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第11節 後半追い上げたキングス、2021年最後のホーム戦で京都に勝利

2021年12月15日、琉球ゴールデンキングスはホームで京都ハンナリーズと対戦した。

前節のアウェー宇都宮戦では、2試合ともに終盤での逆転勝利。勢いそのままに京都も撃破するかと思われた。

「順位にかかわらず、京都さんは素晴らしいディフェンスを見せたと思います。僕たちも良いシュートを打ったけどなかなか入らず、選手たちが我慢したおかげで勝利に繋がったと思います。」

試合後のコメントで桶谷大HCが語るように、勝利はしたものの決して簡単な試合ではなかった。
京都ハンナリーズは現在西地区最下位ではあるが、この試合ではキングスと3クォーター終盤まで互角の勝負を繰り広げた。試合後のキングスの選手達の表情からも決して楽に勝てる相手ではなかったと感じられた。

京都の堅守に苦しんだ前半

開始早々、京都の#32 ジャスティン・ハーパーが#25 鈴木 達也のアシストからシュートを決める。お返しとばかりに#30 今村 佳太がコーナースリーを決め返す。

キングスは堅守を見せ、京都にペイントエリアで仕事をさせない。一方の京都も#45ジャック・クーリー、#13 ドウェイン・エバンス、#7 アレン・ダーラムのオフェンスを警戒し、インサイドのディフェンスを固める。ファウルも上手く使い、キングスの得点チャンスを潰していく。

オフェンスで波にのれないキングスに対し、京都は#29細川 一輝が連続で決め10-13。キングスはタイムアウトをとり、オフェンスの立て直しをはかる。

途中出場の#14 岸本 隆一がカットインからのシュート、つづけざまに相手のパスをカットし、キングスの流れを引き寄せる。クォーター終了間際に#34 小野寺 祥太が3ポイントを決め逆転し、16-13でクォーターエンド。

 

キングスは2クォーターもインサイドの攻略に手こずる。キングスのオフェンスが止まっている間に京都は、#21満田 丈太郎が中心となって10点奪う。キングスはここで再びタイムアウト。

タイムアウト明けに#45 クーリーがオフェンスリバウンドからゴールを奪う。さらに#7 ダーラム、#3 並里のシュートが決まり、3点差まで縮めオフィシャルタイムアウト。

流れにのって追いつきたいキングスだが、京都は気迫のこもったディフェンスを見せ、キングスのインサイド陣に思うように仕事をさせない。一方のキングスもインテンシティ高いディフェンスを見せ、なかなかお互いに点が伸びない重い展開が続く。

#14 岸本 がボールコントロール、自らカットインし技ありのフローターシュートを決めると同時にクォーターエンド。31-32で前半終了。
「ビッグマンがピックアンドロールからダイブがすごく上手な選手が多いので、そこをしっかり消したいという思いをもっていました」と京都の小川HCが語るように、前半は京都のディフェンスがうまく機能した。

3クォーター開始すると、早速#4 コー・フリッピンが持ち前のディフェンス力を見せパスカットする。惜しくもアウトオブバウンズになるが、会場を沸かせる。

このままオフェンスで勢いに乗りたいキングスだったが、逆に#25 鈴木が京都のオフェンスを活性化する。#32ジャスティン・ハーパー、#7 ジェロウム・ティルマンの2選手にチャンスを生み出し、連続3ポイントシュート含む10得点を一挙に奪われる。この試合最大となる10点のビハインドとなり、キングスはタイムアウトを要求。更に#3 並里 をコートに送り出す。

「オフェンスでは相手がディフェンスで中を固めてたので、ちゃんとスペーシングを取ろうっていう話をし、ディフェンスはいつも通りギャンブルせず、ちゃんとスイッチするところはスイッチをして、追いかけるところは追いかける、はっきりしたバスケをしようとみんなに伝えました」と#3 並里 は振り返る。

#45クーリーがインサイドでのパワーあふれるプレイを見せ、復調の兆しを見せる。さらに#7 ダーラムが連続得点を上げ京都を追い上げる。

たまらず京都がタイムアウトを取るが、キングスのオフェンスは緩まない。3クォーター残り3:00で#2 小寺ハミルトンゲイリー、#13 エバンスを投入し、3ビッグを形成。 一気に試合の主導権を奪いとる。残り1:32でまたも#14 岸本 が3ポイントシュートを決め逆転。その後京都に得点されるも、#13 エバンスの追加点もあって53-50で第4クォーターへ。

第4クォーター開始直後京都の#32 ハーパーにシュートを決められる。が、キングスのディフェンスが激しさを増し、約4分間、京都の得点はとまる。一方のキングスはトランジションオフェンスで突き放しにかかる。#13 エバンス、#7 ダーラムの連続得点後、京都はタイムアウトを取るがキングスのオフェンスは止まらない。

ハーフコートオフェンスでもキングスの得点が増え、#14 岸本 の3ポイントが入り14点差まで広がる。会場は一気にヒートアップ。15-0のスコアリングランとなり、勝利を一気に引き寄せる。京都はここで最後のタイムアウトを取る。

「今年のキングスの一番の強みは、トランジションの速さ」と試合後インタビューで#3 並里が語ったように、持ち味を存分に発揮し京都を突き放した。

交代で入ってきた選手たちも崩れることなくリードを保ち続け、そのまま80-64で勝利。連勝を6に伸ばした。

今年最後のホームゲームを勝利で飾り、会場に駆けつけた 約4000名のブースターにとって少し早いクリスマスプレゼントとなった。

インサイドで堅い守備を見せた京都。前半は、キングスはその守備に苦しんだ。しかし、今季のキングスの武器はインサイドだけではない。3ビッグのトランジションバスケ、ゲームチェンジャーとしての#14 岸本 の活躍など、さまざまな手札を駆使し勝利を手繰り寄せた。

次の試合はアウェーでの渋谷戦。「ムーさんと久しぶりの対戦になるので、とても楽しみ」と桶谷HCは語る。キングスブースターにとって大注目の2試合になりそうだ。

 

琉球ゴールデンキングス 桶谷HC 京都ハンナリーズ 小川HC インタビュー

琉球ゴールデンキングス 桶谷大 HC

試合の総括

連戦が続いてる中で、プレイングタイムの一回出るタイミングっていうのを少し早くローテーションをするようにしています。
ディフェンスは良かったんですけど、オフェンスのところでちょっと選手たちがリズムをつかめなかったかなところはありました。前半はしょうがないかなと思いながら、なかなかリズムに乗せてあげられなかったのはコーチの責任かなっていう風に思ってます。
後半に入って3クォーターのスタートはいい感じで入ったんですけど、2連続スリーポイントシュートとターンオーバーからの速攻でちょっと嫌な展開になってしまい10点リードされてしまった。
嫌な感じにはなったんですけど、それでもディフェンスのインテンシティを落とさずに、逆に相手がスリービッグを仕掛けてきてオーバーパワーしようとしてきたところで、自分たちも早めにスリービックに変えてそこの時間帯でオーバーパワーっていうよりも僕たちはディフェンスやってその時間は走れた逆に自分たちの流れに持っていけたかなっていう風に思ってます。

順位で考えると、なかなかこう何でこういう点差になってしまうとか、苦しい試合してしまうかっていう風に思われるかもしれないですけど、やっぱりこれがバスケットだと思います。

隆一も最後終わった時に選手達に言ってくれたんですけど、リスペクトしてない訳じゃないけどまあいい時間帯もあるしこうやって悪い時間帯が長いゲームっていうのはやっぱり出てくるから、その中でも我慢強くやり続けることで強くなっていくっていう話をしてくれたので、本当にこれがバスケットだなっていうようなゲームだったかなっていう風に思います。

今日も最後自分たちのバスケットでしっかりリードを作って締めくくってくれてるんで、次の渋谷戦にしっかり持っていきたいなという風に思ってます。

3クォーターで一時期流れが悪くなったときにオフェンスはどのように修正しましたか?

1クォーターも悪いシュートっていうよりもターンオーバーが多かったりしてたので、簡単にシュート打てるところはしっかり打ち、クローズアウトシチュエーションで迷わずにバスケットにアタックするなど、そういったところは話はしました。

あとプレーを作る時にどこで作るかっていう話は作っていたのとあとはもうディフェンスやって流れの中でもう少しやっぱりアタックしたいっていう話はしてたんでボールプッシュっていうところはそういう話はしてました。

次節の週末の渋谷戦の意気込みについて教えていただけますか

渋谷さんも今シーズン調子いいですし、本当にディフェンスのインテンシティがリーグのトップスリーに入るようなチームだと思います。そういう相手に対して自分たちが冷静に試合をどう続けられるかっていうところはすごく重要かなっていう風に思ってます。

僕個人的な思いとしては、ムーさん(渋谷の伊佐勉HC)と久しぶりの対決なので、本当にとても楽しみにしてます。

前の試合からも続けてやっぱりスリービックがキングスの勝ちパターンになってきているように思えるんですけど、先ほどスリービックになっても走り勝てたっていうことでやっぱ走れるスリービッグっていう強さがあるのかなと思うんですけど何か特徴があったらちょっと教えていただけてもよろしいでしょうか?

スリービックの時間帯はリバウンドの取れる小寺ゲイリーに、リバウンドをとって前に走れるダーラムとエバンスがいるので、そこがやっぱり自分たちの強みかなっていう風に思います。

もともと日本人選手がインテンシティが高いので、小寺はリムプロテクターとしてバックサイドトークも凄くしてくれるし。バスケットをしっかり守ってくれている。
だからこそ周りの選手がボールプレッシャーをしっかりかけたり、ディナイをしっかり張ってターンオーバーをしっかり誘えたんじゃないかなっていう風に思います。あとはリバウンドを取った時も走れるっていうところも強いです。

 

京都ハンナリーズ 小川 伸也 HC

試合の総括

リバウンドの面ですごく我慢できたんですけど、やっぱり最終リバウンドが46対27と、ここの差はすごく大きかったです。ただ選手達は自分たちに出来るベストを尽くしたと思いますし、あとは僕がしっかりとコントロールできたら、もっともっと良いゲームになったんじゃないかなとすごく反省しています。

今日のディフェンスのポイントや戦略について教えていただけますでしょうか?

ディフェンス面では、ピックアンドロールディフェンスを変えたり、ヘルプのカバレッジを変えたりしました。でもやっぱり琉球さんは、自分達がヘルプのカバレッジを変えたとはいいつつも、個がやっぱりすごい強いのでその中でもビッグマンがピックアンドロールからダイブというプレイがすごく上手な選手が多いので、そこをしっかり消したいな、という思いはありました。

後半キングスの得点が伸びてきてしまった部分に関してはどういった修正が必要だったとかんがえていますか?

ハーフコートディフェンスは特に問題なかったと思います。こちらの難しいショットやターンオーバーからのトランジションをやられてしまったことが自分達の大きな痛手になったと思います。

 

今負けがずっと続いている中でも西地区首位の琉球とかなりいい試合をして、次の試合の活路や手応えを感じていますか?

そうですね、おっしゃる通り苦しい戦いが続いています。けどオフェンス、ディフェンスで変えた部分が試合中に良い面として多々見られました。そして何より選手が40分間点差関係なくハードワークしてくれたというのがものすごく明るい兆しになったと思います。

今日、4クォーターの前半部分でかなりターンオーバーが出てしまって、すごくもったいなかったなって感じがあったんですけども、そこはどう見てらっしゃいましたか?

そうですね、ピックアンドロールハンドラーの#25 鈴木が出れない時間帯は正直苦しいですし、その時間帯にどういったバスケットするかってのちょっと自分自身ももう1回考えないとなと思ってます。

 

琉球ゴールデンキングス #34 小野寺 #3 並里 インタビュー

 

#34 小野寺 祥太

強豪と強豪の間の水曜日の試合ということで、今日は選手達でいつもと違った部分とかもありましたか?

やっぱり出だしからやっぱり疲労もあったのか分からないですけど、キングスのバスケットをしようと言っていた中でディフェンスの部分で1クォーターから問題が起きていたと感じました。けど後半ディフェンスの部分で選手同士がコミュニケーション取って改善できたのかなっていうのは思っています。

今後も1月まで連戦が続きますが、コンディション調整が難しい期間をどういう風に乗り越えていきたいですか?

インテンシティを出す場面でスタメンだけでなく、ベンチの誰が代わっても同じ役割をできるように準備していきたいと思ってます。その中でも守備からチームに勢いっていう部分はしっかり継続してやっていけるようにやっていきたいなと思ってます。

 

#3 並里 成

スリービックが最近目立っているなと感じているんですけども、司令塔としてあのメンバーでどういうバスケを展開していきたいっていう意識はありますか?

一番はスリービックで相手がツービッグというシチュエーションが多いと思うんです。誰か一人がミスマッチになるのでそこを中心に狙いたいんですけど、流れの中でそこを狙えるように流れを大事にしてリズムを大事にしてバスケットをしようと思っています。

今日の展開もそうでしたが、トランジションオフェンスは速さが一気にぐんと上がるようなイメージがあるんですが、そのスピードという面ではいかがでしょうか?

今年のキングスの一番の強みはそこだと思います。シンプルにディフェンス頑張って、走って流れの中でガードがボール持ってきてビックマンが絡んだり、ビックマンがボール持ってきてアウトサイドにキックしたりっていう流れが一番僕らがリズムに乗るバスケットだと思います。そこは本当に極めて強調していきたいなとは思っています。
あの前の試合からも通じてだと思うんですけど、この形になるといけるっていうのは選手間の中でもなんか手応えみたいな形では出てきてる?
まだまだ難しくて、4番してた選手が3番に入ったりするので、この部分で彼らが難しいかなと思います。なので周りのポイントガードの僕だったりがはっきりやりたいことを伝えていったらいいのかなとは思っています。

3クォーター、10点ビハインドの場面で並里選手がコートに戻りましたが、どういう風に試合を展開しようと考えていましたか?

まずターンオーバーなどのミスが多かったので、相手のディフェンスは中をすごい固めてたので、ちゃんとスペーシングを取ろうっていう話をして、ディフェンスはいつも通りギャンブルせずにちゃんとスイッチするところはスイッチをして、追いかけるところは追いかける、はっきりしたバスケをすることをみんなに伝えました。

ここまでわずか3敗しかしていない好調の理由についてどう捉えていらっしゃいますか?

キングスは個の力がすごい強いんですけど、やっぱりうまくいかないときにやっぱりちゃんと自分らが戻るべき場所がちゃんとあるので大崩れはしないかなっていう印象ですね。そこが勝ちを勝ちにつながったりしてるのかなって思います。

戻るべき場所っていうのはもう徹底されたルールみたいなのがあってそれをやれば絶対に勝てるっていうその信頼があるからあじゃすぐにこう修正してできるっていうイメージでしょうか?

そうですね。桶谷コーチがオフェンス・ディフェンスでの戻るべきバスケットボールをしっかりとシーズン最初から示してくれていました。
うまくいかなかった時にそこにみんなで戻って、しっかりリズムの中でシュートを打ったり、ディフェンスを固くだったりというのを意識したら、自然と流れが来た時に一気に持っていく力はあるのでそれが好調につながっているのかなっていう気がします。

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