通算成績32勝10敗で西地区首位を守る琉球ゴールデンキングスは3月20日(土)、ホームで広島ドラゴンフライズを迎え、43戦目を行った。
琉球ゴールデンキングス | 広島ドラゴンフライズ | |
90 | TOTAL | 70 |
29 | 1Q | 13 |
20 | 2Q | 21 |
24 | 3Q | 20 |
17 | 4Q | 16 |
広島ドラゴンフライズはここまでの成績を6勝36敗、西地区最下位の10位と低迷。B1昇格1年目、なかなか勝ち星をあげられない。この状況を打破するため23試合を残し新たに広島ドラゴンフライズU-15の指導者であった、尺野将太ヘッドコーチを迎え新生を図る。
さらにチームを契約解除となったトレイラー選手に代わり福島ファイヤーボンズから移籍の外国籍選手、208㎝チリジ・ネパウェ選手が加入しインサイドプレーとリバウンドの補強に期待がかかる。
鮮やかなスタートダッシュの琉球
琉球は開始早々、#88牧選手がスクリーンで生じたスペースを見逃さず切り込んでレイアップシュートで先制、#45クーリー選手もインサイドで得点、守備でも全員で前線から強固に守り、広島に楽にシュートを打たせない。
広島はターンオーバーも重なり苦しい展開の中、ペースをつかんだ琉球はリズム良くボールを回し、1Qで29-13と大量リードを奪う。
2Q、最初の得点は広島#15ネパウェ選手の移籍後初となる豪快なダンクショット。出だしのこのシュートでペースを掴みたい広島だが#0石崎選手がショットクロックギリギリに放った3ポイントシュートがイン、ペースを掴めない。あきらめずに追いかける広島は#5マーフィー選手や#24田中選手らがリングに積極的にアタック、リバウンドを拾いながら対抗し、前半49-34で終了。
後半、広島は#1ケネディ選手が発奮。3ポイントシュートを決めたのち、果敢に攻め入りバスケットカウントを得るとフリースローも決めてみせる。しかし琉球の#13エバンス選手のダンク、#45クーリー選手のペイントエリア内での得点、#30今村選手の連続3ポイントシュートで71-50と追いすがる広島を寄せつけず。
広島は#1ケネディ選手を起点に#5マーフィー選手、#エチェニケ選手らで攻め入るが、広島の細かいミスを琉球は確実に加点、琉球の守備は手堅いまま徐々に点差は離れ、クーリー選手のいない時間帯もしっかり守り抜いた#32満原選手の3ポイントシュートで試合終了。90-70で琉球の勝利。
広島 尺野将太HC コメント
ゲームの出だしの部分がすべてだったかなと思います。(広島の)選手はチャレンジするつもりで入ったのですが、琉球のディフェンスがそれを上回るプレッシャーで、ターンオーバー、速攻を何本かさせてしまった。
開始5分以降は琉球もメンバーをかえながらでしたがいろいろなチャレンジをしながら明日は出だしに気をつけて試合に臨みたい。
Q、新加入のネパウェ選手について今日の戦いぶりは?
加入してから練習がまだあまりできていなくて心配はあったがオフェンスが14得点と期待以上のところがありました。ディフェンスはコンビネーションの点で上手く出来ていない場面もあったけど要所要所で練習してきた守り方ができ、相手に脅威を与えられたと思う。
しばらく水曜ゲームがあって練習自体出来ないが、ゲームの中でコンビネーションを深めていけたらと思います。
琉球 藤田弘輝HC コメント
Q、試合を振り返って
試合の立ち上がりのディフェンスのインテンシティがすべてだったと思うので、バイウィーク明けで試合の間隔があいたなか、今回の試合のような入り方ができたのは良かったと思います。
Q、前回(富山戦)のバイウィーク明けと比べて
前回のバイウィーク明けではプレー云々より相手(富山)の方がハードにプレーして負けてしまったので、バイウィーク明けでのインテンシティのトーンセットは大事にしていました。
Q、そんななかで並里選手がコロナ陽性反応が出たことについて
知ったのは急な形だったのですが、並里選手が早く回復してくれることを願っています。あれほどの素晴らしい選手なので、彼がいない穴は大きいです。それでもチーム一丸となって並里選手の穴を埋められるように、彼が戻ってきたときにチームとしてもステップアップできるようにやっていきたいと思います。
Q、並里選手が抜けることでのチームの雰囲気や戦術的な影響は?
ポイントガードの圧倒的なコントロール、コールをしたりとかという並里選手がいないなかで、チーム全員で意思疎通、何のオフェンスをするのかとかを強調したのと同時に、岸本隆一がこれだけ長い時間のポイントガードをしたり、船生誠也だったり、ビッグラインナップも今日は試しました。そういった結果が今日はいつもと違うニュアンスになったのだと思います。
Q、石崎選手と小野寺選手を同時に入れる場面があったんですけど、意図は?
意図は単純にローテーションの一部だったのでそうしただけです。
Q、明日はどのような戦いをしたい?
ゲームの入りのディフェンスの戦い方を強調したいと思います。途中緩くなってしまった時間帯もあったので、そこを反省点として40分間インテンシティの高いディフェンスに近づけられるように取り組んでいきたいです。
琉球 岸本隆一選手 コメント
Q、並里選手が不在のなかでポイントガードとしてのプレーが長くなったと思いますが
いつもと違う気持ちというか、自分のこともそうですが、チームとしてもバイウィーク明けで、試合がない週が明けてゲームがあるということで、前回は同じシチュエーションでアウェイの富山でゲームがあったわけですが、そのときはなかなか自分たちのリズムでゲームができなかったという思いがあったので、僕個人というよりはチームとして締まった雰囲気でゲームに入れるようにという思いをもって今日のゲームを迎えました。
Q、司令塔としてゲームの入りからよかった部分は?
キャプテン、HCともにディフェンスからということを言っていたので、僕のところで意識したのはオフェンスのところで休み明けでオフェンスが固くなったりとか、ボールがまわらなくて重たくなったらイヤだなと思いがありましたので。後々にも試合は続くことですから。
とにかくボールをまわすこと、出ている選手全員がボールを触って、点数を全員が取るということを意識していました。みんなにボールを触らせようと意識して、特に前半は展開できたと思います。
Q、並里選手が不在の影響について
間違いなくこういう状況になって影響はありますが、捉え方次第というか並里選手が2、3週間後彼が戻ってきたときにそれぞれがステップアップできたといえるように戦っていくしかないです。並里選手はおそらくもどかしい気持ちでいると思うんですよね。まだ話せていないのでわかりませんが。僕が思う彼だったら、たぶんもどかしい気持ちでいるだろうなと思うので。
そのままもどかしさを抱えておいてもらって、コートに戻ってきたときにこの思いをコート上で爆発させてほしいと思いますし。こういう状況がチームにとってまたステップアップできるきっかけにしていきたいと思うので、あまり悲観的にならずに前へ進めたらなと思います。