写真:照屋勇人
琉球 | 渋谷 | |
80 | - | 85 |
27 | 1Q | 16 |
15 | 2Q | 25 |
16 | 3Q | 21 |
22 | 4Q | 23 |
バスケットボールがある日常、その喜びを噛みしめた1日
沖縄バスケファンにはたまらないサンロッカーズ渋谷との公開練習試合
琉球ゴールデンキングスは20日、サンロッカーズ渋谷との公開練習試合を行った。新チームが始動してから、沖縄のバスケットボールファンにとっては最初のお披露目となったこの公開練習試合は、沖縄県出身の伊佐勉ヘッドコーチ、#32山内盛久や#16渡辺竜之佑が所属するサンロッカーズ渋谷ということもあり、注目が集まるなか抽選で選ばれたファンクラブ会員490名が観戦をした。練習試合とはいえ、両チームの持ち味である激しく体をぶつけ合うディフェンスの攻防は見応えがあり、長い間待ちわびていたファンにとって、バスケットボールの楽しさを存分に実感する機会となった。
試合は立ち上がり渋谷は#10チャールズ・ジャクソンのリバウンドからのダンク、#1関野剛平の3点シュート、#27石井講祐のバスケットカウントで加点する。琉球は#45ジャック・クーリーが好調、連続6得点と両チームともに確率良く点を取り合う。琉球のハイピックに対して渋谷はブリッツを仕掛けるも、琉球ガード陣が冷静にかわし、#30今村佳太、#88牧隼利、#32満原優樹が3点シュートを成功させ主導権を握り、1クォーターは27-16と琉球がリードする。
2クォーター渋谷のディフェンスが機能し、キングスのターンオーバーを誘発する。ジャクソンがボックス内を攻め、#23野口大介、#44盛實海翔が外から射抜いた。琉球はクーリーが奮闘し、このクォーターだけで10得点。42-41と琉球が1点リードで前半終了。
3クォーターの立ち上がり、野口が2本の3点シュート、#9ベンドラメ礼生が立て続けにショットを成功させ流れを掴む。キングスはタイムアウトで立て直し、小野寺が速攻で持ち込み見事なロールからバスケットカウントを決める。ディフェンスでも持ち前のハッスルを見せ、流れを引き戻す。58-62と渋谷4点リードで最終クォーターへ。
4クォーターは両チームの意地と意地がぶつかりあい、一進一退の攻防が続く。試合残り4分54秒には、キャプテン#24田代が見事なフローターを沈め72-71と逆転に成功する。しかしここから渋谷はディフェンスのギアを上げると、琉球のリズムを狂わせる。オフェンスでは、ベンドラメを起点にフロアバランスを保ち効果的な攻撃を展開した。琉球も粘り強く食らいつくも、あと1本がなかなか決まらず、最終スコア80-85とし渋谷が第一戦の勝利を収めた。
キングスは9/21(月)14:00からサンロッカーズ渋谷と公開練習試合を戦う。
40分間ハードに戦えるチーム、まだまだ発展途上にある今季のキングス
藤田弘輝ヘッドコーチ:全員そろってかみ合ってくるまで我慢が必要
試合後の記者会見で藤田弘輝ヘッドコーチは『まだまだ連携はとれていない』と語っている。新しい選手が加わり、新しいバスケットに取り組んでいる現在、それは当たり前のことだと認識しつつ、新しい選手がアジャストするように求めている。また、『簡単な道のりではない。最終的なプロセスを失わないように、全員そろってかみ合ってくるまで我慢してやっていけたらと思う』(入国の問題もあり)外国人選手がそろっていない中で、開幕戦を戦う宇都宮は長い間同じメンバーで完成度も高いチームとの対戦ということもあり厳しい状況が続くことを想定しているようだ。『フルな状況ではない中でも、全員でポジティブに次のプレーに集中できるか。明日の課題はディフェンスの部分で、オフェンスでどういう終わり方をしても次のディフェンスにしっかり集中して40分ハードに戦えるような収穫のある試合にしたいと思います』。
#24キャプテン田代直希選手:
『やっぱうれしいです、先行き不透明の中でずっときたので、今日試合できたこともうれしいですし、皆さんの前でプレーできたのもすごく清々しい、爽快な気持ちです』と語る一方で、『去年よりもハードワーク出来るチーム』という手ごたえと『ハードワーク出来る時間がまだまだ短い』と課題を口にした。