渋谷・伊佐HCの欠場を受けて浜中ACが代行
2020年12月5日(土)2020−21 Bリーグ第10節、サンロッカーズ渋谷対新潟アルビレックスBBが青山学院記念館(東京都)にて行われた。
前節の横浜戦に勝利して中二日、同じく前節の秋田戦を2回のオーバータイムで制した新潟との対戦。
試合直前に渋谷伊佐HCが体調不良による欠場、浜中ACが代行として指揮を取ることが発表された。
渋谷は前節に続いて#44盛實がスタメン、一方新潟は#25アレンを怪我で欠く布陣。
合流したばかりの#5ダーラムと一足先に新潟入りした#42ウォッシュバーンで試合に臨む。
守備から攻める渋谷
渋谷は前節に続き、オールコートで守備のプレッシャーかけ、1Q序盤から11点のラン。
メンバーを入れ替えつつ強度を保つ。新潟はシュートも嫌われる。
Q最後のプレーで#42ウォッシュバーンがプットバックダンクを決め、21−15。
2Q
新潟が#42ウォッシュバーンが8得点などで気を吐き、離されずについていく。
一時新潟が8点差まで詰めるが、渋谷は外国籍選手がバランスよく点を取り、#73田渡が「目があった」#14マカドゥにパスを出し、アリウープ。
#34ケリーの豪快なダンクと続け、渋谷が再び引き離す。41-26(20-11)でクォーターエンド。
HCが不在だからこそ
3Q
渋谷は前回横浜戦と同様に3Qになると守備の強度が落ちる。守備でリズムを崩し攻撃もうまくいかない流れ。
新潟はボールが回るようになるが、連戦や外国籍選手のプレータイムが長くなっていることで疲れが見えてくる。
それでも、このQは渋谷の得点を上回り、62-48(21-22)。
4Q
両チームとも得点が入らず、行き来の多い展開。
新潟は青学出身でプロ入りして初めて母校でのプレーとなる#13柏倉が3Pを2本決める。
渋谷はオフィシャルタイムアウト明け#9ベンドラメが連続3Pを沈め、仕上げに入る。
渋谷が時間をコントロールして、85-67(23-19)でゲームセット。
スコアリーダーは渋谷が#34ケリーが27得点、新潟は#42ウォッシュバーンが23得点だった。
流れのせいにせず、チームが前に進むために
新潟は前節秋田戦がダブルオーバータイムになったことで、12/2(水)の22:50に秋田を出発し
12/3の5:30に新潟着だったため、1日ぐらいしか準備の期間がなかったという。
秋田戦でプレータイムが40分超えた選手を休めつつ、加えて#25アレンの怪我で疲労が抜けないまま、外国籍選手2人の状態で戦うことになった。
試合後の新潟福田HCのインタビューにて語られたことだが、続けて
「それはあくまで【流れ】であり、タフなチームはそれでもしっかり勝つし、やるべきことを遂行できる。
まだ我々がそこに至っていない」と言い、一番の敗因は「我々の遂行力が悪かった」と述べた。
新潟は#42ウォッシュバーン、#5ダーラムがそれぞれ36分のプレイタイムで渋谷に挑んだ。一方、渋谷は#14マカドゥが約20分、#10ジャクソン、#34ケリーが28分とプレイタイムをシェアしていた。
こういう状況だからこそ、準備をしておくということ
浜中ACは試合の1時間15分前に伊佐HCの欠場の連絡を受けたということだが、「サンロッカーズの良さを残しつつ、
型にはまらず」に代役を努めたという。
この日の渋谷は一度もタイムアウトを取らず、「取らなかったといえばかっこいい終わりになるが、取れなかった部分もある。
経験がないという部分で、タイミングを逃してしまった部分がある」と述べた(浜中AC)
(伊佐HCはGAME2も欠場、その中で浜中ACは二戦を勝利という結果で留守を守った)
また、#9ベンドラメから、今季に関しては誰が不在になってもおかしくないということで、プレシーズンは伊佐HCは采配をせず、AC陣に任せていて、「コーチも選手たちも準備して、自分たちのバスケットをするだけだった」と言う。
試合後のインタビューや会見時の選手の口から、スローガンでもある「結(ゆい)」という言葉が出てきた。
ここにバイウィークで「一度分解して組み立て直した」という武器のディフェンスと同様に、チーム全体に徹底されていると感じた。
日程的にも連戦が続く中、予想できないことが起きたとき、どのように対応して、逆境をものにしていくのか、ということをこの日の両チームを見て思った。