当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

キングスがA東京との激戦を制す 琉球ゴールデンキングス vs アルバルク東京 GAME2

2023年1月1日(日)、琉球ゴールデンキングスvsアルバルク東京GAME2が沖縄アリーナで行われた。

前日のGAME1は74-82でキングス敗戦。12月28日(水)アウェー大阪戦からの2連敗となり、約1年半ぶりのレギュラーシーズン連敗となった。

キングス桶谷HCはGAME1敗戦後に、「僕たちはディフェンスを頑張り我慢強くチームでバスケットをするチーム。それを証明するためにも、明日は僕たちにとって大事なゲームになる」とGAME2の重要性を語った。

 

悲願のBリーグ制覇を果たすため、超えるべき赤と黒の壁。アルバルク東京との正月決戦が始まる。

 

ディフェンスで自分たちを証明する

キングスのスターティングメンバーは、#1 ジョシュ・ダンカン、#14 岸本 隆一、#30 今村 佳太、#34 小野寺 祥太、#45 ジャック・クーリー。

アルバルク東京のスターティングメンバーは、#1 ジャスティン・コブス、#9 安藤 周人、#11 セバスチャン・サイズ、#22 ライアン・ロシター、#75 小酒部 泰暉。

 

桶谷HCの言葉通り、キングスはディフェンスで自分たちを証明しようとする。GAME1で13得点と活躍した安藤には、小野寺が徹底マーク。そしてGAME1で試合を支配されたコブスには、ダブルチームを織り混ぜつつ自由にボールをコントロールさせない。

 

キングスのハイエナジーなディフェンスは試合巧者の東京にミスを引き起こさせた。残り5:54にはコブスが8秒バイオレーション、残り5:37にはロシターもドリブルミスとターンオーバーを連発。

さらにキングスは1クォーターから2-2-1ゾーンプレスを見せて東京を揺さぶる。そしてオフェンスではインサイドにしっかりとパスを供給して着実に得点を重ねる。1クォーターだけでクーリー8得点、ダンカン7得点とインサイドを制圧する。

 

1クォーターは17-7でキングス10点リードで終了。東京から奪ったターンオーバーは5つ。キングスはディフェンスで自分たちを証明してみせた。

 

雪辱に燃える岸本の躍動

2クォーター、ディフェンスの良いリズムがオフェンスにも繋がる。残り7:57、フリッピンが東京のディフェンスローテーションミスを見逃さず、ゴール下のクーリーにパスを通して得点。

 

さらに残り5:16、キングスはダーラムのパスから岸本が3ポイントを成功させてスコア24-12と12点リード。東京はオフィシャルタイムアウト直前にも関わらずタイムアウトを請求、立て直しを図る。

 

しかし仕掛けたのはキングスの方だった。タイムアウト直後、2-2-1ゾーンプレスの陣形から今村と岸本がボールに襲いかかり、東京#2藤永 佳昭から8秒バイオレーションを奪う。

 

雪辱に燃える岸本の集中力が上がる。残り4:55、岸本は左45度でゆったりとドリブルを突き、ショットクロックが1秒を切った瞬間、カメラも追えないスピードで飛び上がり、ブザーと同時に3ポイントを突き刺した。27-12とキングス15点リードでオフィシャルタイムアウト。

 

岸本の活躍もあり、2クォーター終了時のスコアは31-23とキングス8点リード。

前半のキングス優位にはアレン・ダーラムの貢献も大きかった。得点こそ少ないが、アタックする素振りをしながら相手を揺さぶるパス、味方へのスクリーンなど献身的に動いた。岸本の2本の3ポイントも、ダーラムのアシスト、スクリーンを使った『プレイメーク』だった。

 

美しく弧を描く今村の3ポイント

3クォーター、先制点は東京のサイズに許すものの、キングスはすぐさま反撃。

岸本のステップバック3ポイント、さらに東京のターンオーバーから速攻を繰り出すと、残り8:58 今村が美しいシュートフォームから3ポイントを決める。

 

キングスの連続3ポイントで37-25、東京はクォーター開始1分で早くもタイムアウト。だが今村はすでにゾーンに入っていた。

 

今村はペネトレイトからクーリーにパスを供給してアシスト、ファストブレイクで単独で持ち込みレイアップとコートで躍動。さらにステップバックでロシターを置き去りにして再び3ポイント。

 

東京もこのまま引き下がるわけにはいかない。全員でリバウンドボールに食らいつき、必死に流れを押し戻そうとする。東京は3クォーターだけで6つのオフェンスリバウンドをもぎ取る。

 

しかしゾーンに入った背番号30は止められない。3クォーター最後、今村はバックコートの奥深くからボールを放つと、ボールは高く放物線を描きながらゴールに吸い込まれた。超ロングブザービーターに沖縄アリーナの観客は総立ちだ。

 

3クォーター終了時のスコアは61-47でキングス14点リード。3クォーターの今村は3ポイント4本含む14得点の大活躍だった。

 

陰のMVP 牧の貢献

4クォーターもキングスが先制。フリッピンの左コーナー3ポイント、クーリーのティップインと連続得点。残り9:03で66-47とキングスはこの日最大の19点リード。

早くも追い込まれた東京だったが、試合巧者の彼らは焦ることなくディフェンスを引き締め直す。

 

東京のディフェンスに苦しむキングスは、66点目からの約4分半でわずか3得点。残り4:38のオフィシャルタイムアウトまでに69-59と、東京はじわりじわり10点差まで詰め寄ってきた。

 

キングスにとって難しい時間帯、チームが持ち堪えることが出来たのは#88 牧 隼利の貢献が大きかった。

牧は冷静に全体を見ながら、オフェンス・ディフェンスともにフロアバランスを常に整えていた。彼の冷静さにより、キングスは難しい時間帯でも傷口を最小限に抑えることが出来た。

 

試合後、桶谷HCも牧の貢献を讃えた。「牧がバランサーとして安定していた。ハンドラーがいない時は牧自身がハンドラーとして、彼のパスから次のパスでアシストになるような『セカンドアシスト』もあり、非常に良かった」

 

この試合の牧の得点スタッツは0得点。シュートは1本も放っていない。だが桶谷HCは彼をコートに置き続け、出場時間は今季最多の約24分。勝負の4クォーターはただ一人フル出場。牧がこの日の『陰のMVP』だった。

 

キングスは粘り強く時間を重ね、東京がファウルゲームに持ち込む。コート上の10人が最後まで集中する中、フリースローのリバウンド争いを諦めずにマイボールにしたクーリーが勝利への雄叫びをあげる。

 

最後は岸本が落ち着いてフリースローを沈め、東京との激戦を締めくくった。

最終スコアは82-71。キングスは見事バウンスバックを果たし、東京の連勝を11でストップさせた。

試合スタッツ:Bリーグ 2022-23 B1リーグ戦 2023/01/01 琉球 VS A東京 | B.LEAGUE(Bリーグ)公式サイト

 

2023年は貪欲に食らいついていく

試合後の記者会見、キングス桶谷HCは「東京のキーとなる安藤選手を0得点に抑えることができた。マッチアップした小野寺を始め、素晴らしいディフェンスをチームでやってくれた。」と自分たちが証明すべきチームディフェンスを褒め称えた。

 

GAME1では東京に確率の高いレイアップとオープン3ポイントを許したが、GAME2ではそこを修正してきた。

「シューターにオープン3ポイントを打たせない。そしてコブス選手はミッドレンジジャンパーが好きだから、こちらのビッグマンが前に出過ぎず、コブス選手にジャンパーを打たせてもいいくらいの距離感を保ちながらディフェンス出来た。コブス選手のミッドレンジが入っても自分たちはOK、ミッドレンジはレイアップより確率が落ちるので、そこに持ち込めたのは良かった」

 

 

大活躍だった今村も、チーム全員で掴んだ勝利を喜んだ。

「新年最初のゲームで、見て下さっている皆様に勝利を届けたいという気持ちがあった。昨日は悔しい負け方をしたので、チームメイトに『誰かではなく自分自身に(責任の)ベクトルを向けていこう』と話して、そしてこういう試合が出来るチームを誇りに思います」

3クォーターの爆発についての回答も、エースの自覚を感じさせた。

「前半は皆でボールムーブして僕以外の部分で得点も出来ていた。ただそれだけでは試合は終わらないだろうと感じていたので、自分のところで『相手の心が折れるようなプレイ』を出来たらと思っていました」

 

3クォーター最後の超ロングブザービーターも「打った瞬間から『入ったな』と感じた。沖縄アリーナだから入った。沖縄アリーナでああいうビッグショットを決めて、もっともっと沖縄アリーナが大好きになるようなシュートを決めていきたい」と笑顔で話してくれた。

 

「2022年はファイナルでも悔しい思いもして、日本代表からも少し遠ざかっているので、2023年は何事にも貪欲に食らいついて、掴み取れるものは何でも掴み取りたい」と最後に語った今村。頼もしいチームメイトと共に、2023年も躍動するはずだ。

 

 

 

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事