小野寺の大活躍でキングスCSセミファイナル進出 CSクォーターファイナルGame2

(文:湧川太陽金谷康平、写真:湧川太陽)

2022年5月14日(土)、Bリーグチャンピオンシップ(CS)クォーターファイナルGame2、琉球ゴールデンキングスは秋田ノーザンハピネッツと対戦。

前日のGame1はキングスが74 – 60と14点差で先勝。キングスはこのGame2を勝利すれば、ポストシーズン中止となった2019-20シーズンを除く、4季連続のセミファイナル進出が決まる。

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しかしキングスはBリーグ開幕以来、CSを2連勝で突破した事は一度も無い。6,743人が駆け付けたホーム沖縄アリーナのファンを前に、過去を断ち切って強さを見せる事が出来るか。

 

 

目次

インサイドアウトでリズムを掴め!

キングスのスターティング5は、#14 岸本 隆一、#30 今村 佳太、#4 コー・フリッピン、#13 ドウェイン・エバンス、#45 ジャック・クーリー。

秋田のスターティング5は、#17 中山 拓哉、#12 川嶋 勇人、#51 古川 孝敏、#7 ジョーダン・グリン、#9 アレックス・デイビス。

 

キングスは試合開始からクーリー、フリッピンが得点するも、秋田が2 – 3ゾーンを敷くとシュートが落ち始める。そして秋田は元キングス所属の古川孝敏にボールを集める。古川はその期待に応えて連続得点。

残り4:55 スコア5 – 10と秋田5点リードでキングス桶谷HCは早くもタイムアウト。攻撃に修正を加える。

キングスは秋田のゾーンディフェンスに対して、一度インサイドにボールを入れてから3ポイントを放ってくる。今村の3ポイントが連続して決まると、今度はダーラムの力強いインサイドアタックでも得点。インサイドアウトで攻撃のリズムを取り戻した。

 

そしてキングスは元秋田所属の#34 小野寺祥太を投入。前日のGame1はわずか1得点に終わった小野寺がさっそくディフェンスで仕事をする。持ち前の厳しいディフェンスからスティールを奪うと、並里の右コーナーからの3ポイントに繋げた。

 

1クォーターはスコア16 – 18と秋田2点リードで終了。だがキングスはインサイドアウトの攻撃、厳しいディフェンスと持ち味を出せたクォーターだった。

 

小野寺の爆発と、岸本の『引力』

2クォーターも秋田はゾーンディフェンスを継続。

キングスはバックコートに#30 今村、#34 小野寺、#14 岸本を並べてゾーン攻略を図る。

 

ここから小野寺の3ポイントが爆発。2クォーターだけで4本中3本の3ポイントを決めて秋田のゾーンディフェンスを粉砕する。

この小野寺の爆発には、岸本のゾーンディフェンスを歪ませる『引力』も大きく貢献していた。キングスは岸本を3ポイントラインから1メートル以上離れた位置にポジショニング。ゾーンにアタックする前に必ず岸本にボールを持たせていた。

岸本の驚異的なシュートエリアなら、たとえ3ポイントラインから遠く離れた”ココナッツエリア”だろうとディフェンスは気が抜けない。秋田のゾーンディフェンスは、岸本が遠くでボールを持つたびゾーンが縦に間延びする。岸本の『引力』が、ゾーンの陣形を台形から細長い三角形に歪ませる。そこで出来たコーナーのスペースを使い、小野寺が自信を持って3ポイントを打ち切った。

 

小野寺は自身のアイデンティティである守備でも魅せる。厳しいディフェンスで秋田に簡単なボール回しを許さない。キングスはこのクォーターをわずか9失点に抑えた。

 

小野寺がシーズン通して積み重ねてきた自分のプレイへの自信が、キングスにリズムを与える。残り2:07、フリッピンがスティールしてそのままスラムダンクを叩き込む。

 

前半終了して45 – 27とキングスが18点リード。キングスは小野寺の爆発で2クォーター 29 – 9とビッグクォーターにする。

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