Bリーグの頂点を決める過酷な戦い、チャンピオンシップ(CS)がいよいよ幕を開ける。琉球ゴールデンキングスは、クォーターファイナルでシーホース三河と激突する。敵地・愛知県刈谷市での戦いに向けて、決戦の地へと旅立つ直前の那覇空港にて、桶谷大HC、ジャック・クーリー、小野寺祥太が囲み会見に応じた。




「今のキングスとどこも当たりたくないんじゃないか」桶谷HCが語る確かな手応え

今シーズンは決して平坦な道のりではなかった。桶谷HC自身も「なかなか調子が上がらない中でのシーズンだった」と苦しい時期を振り返る。しかし、レギュラーシーズン終盤、特に最終節の宇都宮ブレックス戦で成長の跡を見せた。「1戦目は勝ちかけて1点差で負けたが、その後ちゃんとバウンスバックして、2戦目はしっかりと崩れず最後までプレイできた」と語る指揮官の言葉からは、逆境を跳ね返す強靭なメンタリティが備わったことが伺える。
桶谷HCは「チーム力もかなり上がってきてますし、正直、今のキングスとどこも当たりたくないんじゃないかなっていうぐらい、いい状態です」と力強く宣言した。
初戦の相手となる三河については、ダバンテ・ガードナーら強力なインサイド陣の得点力やジェイク・レイマンの3ポイントシュートなどを挙げ、「中も外も重い相手」と警戒を強める。そして、「自分たちはチャレンジャーのマインドを持って戦える。開き直ってどう戦うか考えてきたし、いい準備ができている」と、王座奪還に向けた自信をのぞかせた。
「CSになるとすべてが変わる」大黒柱クーリーが語る経験値

キングスの大黒柱であるジャック・クーリーも、チームの状態に太鼓判を押す。「60試合戦った後ですが、チームの状態としてはすごくいい」と語り、自身も含めて「過去7試合くらい、すごくいい試合ができているので継続したい」と好調ぶりをアピールした。
過去4年間ファイナル出場してCSでの激闘を肌で知るクーリーは、「CSになるとすべてが変わる」と大舞台の特殊性を熟知している。レギュラーシーズン最後の5試合連続でダブルダブルを達成したクーリー。三河の強力なインサイド陣に対抗するためには、クーリーがゴール下を支配する事が必須だ。
「必ず沖縄に帰ってくる」小野寺が誓う泥臭いプレイとホームへの想い

ディフェンスの要である小野寺祥太もまた、CS特有のヒリヒリとした空気を目前にして静かに闘志を燃やしている。「アウェイから始まるが、自分たちがシーズンを通してやってきたことを初戦からしっかり出せば、自ずといい結果が出てくる」とブレない姿勢を示した。
三河戦のポイントとしては、相手のファストブレイク(速攻)への警戒を挙げた。「トランジションの部分で気をつけないといけない。ガード陣が得点源になる部分があると思うので、チームとして対応していきたい」とディフェンスのキーマンとしての自覚をのぞかせる。さらに「宇都宮戦の2戦目のように、チームの持ち味であるリバウンドやセカンドチャンスポイントを出していきたい」と語り、CSという強度の高い舞台でも泥臭いプレイを完遂する覚悟を見せた。
アウェイでの戦いとなるが、沖縄から声援を送るホームのファンへの想いを語る。「しっかりアウェイで勝って、セミファイナルをホームでできるチャンスがあるので、しっかり勝って帰っていきたい」と、沖縄アリーナへの凱旋を力強く誓った。
いよいよ始まる負けられない戦い。桶谷HCが最後に語った「1戦1戦、死に物狂いで戦う。団結の力で目の前の試合を乗り越えて最後、頂点を掴みたい」という言葉に、今のキングスの覚悟が凝縮されている。経験豊富な選手たちが互いを信じ合い、苦しい時間帯で我慢を続けて勝利を掴み取れるか。日本一奪還を目指すキングスの激闘が始まる。
(取材・文:湧川太陽)

