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キングス全員得点で快勝 琉球ゴールデンキングス vs 新潟アルビレックスBB GAME2

(文:湧川太陽、写真:tomo)

10月16日(日)、沖縄アリーナで行われた琉球ゴールデンキングスvs新潟アルビレックスBBのGAME2。前日のGAME1は93−53でインサイドを支配したキングスが40点差で勝利。この日のGAME2も勝利なるか。

 

"Glue Guy" ジョシュ・ダンカン

キングスのスタメンは、#4 コー・フリッピン、#7 アレン・ダーラム、#24 田代 直希、#30 今村 佳太、#45ジャック・クーリー。

新潟のスタメンは、#3 澁田 怜音、#4 ケヴェ・アルマ、#10 杉本 天昇、#25 ロスコ・アレン、#34 遠藤 善。互いにGAME1と同じスタメンだ。

 

この試合、最初の主役はキングス#1 ジョシュ・ダンカン。1クォーター残り4:13でコートに入ると、3ポイントシュート2本を含む連続14得点の大爆発。そのシュートレンジの広さを見せつけた。

 

入団当初から「キングス外国籍インサイド陣の中で "Glue Guy" になりたい」と語ったダンカン。

"Glue Guy" つまりチームメイト同士をつなぎ合わせる Glue(糊) のような役割。この時間帯も、ダンカンは独力で得点を決め続けたわけではなく、チームオフェンスの中で最初にスクリーンをかけて相手のディフェンスにズレを作り、チームメイトのパスを受けてシュートを決め続けた。

"Glue Guy" ダンカンの活躍により、1クォーターは28-14とキングスが14点リードを奪う。

 

ゾーンディフェンスに悩まされるキングス

2クォーター、新潟はゾーンディフェンスで反撃に出る。2-3ゾーン、3-2ゾーン、さらにマッチアップゾーンを織り交ぜてキングスオフェンスを混乱させる新潟ディフェンス。

この日の試合後の記者会見でも、桶谷HCが「2クォーターは何が(攻め手の)正解か分からない状態になってしまった」と語ったように、1クォーターの流れるようなボールムーブメントが止まってしまったキングス。2クォーターのシュート成功率も31.3%まで下降。

 

昨季後半から、キングスに対してゾーンディフェンスを敷くチームが増加。今季も開幕戦の宇都宮、第2節の名古屋D、そして新潟戦GAME1と、すべての対戦相手がゾーンディフェンスを長い時間帯で敷いてきた。つまり『キングスを攻略するにはゾーンディフェンス』がリーグの共通認識になったという事だ。その共通認識を打ち破らなければ、今季も優勝には届かないだろう。

 

実戦の中で成長するキングス

3クォーターも継続してゾーンディフェンスを多用する新潟。しかしキングスは2クォーターと同じ轍は踏まなかった。

 

ゾーンディフェンスはエリアを守る守備で、ボールのある場所でいかに『数的優位』を作り出すかがカギになる。ディフェンスの選手が1人で守れる範囲にオフェンスの選手が2人留まると、ディフェンスの『数的優位』が発生しやすい。しかし、オフェンスの選手が適切なポジショニングをキープし続ける事が出来れば、逆にオフェンスの『数的優位』が生まれる。

そして、どのゾーンディフェンスも左右0度の位置、いわゆるコーナーが急所になる。コーナーからシューターに高確率な3ポイントを打たせる事が出来れば、ゾーンディフェンスは音を立てて崩壊する。

 

3クォーターのキングスは、そのゾーンディフェンス攻略法を実践してみせた。

3クォーター残り6:01、キングスの5人はコート上に大きくスペースを取ると、右45度で今村とダーラムがボールピックを使って新潟ディフェンスの目線を集め、最後は左コーナーでフリーになった田代が3ポイントを決めた。わざとボールに近いペイントエリアに侵入したクーリーや、右コーナーから動かなかったフリッピンも、ボールに触れない隠れた好プレイで貢献した。

 

桶谷HCも3クォーター開始前には「ディフェンスの間に入らないライン作り」「自分の(敵の)マッチアップマンと(味方の)ボールマンの延長線上に留まらない」事を全員で意識したという。

「混乱した時間帯があった事で、逆に自分たちが成長できる試合になった。試合の中で『答え』を見つけ出せたので、チームが良くなるための一勝だった。」

桶谷HCがこう語るように、キングスは実戦の中で成長し続けようと試行錯誤を繰り返している。

 

3クォーター終了時点で 67-45 と22点差をつけたキングス。その後もソリッド(堅い)な守備で新潟を苦しめ、4クォーター残り7:13には、フリッピンの豪快なトマホークダンクも炸裂した。

 

そして4クォーター残り4:38、キングスのアジア特別枠選手である#42 ジェイ・ワシントンが得意の3ポイントを決め、残り2:49には# 11 松本 礼太も3ポイントシュートを決めると、この日出場選手全員が得点。キングスの選手達はベンチで腕を組みながら全員の活躍を祝福した。

 

最終スコアは 99-65 でキングスが全員得点の快勝。5勝1敗となり、得失点差で西地区首位に立った。

試合スタッツ:Bリーグ 2022-23 B1リーグ戦 2022/10/16 琉球 VS 新潟 | B.LEAGUE(Bリーグ

 

故郷への想いを胸に活躍する今村

新潟で生まれ育ち、地元の新潟経営大学からプロ入りを果たした今村佳太。

Bリーグでプロデビュー以来4シーズン在籍した新潟アルビレックスBBとの対戦を終えて、地元クラブに対する特別な思いを語ってくれた。

 

「僕にとって特別な試合。新潟アルビレックスBBのブースターの皆さんに、自分の成長した姿を見せる事で、少しでも元気を与えられたらと思ってプレイしていました。そういう部分を出せたと思うので嬉しかったです。」

新潟アルビレックスBBの期待のルーキーから、琉球ゴールデンキングスのエースそして日本代表選手まで成長した今村佳太。彼の故郷に対する想いは、遠く沖縄アリーナまで駆けつけてくれた新潟ブースターにも、きっと届いているはずだ。

 

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