(文：湧川太陽、写真提供：琉球ゴールデンキングス)
12月2日(土)、琉球ゴールデンキングスはシーホース三河とウィングアリーナ刈谷で対戦した。
B1リーグの約2週間のバイウィーク(中断期間)の間に、キングスの選手構成に動きがあった。
キングスは外国籍選手のヴィック・ローが約1か月半ぶりにロスターに復帰。ローは左膝の怪我で10月24日にインジュアリーリストに登録。この試合直前の12月1日にリスト抹消で出場可能になり、ローに代わりアレックス・カークがインジュアリーリスト入りした。
キングスの外国籍選手は、#4 ヴィック・ロー、#7 アレン・ダーラム、#45 ジャック・クーリーの3人体制となった。今季15試合目にして初めて開幕前に想定していたロスターで戦うことになった。
本日、#4 ヴィック・ロー選手をインジュアリーリストから抹消したことをご報告いたします。
— 琉球ゴールデンキングス公式 (@RyukyuKings) December 1, 2023
12/2(土)の三河戦より試合へのエントリーが可能となります。ロー選手への皆さまの温かいご声援をよろしくお願いいたします。
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試合は、1クォーターから三河のペースになった。ピック・アンド・ロールから攻撃を組み立てる三河に対し、キングスのディフェンスは試合開始当初からボールスクリーンへアンダーで対処する。すると三河は途中出場の#27 石井 講祐が3ポイントを決めると、#7 長野 誠史、#54 ダバンテ・ガードナーと連続3ポイントを決めてくる。1クォーター終了時のスコアは25-7と、ホームの三河が18点リードを奪う。
2クォーターもキングスは三河の長距離砲を止められない。キングスは2クォーターだけで#14 岸本 隆一が11得点、#15 松脇 圭志が9得点を奪うものの、三河はチーム全体で3ポイントを6本中5本と高確率で決めてくる。キングスは2クォーターだけで32点を奪うが、三河に28失点を奪われてしまう。ディフェンスリズムを掴むことが出来ないキングスは、スコア53-39と14点差で前半を折り返す。
3クォーター、キングスはスタートメンバーをクーリーからローに変更。素早い攻撃とディフェンスの運動量を上げて試合の打開を図る。キングスは前半の反省からかボールスクリーンへの対処もアンダーではなくオーバーを選択、三河に簡単には3ポイントを打たせない。3クォーター残り4分には#34 小野寺 祥太の3ポイントが決まり、キングスは64-55と9点差まで迫る。
だがキングスは三河のオールコートプレスやハーフコートゾーンディフェンスを攻めあぐね、一気に点差を縮めることが出来ない。3クォーター終了時のスコアは73-62で三河の11点リード。
4クォーターに逆転したいキングスだったが、逆に三河のピック・アンド・ロールでディフェンスを崩されてペイントエリアでの失点を重ねてしまう。キングスはディフェンスの悪いリズムが自分たちのオフェンスにも響き、三河のゾーンディフェンスにターンオーバーしてしまうなど試合の流れを完全に失ってしまう。最終スコアは、93-73で三河が20点差をつけて勝利。キングスはバイウィーク明けの初戦を勝利することが出来なかった。
試合スタッツ：Bリーグ 2023-24 B1リーグ戦 2023/12/02 三河 VS 琉球 | B.LEAGUE（Bリーグ）公式サイト
試合後の記者会見でキングスの桶谷大ヘッドコーチは、敗因が自分たちのディフェンスにあると話した。
「ディフェンスのエクスキューション(遂行力)がかなり低かった。どのプレーというよりも、ボールピックやポスト、1on1とほぼ全て。バイウィーク明けを言い訳には出来ないがそういう部分もあるのかなと思いつつも、これだけディフェンスでエラーがあると立て直すことは中々難しかった。三河さんにオフェンスで良い流れを作られてしまい、結果的に1クォーターから試合を持っていかれた」
岸本も同様に「三河さんに3ポイントを決められて、そこを選手たち同士で修正できないゲームになってしまった」と、チームディフェンスについて言及した。
桶谷ヘッドコーチが話すように、この日のキングスは試合を通じて自分たちの生命線であるディフェンスでのミスから、三河のやりたいオフェンスを許してしまった。今季のキングスは試合序盤にディフェンスエラーが続くと、それを最後まで立て直せずに敗れてしまう傾向がある。
試合後、岸本は「良い選手が戻ってきたからといって勝手に強くなるわけではない。もっと密にコミュニケーションを取りお互いの良さを引き出し合って、協力してもっと良いチームになるように。最終的にそのきっかけが今日だったと後々言えるように、明日また良い準備をして戦っていく」と語った。
翌日のGAME2、キングスは自分たちのチームディフェンスをどれだけ取り戻せるか。最終的に自分達が目指す姿にたどり着くきっかけに出来るか。その姿に注目したい。
