1週間空けてGAME2 東地区2位の千葉に善戦も及ばず
琉球ゴールデンキングス | 沖縄アリーナ:3901人 | 千葉ジェッツふなばし |
89 | TOTAL | 97 |
27 | 1Q | 17 |
21 | 2Q | 27 |
20 | 3Q | 23 |
15 | 4Q | 16 |
6 | EX1 | 14 |
同じ相手に2度負けられない 沖縄アリーナでの初勝利へ気迫をみせた45分間
5月5日(水・祝)琉球ゴールデンキングスはホーム沖縄アリーナに千葉ジェッツふなばしを迎えて第29節GAME2を戦った。もともとは3月に組まれていた同カードは延期となり、GAME1は4月29日(水)に行われ千葉が87対99で勝利していた。この試合大黒柱のジャック・クーリーはコンディションの調整のため欠場ということで、#13ドウェイン・エバンスと#41キム・ティリの両外国籍選手と#32満原優樹の奮闘に注目が集まった。沖縄アリーナでの初勝利を、それ以上にホームでの同一カードの連敗はなんとしても避けたいキングスは立ち上がり#3並里成の連続得点で先行、#キム・ティリや#13ドウェイン・エバンスも続き9対2とリードする。
スタートにつまずくもストロングポイントを徹底的についた千葉
「ゲームのスタートでかなりインテンシーが低い状態で入ってしまって、ジャンプスタートされた」と千葉・大野篤史ヘッドコーチはタイムアウトで流れを断つ。「今日はクリー選手が欠場だったんですけど、自分たちのアドバンステージがあるところ、セカンドチャンスポイントだったり、リバウンド、インサイドを積極的に攻めていこうということを選手は体現してくれた」と語ったように、タイムアウト後に投入した#12シャノン・ショーターを中心に反撃開始した。
大黒柱クーリー欠場もエバンス、ティリ、満原が奮闘はCSへ好材料
キングスは#1船生誠也の2本のスリーポイント、#30今村佳太のスリーポイントなどで27対17と1クオーターはリードした。2クオーター以降千葉は高さの優位を突いて、インサイドにボールを集め続けた。48対44で前半を折り返すと、後半も千葉はエドワーズ、ショーター、サイズがペイントエリアを攻略し同点にすると、琉球も負けじとエバンスのスリーポイント、カットインなどで応戦し一進一退の展開に。千葉は徹底してインサイドを攻め続けリードを広げる時間帯もあったが、船生、岸本がスリーポイントを立て続けに決めて76対76の同点としてオフィシャルタイムアウトへ突入した。
4クォーター残り3分29秒から 富樫勇樹がクラッチタイムを支配
それはほんの数十秒の出来事であったが、決定的な仕事をするために意図的に作った『間合い』
78対76とキングスが2点リードし迎えた4クオーター残り3分29秒。スクープショットを放ち着地した際にシューズが脱げた富樫は、レフェリーにシューズを履くための時間を要求すると、空席となっていたコートサイドシートに腰を掛けた。あえて『間合い』をとり、心を整え集中力を高め丁寧にシューズを履いた。それにより自身が輝くための舞台を整えるかのように、そこからの時間は3901人の観客を含めた沖縄アリーナのすべては富樫のためのものとなった。その後の富樫は冴え渡り、尋常ではない勝負強さを発揮した。3点ビハインドで迎えた残り30秒、ポストアップした並里からファール覚悟のバックファイヤーでボールを弾くと、そのままフロントコートへ運び、サイズのスクリーンを利用し同点スリーポイントを沈めた。ゲームは延長戦へと突入し、千葉は勢いそのままに点差を広げ89対97で勝利した。
大野篤史HC 正規のスケジュールだったらロッカールームで暴れているくらいキレている
ゲームスタートかなりインテンシーが低い状態で入ってしまって、ジャンプスタートされたんですけど。今日はクリー選手が欠場だったんですけど、自分たちのアドバンステージがあるところ、セカンドチャンスポイントだったり、リバウンド、インサイドを積極的に攻めていこうということを選手は体現してくれたおかげで、またディフェンスを最後にしっかりと自分たちのトーンセットできたところで、勝利を掴めたと思っています。
富樫選手のスリーポイントで追いつき、延長戦で具体的な作戦の指示はあったのでしょうか?
コーナーにいないシチュエーションでのピックアンドロールが全然効いていないのに数多く使っていたので、しっかりコーナー待機をしろということで、スネイクしてフリースローラインのところにしっかりボールを運んで行ってディープダイブする。しっかりとそこを狙っていこうという話をしました。
難しいシュートも決まったと思いますが、狙い通りの展開になりましたか?
いや、途中延長戦で6-0のランがあった後に2本、わけのわからないセルフィッシュな1対1があった。あそこはもう少しうまくならないといけない。時間と点差と、自分たちは今まで何でアドバンテージを取ってきたのかをわからないといけない。カムバックされた理由としては相手がいいオフェンスしたというよりも、自分たちが自分たちのリズムを勝手に手放したと感じています。
大野HCとしては内容的にあまり満足しているようには見えないですが、ただ残り3試合(ホームアドバンテージが得るために2勝が必要な状況で)でまずは1勝できたことは非常に大きいと思うのですが、それに対してはどう感じていますか?
正規のスケジュールだったらロッカールームで暴れているくらいキレていると思うんですけど、彼らも16日間で9試合というタフなスケジュールで戦ってきており、アルバルクとの延長戦もありました。その中で勝ちたい意欲が出ていたところには評価すべきだと思っていたので、まあそこはグッとがまんして、良いところを伸ばし、ジャンプスタートを切られた要因をしっかりと修正していこうと話しました。ただ僕が言わなくても彼らはCSをホームで戦いたいという気持ちが強いので、なんとかあと1勝獲れるようにやっていきたいと思います。
藤田弘輝HC ブラさずにやってきたことをやり続けるだけ
ゲームを振り返って
インサイドでこれだけアドバンテージを取られた中で、ホントにみんなよくファイトしてくれたと思いますし、ディフェンスも大部分はやるべきことはやったと思っているので、これだけファイトした試合で結果はついてこなかったですが、下を向くことなくポジティブに次のステップに向けて、改善できることをして進んでいきたいと思います。
本日の試合38分くらいはゲームプラン通りに遂行されていたと感じたんですけど、今日の収穫は具体的にどこですか?
富樫選手に対して、かなりガード陣が頑張ってくれていたのと、ビックマンもかなり意識を高くピックからのディフェンスを守ってくれましたし、ボールプレッシャーだったり、ディーナーだったり、自分たちが大切にしていることをやり続けたのかなと思っています。
クーリー選手がいないという状況だったんですが、フィジカル的にどこかを痛めているとかですか?
そうです。
ここ数試合CSにどういう形で入るのかが重要だとおっしゃっていましたが、今日の千葉さんはそういったCSを前提とした戦いできたと思うのですが、その辺りの意識は選手との共有はされていましたか?
ジャックがいないかもしれないというのは、ファールアウトかもしれないし、ファールトラブルかもしれないし、ジャックがいない時に全員でリバウンドを頑張るというのは共有しました。
CSまでにあと2戦残っていますが、今日の試合をふまえてCSへ向けての抱負
ブラさずにやってきたことをやり続けるだけだと思うので、なんでここまで勝ってこれたのかをしっかりチームで意思統一し、信じているバスケットボールを貫けるように頑張りたいなと思います。