新潟、再起へのチャレンジ

Bリーグ2021-2022シーズンも東地区、西地区では熱い戦いが繰り広げられ、まだまだ序盤ながらも勢力図がみえてきた。

そんな中、『全越一丸』をスローガンに近年のチーム低迷や昨シーズン終盤に発覚したパワハラ問題から再起を図り、今シーズン大きな躍進を目指すのは新潟アルビレックスBBだ。

肌寒くなってきた10月27日、東京のナイトゲームはホームで強豪のアルバルク東京に、5連敗を脱出すべく新潟が挑んだ。

圧倒的アウェイの中、選手、スタッフを一新した今季の新潟らしさを感じるフレッシュで和やかムードと、どこか内に熱いものを感じさせる表情で試合前の練習をこなしている新潟陣営。

会場には、これまで全試合アリーナに足を運んでいる新潟・川上新社長の姿もあり、『新潟の名物を、お米とお酒とバスケにしたいんですよ!』と笑顔で語ってくれた。その笑顔の裏側には選手同様、何か熱いものを感じる。

強豪アルバルク相手に何かやってくれそうな予感だ。

 

新潟、躍動の前半戦

赤と黒のアルバルクカラーで染まる立川立飛アリーナがティップオフの時間を迎えた。

新潟は今季からアジア人枠で獲得したコービー・パラスがシーズン開幕から活躍をみせ、注目を集めている。この試合の見どころはコービーをはじめ、フレッシュな新戦力が融合する新潟が強豪アルバルク東京にどこまでやれるかだろう。

1Q、ファーストゴールを沈めたのは今シーズン好調の新潟のベテラン佐藤の外角のジャンプショットだった。

その後、東京のアレックス・カークも外角のジャンプショットでお返しすると拮抗した展開になり始めたように見えたが、新潟チリジ・ネパウェが日本代表キャプテン、東京の田中を相手に強烈なブロックショットをきめた。すると、新潟のディフェンスのギアが上がり、東京を苦しめ始める。

すると、すかさず東京が良くない流れを断ち切ろうとタイムアウトをとった。1Qはこのまま新潟ペースで進んだ。1Q終了時、18-19新潟がリード。

一転して2Qに入ると、Bリーグ屈指の実力者が集まる東京はその力をみせ始め、序盤で25-19と一気にリードをした。

しかし、今日の新潟は一味違う。東京に食らいつき、2Q終盤に再び逆転に成功したのだ。前半終わってみると、36-40と2Qも新潟がものにした。

驚くのは新潟のシュート成功率である。なんと57.2%であった。リーグトップ選手ですら50%前後なので前半のみとはいえ、チーム平均でこの数字は驚異的だ。

 

東京、優勝2回の勝利への冷静さ

新潟は各々の選手が役割を全うしている印象で、3Qに入っても好調は続き55-63でリードを保った。

いよいよ勝負の4Q。これまで新潟に終始握られていた東京が地力をみせ始める。オフェンスではいい形でのコンビネーションが増え、ディフェンスでは圧力が増していく。

 

しかし、東京は新潟の背中が見えては追いつけずを繰り返し、残り時間2分を迎える。

少しずつながら着実に追い上げる東京と、逃げる新潟の得点差は1点と3点を行き来するところまできた。

緊迫の場面が続く中、新潟に痛恨のオーバータイムがとられた。どんどん強固になる東京のディフェンスに2連続で制限時間内に攻めきることができなかったのだ。

残り時間2分をきる試合最終盤で流れを引き寄せた東京。しかし、まだ逆転には至っていない。残り22秒、東京のライアン・ロシターが相手の隙を見逃さず、手を伸ばしボールを奪った。そして、自らそのままゴール下のシュートを沈めた。

これが決勝点となり、残り22秒の逆転劇で新潟は惜しくも敗れた。

チームとして機能し、ポイントリーダーのロスコ・アレンが28点の活躍をみせたが、新潟にとっては、最後に勝ちを手繰り寄せる強豪の経験と勝負勘を見せつけられた試合となった。

バスケIQを示唆した新潟・平岡HC

「選手たちは最後まで諦めることなく戦ってくれていましたが、ここ数試合クロスゲームを落としているので悪い流れが続いてしまっている。
ただ、以前よりボールがまわっていたり、ディフェンスの遂行力は高くなってきました。」
「こういった試合を勝てるチームにならないとB1で戦っていくのは難しいと思いますので、もう一度初心に戻り改善していきたいと思います。」と、ディフェンス力の向上を収獲点に挙げつつも、クロスゲームを勝ち抜くバスケIQの向上を語った。

平岡HCが語った難しい局面で勝ち切る力が、新潟にとって今後の鍵になりそうだ。それ次第で、新潟の再起をかけた大きな躍進がみえてくるのかもしれない。

 

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