてレイアップを決める。序盤は今村の積極的なペイントアタックが光るキングス。

 

試合の立ち上がりは決して悪くないキングス。ディフェンスではイージーシュートを許さず、オフェンスでも積極的にペネトレイトでインサイドアタックを仕掛けている。

しかし千葉は崩れない。今季初先発の小川が3ポイントを決める。さらにクーリーへのダブルチームからのパスアウトをカットされてターンオーバー。その直後に冨樫とムーニーのピック・アンド・ポップ(PnP)で3ポイントを決められてしまう。天皇杯の嫌な記憶がよぎる。

 

だがこの日のキングスは、千葉にシュートを決められても、自分たち意思を崩さない。リバウンド、ルーズボールへの執着が素晴らしい。

1クォーターで千葉に許したオフェンスリバウンドは試合冒頭の1つのみ、セカンドチャンスポイントは0。

天皇杯でチームが破綻した理由は、千葉にリバウンドで圧倒されたから。ひとつひとつのポゼッションを大事にして、相手のポゼッションを必ず1回で切っていく。そのために全員でボールに集中する。

キングスは見事にその課題を修正した。全員が身体を張って一つひとつのプレイに集中していた。

 

1クォーターはスコア 20-24でキングス4点リードで終了。しかしリードは有って無いようなもの。自分たちの課題をクリアにして、やっとここからが出発点だ。

 

『自分たちのリズム』を作ること

2クォーター、古巣との対戦に燃える#4 フリッピンが魅せる。ボールムーブメントで千葉ディフェンスの中央に隙間を作ると、フリッピンが得意のドライブで中央突破、そのままレイアップを決める。

さらにフリッピンはディフェンスでもローにタフショットを打たせると、そのディフェンスリバウンドを自ら取り、そのままコースト・トゥ・コーストのドライブで得点。残り8:17で、スコア23-28とキングス5点リード。

 

自分たちの形で戦えているキングスだったが、なかなか点差を離せない。クーリーがリバウンド争いからオフェンスリバウンドを取られた直後に、ローの個人技からダンクを許すなど、失点するタイミングが良くない。

バスケットボールには『流れ、リズム』があるが、具体的にいうとそれは『連続得点』だ。バスケットボールはルール上、必ず攻撃権が交互にやってくる。相手の攻撃権を食い止め、自分の攻撃権で確実に得点すること。さらにそれを短時間で行うことで、自分たちが気持ち良くプレイできるようになる。

アウトオブバウンズやオフェンスファウルでプレイが途切れた場面、その直後のディフェンスでいかに相手の攻撃を食い止める事が出来るか。

逆に、千葉はそういった場面で確実にシュートを決めてきた。スタッツに残らない素晴らしいプレイ、集中力だ。

 

残り6分、フリッピンのアンスポーツマンライクファウルを起点に、ムーニーのフリースロー2本、直後にローがドライブから得点。31-32と点差が一気に1点差に縮まる。

 

キングスはタイムアウト直後、ダーラムがローポストからパスアウト、今村が左45度からの3ポイントを決める。

この時間帯に今村が踏ん張る。再度ダーラムからのパスアウトで右45度からワイドオープンの3ポイント。これは惜しくも外れるが、ディフェンスに全速力で戻って、佐藤のワンマン速攻を完璧なブロックショットで止める。

その後も今村は積極的にドライブでペイントアタック。今村と佐藤の激しいマッチアップは見応え十分だった。

 

2クォーター後半、点差こそ離れないものの、キングスのオフェンスは自分たちの形でプレイできていた。

天皇杯で手を焼いた千葉のローポストへのダブルチームにも上手く対応。ローポストの深い場所ではなく、若干ミドルポスト寄りでポストアップする事で、味方がペイントへカットインするスペースを少しだけ広くした。

残り4:01 にはダンカンがそのスペースをうまく活かしてカットイン、ダーラムがパスを合わせて得点した。

 

だが千葉はやはり強い。ルーキー小川が貴重な得点を重ねる。小川は岸本からディフェンスで激しいプレッシャーを仕掛けられるが、それにも屈せず残り2:09、さらに1:34 と連続で3ポイントを決めてスコア42-40と千葉が逆転。

 

2クォーター終了時のスコアは、42-40と千葉2点リードで終了。キングスは自分たちの形でプレイ出来ているが、自分たちのリズムを作りきれないまま前半を終えた。

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