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成と一緒にチャンピオンシップを獲りたい 琉球ゴールデンキングス#14 岸本 隆一

「成と同じ時代にプレイできている事。それは僕自身にとって幸せな事だと思いますし、成と一緒にチャンピオンシップを獲りたい。」

チーム初のBリーグファイナル進出を決めたCSセミファイナルGame2直後の記者会見で、岸本隆一は盟友である並里成との関係を聞かれてこう答えた。

 

岸本隆一と並里成。1歳違いの2人の沖縄県出身選手。

岸本が176cm、並里は173cm。バスケットボール選手としては小柄で、現在の大型化している日本人選手と比べてもサイズが無い選手に属する。

それは多くの沖縄県のバスケットボール選手も同様だ。沖縄県のバスケットボールの歴史は、ずっと『サイズ』との戦いだった。サイズの無い沖縄県の選手達が、いかにサイズの有る県外選手と戦っていくか。沖縄県の指導者達はそれを追求し続けて、選手達は勇敢に立ち向かっていった。

 

だからこそ、岸本と並里が日本トップレベルのステージで活躍する事は大きな意味がある。

岸本はその事をずっと自覚しており、この日もこう話した。

「背が低くてサイズの無い選手は沖縄に多くて、そういう人たちにとっての希望のような存在になれたらいいなと思います。」

おそらく並里も同じ思いを持っているに違いない。彼らはサイズの無い事を言い訳にせず、鍛錬を重ね強靭な身体を作り、人々を魅了するスキルを磨き続けている。沖縄県内でも屈指の認知度を誇る人気選手に成長し、子ども達の憧れの的だ。

 

岸本と並里は、若い新人時代から共に琉球ゴールデンキングスで切磋琢磨し合い、30歳を過ぎた今再びキングスで頂点を狙う位置まで辿り着いた。

岸本は正確な3ポイント、並里は華麗なボールハンドリング。同じようなサイズながらプレイスタイルの違う二人。岸本は互いのプレイの関係性をこう語った。

「成との関係というのは、二人がいることによって二人の良さが最大化されるし、二人でいることで二人の短所、ウィークネスが最小限に抑えられる、そういう関係だと思っています。」

 

オフコートでの二人の関係を伺わせるように、岸本はこんな話もしてくれた。

「今日も昨日も、いつも試合が終わったら二人でアイシングして、試合の事をああだこうだと話して、時には愚痴も言い合ったりしています。」

「なんかこうずっと一緒に競い合ってきた分、もちろん皆チームメイトは特別な存在なんですけど、成は特別な存在の一人かなと思ってます。」

 

若かった二人も成長し、選手として円熟期にさしかかった。二人にとって最大のチャンスが訪れた。決戦を前に、岸本は目指すべき頂点への決意を語った。

「成と一緒にチャンピオンシップを獲りたい。そのチャンスが何度あるか分からない、そういう危機感ももちろんあるので、一緒に力を合わせて、自分達が望むものをしっかり勝ち取れたらいいなと思います。」

 

沖縄からでも、こんな小さな島からでも頂点を獲れる。彼らの次に続くであろう子ども達にそれを証明するため、二人は戦う。

 

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