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9年ぶりにキングスへ復帰する桶谷HCへの期待

 ── 桶谷ヘッドコーチはキングスで9年ぶりに指揮を執りますが、ヘッドコーチ就任リリースの安永さんのコメントには「キングスが大きな壁を乗り越えるには、チームとしての組織力が必要であることも痛感した」とありました。桶谷さんをヘッドコーチとして呼び戻した経緯と、このチームに必要だと感じた「組織力」とはどういったものでしょうか?

桶谷大HC(中央)

桶谷大HC(中央)

 

本当にこれまでキングスは恵まれていて素晴らしいコーチの方々にずっと見て頂いていると思っています。昨シーズンよく戦ったと思っていますし、持っているものハードワークをテーマにすべて出し切った感じはあります。ただ、ハードワークだけでは優勝できない。やはりそこは組織の力なのではないか、という考えに至りました。

もちろん強力なリーダーシップによる組織作りもあれば、個々を理解しながら体制としての組織を作りもあります。上手くいかない時、バスケットボールで言うと勝てない時、選手たちそれぞれが思い通りにプレーができなくて葛藤している時、そういった時を、どのように克服していくのかは、やはり組織で克服しなければいけません。60試合という長いシーズンですけどカレンダーで見ると短い期間ですから時間との戦いでもあります。桶谷さんにはその組織作りが出来ると素直に感じました。

桶谷さんとは12年前から4年間一緒に戦ってきました。その時の信頼関係が私と木村さんと桶谷さんの間に有ります。お互いに信頼できるからこそ、厳しいことも、難しい要求も言えますし、信頼し合っているからこそ、桶谷さんも何が求められているのか、なぜ桶谷さんが必要とされているのかを理解して、その役目をしっかり務めてくれるでしょう。

桶谷さんは16年間連続でプロリーグのヘッドコーチを務めています。プロの長いキャリアを持つヘッドコーチは他には鈴木喜美一さん(シーホース三河)の次になります。桶谷さんは、キングスの他にも大分、岩手、大阪、仙台のクラブで経験をされて、外からキングスを見て様々な気持ちになり、色々な事を考えたんだろうと察しますし、そんな彼がもう一度キングスの為に働きたいと思ってくれたのが非常に大きいです。

 

2016年開幕戦から5年間のキングスの成長

 ── 今回の開幕戦の対戦相手アルバルク東京は、2016年 B.LEAGUE 最初の開幕戦と同じ対戦カードです。今季の開幕戦カード決定のリリース文では、2016年の大きな敗北感と、そこからの5年間キングスはクラブとして大きく成長した事、それを強く強調されていました。2016年当時アルバルク東京と共にB.LEAGUE の開幕戦に選ばれた頃の心境と、そこから5年間のキングスの成長はどう感じていますか?

 

2016年9月22日、B.LEAGUEの1番最初の試合、開幕戦にアルバルク東京とキングスが選ばれて、アルバルク東京が「エリート集団」キングスが「雑草軍団」というような触れ込みで戦わせて頂きました。本当に胸を借りるつもりで戦いましたし、心の中では一泡吹かせようとずっと思っていましたけど、戦ってみるとやはり、普通では勝てないが上手くいったら勝てるかも、という戦いを最初から挑んだ気もします。

それからはずっとアルバルク東京に勝ちたいという気持ちを、毎回アルバルク東京と試合をするたびに思っていました。そして2シーズン前にはアルバルク東京のホームアリーナでキングスが2連勝する事ができて、岸本選手が勝利後眼に涙を浮かべていたことが忘れられません。

私なりにそれは何かといえば、東京都と沖縄県を比較しているみたいなもので、どう見ても東京都は首都で、人も物も多くある大都市と、沖縄という島嶼の小さな県が戦ったような錯覚に陥りました。でも沖縄はただの小さな県ではなく、凄いアイデンティティーがあり、人から愛される県だから、そんな沖縄が東京と戦うのが面白いと思っています。私は京都府出身で、沖縄に引っ越す前に、京都府以外どこが好きかと聞かれたら多分沖縄県って言っていただろうと思います。

今年のB.LEAGUE の開幕戦、1日に1試合だけという先出し開幕戦にキングスを選んで頂いたことを光栄に思います。沖縄アリーナという舞台があって、キングスが西地区で常勝軍団となり、アルバルク東京と対戦できるというのは、9月30日が今シーズンのファイナルの決勝戦だったらいいな、最後の試合だったらいいな、と思うくらいに力が入る試合です。

ただ申し上げているように、本当に今年はいろいろなことができるチームを作りたい、というテーマがあり、その分色々なことを練習して習得しなくてはいけない。そのための練習が今は足りていないし、開幕戦はキングスの本当の強さの60%くらいで戦わなければいけないかも知れません。もちろんそれはアルバルクも同じだと思います。

5年前のB.LEAGUE開幕戦を覚えている選手達は、胸に何かを持って戦うと思いますし、クーリーもその話を知っている選手達から聞いて、9月30日をカレンダーに赤い丸をつけている感じです。

9月30日は、5年前のリベンジとかそんな簡単な言葉ではなくて、5年間キングスがどれだけ成長できたのかをしっかり示す試合になればと願います。結果はどちらかが勝った負けたになりますけど、どのような中身で戦えるかというのが大切です。

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