CSセミファイナルGame2 琉球ゴールデンキングスvs島根スサノオマジック記者会見

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琉球ゴールデンキングス #14 岸本 隆一選手

 

——ファイナルは東京になりますが、ファンの方へメッセージがあれば

沖縄でいつも応援してくれているファンの方々も、全国にいるキングスを応援してくれているファンの方々みんなにとって良い結果を得られるように、日本全国のファンが東京に集まって自分たちとともに戦ってくれたら嬉しいなと思います。

 

 

——これまで跳ね返されてきたセミファイナルを突破した今の気持ちは?

正直なところは不思議な気持ちというか、過去4シーズンセミファイナルを突破出来ずに悔しい思いをした分今日勝てたことはすごく嬉しいです。それと同じくらいセミファイナルを確実に突破しなければいけない責任というか、やらなければいけないことだと思っていたので、その安堵感もあります。いろいろな感情が入り混じった不思議な気持ちです。

 

——4Qで2点ビハインドの状況で、今村選手からエバンス選手にパスが繋がらなかった場面。相手に流れがいきかけていたときに岸本選手が声を出して仲間を鼓舞していました。その後に小寺選手のバスケットカウントがありました。どういうメンタリティでコートに立たれていましたか?

不思議といつも通りというか、昨シーズンも感じていたことですけど、チャンピオンシップという一つ一つのプレーが良くも悪くも重たくなるゲームに対して、どうしてもミスだったり、50/50のボールがとれなかったとかいろいろな要素がある中で、いかに次のプレーに集中力を持ってプレー出来るのかというところはこのシリーズすごく意識していました。

もちろんあのシュートが入っていればっていう悔しい気持ちを持つこともあるんですけど、自分がそのような振る舞いをすることで少しでもその選手が切り替えて次に向かえるように、実際のところ自分自身に言い聞かせている部分もあります。そうやってシーズンを勝ち抜いてきたのが今年のチームだと思うので、そこはすごく意識してやれたかなと思います。

 

——率直に本日の勝因はどこでしたか?

シーズンでも何度かじれったいというか、なかなか爽快感がないゲームは経験していたので、そのシーズン通して戦った自分たちの経験値というものが今日は上回ったのかなというのが今思う感覚です。

 

——地元出身ということで琉球で長く戦ってこられていますが、沖縄のチームが日本一になることの意味は?

沖縄のバスケットボールの文化っていうのは、もともと背が低い選手が多いというとこらから始まって、いかに身長の大きな身体の大きな選手たちと戦っていくかというところから沖縄のバスケットボールの歴史は始まったと思っています。

それを自分たちがこの歴史を感じながら、今それを体現することによって沖縄のバスケットボールだけに限らず、いろんなものに貢献できるかなという思いはずっと持っています。

大きなことを言うかもしれませんが、それが日本のバスケットボールにとって少しでも自分たちが力になれる要素になると思います。そういう思いは僕だけではなく選手みんなが持ってプレーしていると思います。

 

——ファイナルでの最後の2勝へ向けての意識は?

今日の終わり方が終わり方だっただけに、本当に良い状態で決勝の舞台に臨めるかなと思っています。

特に宇都宮というディフェンスの固いチームに対して、もちろん攻略していくことも大事なんですけど、今日のようなじれったいゲームをいかに我慢して自分たちの空気感でやれるかというところが大きなポイントだと思います。

もちろん観ている方々にとっては爽快なプレーであったり、湧き上がるようなプレーを期待しているとは思うんですけど、忍耐力、、、神経をすり減らした先に勝利というものがあると思うので、良いプレーが何度も続かないという部分は肝に銘じてプレーしていけたらいいかなと思います。

あとは正直試合の勝ち負けというのは運の要素もあると思うので、その運を掴むべくまずはこの一週間自分たちにやれるだけのしっかりした準備を行なって、東京で戦っていきたいと思います。

 

——キングスにとって初のファイナル、西地区としても、bjリーグ出身のチームとしても初です。島根も含め地方のチームが上がってきて勢力図も変わってきています。リーグ全体にとっても良いことですが、その中でキングスがファイナルに行く意義は?

自分たちがみんなにとっての印象に残ることで、いろんな人に影響が与えられると思います。自分たちが試合に勝ったり試合で良いプレーをすることによってバスケットボール以上の価値を各場所に提供出来るのかなというプライドというか、そういう気持ちもあります。

ましてや今日のゲームに関しては本当にそういうことを感じさせられました。試合としては1勝かもしれないんですけど、今日観に来てくれた方々にとってどれほどのものなのかと考えると、今日のゲームは誇らしいゲームだったと思います。

 

——過去の4度のセミファイナルは、岸本選手にとってはなかなかプレータイムを得られなかったり、シュートも入らなかったりいろいろな思いがあったと思います。今回のセミファイナルは2試合続けての2桁得点と責任を果たした上でのファイナル進出だと思いますが、達成感や手応えをどのように感じていますか?

得点やスタッツ的には最低限の仕事は出来たと思います。QFでもそうでしたが、みんなのリバウンドを助けたいというのがあったので、その意識はいつも以上に高く持っていて、それが僕なりにはリバウンドが多く取れて良かったと思います。

過去4シーズンCSで負けてきて、出れない時期とかも経験している中で、今回こうやってファイナルに進むことが出来たので、過去に一緒に戦ってきた仲間たちにとっても納得のいく結果柄この先に得られるように、自分自身にとっても納得出来るゲームになるように準備していけたらと思います。

 

——岸本選手と並里選手はキングスを引っ張ってきました。沖縄のサイズの小さい2人の選手がコートに同時に立ってファイナルに導いたというその意義は?また並里選手に言いたいことがあれば。

今回ファイナルに進出する、この先に優勝を争うにあたって、背が低くてサイズの無い選手が沖縄には多くいると思っていて、そういう人たちにとっての希望であれたらいいと思います。

成との関係というのは、2人がいることによって2人の良さが最大化されると思いますし、2人がいることによって2人の短所、ウィークネスと言うんですかね、そういう部分が最小限に抑えられる。そういう関係だと思っています。

(今思うことじゃないかもしれないですが)成と同じ時代に一緒にプレー出来ているということは僕自身にとって幸せなことだと思っていますし、成と一緒にチャンピオンシップを獲りたいです。

そのチャンスが何度あるのかわからないという危機感ももちろんあるので、一緒に力を合わせて自分たちが望むものをしっかり勝ち取れたらいいなと思います。

試合が終わったらいつも結構2人でアイシングして、試合のことをああだこうだ言い合って、時には愚痴を言い合って(笑)。

チームメイトはみなもちろん特別な存在なんですけど、ずっと一緒に競い合ってきた分本当に特別な存在の一人かなと思います

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この記事を書いた人

1983年11月5日生。東京都豊島区出身。那覇市在住。母が那覇市出身で2015年に沖縄移住。沖縄バスケットボール情報誌OUTNUMBERゼネラルマネージャー。
中学2年生のウインターカップ(1997年)で、当時圧倒的な強さを誇っていた能代工業を追い詰める北谷高校の勇敢な戦いぶりに衝撃を受け、以来沖縄のバスケットボールを追いかけるようになる。野球やサッカーに並ぶように、バスケットボールのジャーナリズムを発展させていくことを目指し、2018年10月にOUTNUMBERを創刊した。
2020年にはOUTNUMBER WEB、OUTNUMBER YOUTUBEを運用開始した。

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