CSセミファイナルGame1 琉球ゴールデンキングスvs島根スサノオマジック記者会見

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琉球ゴールデンキングス#30 今村 佳太選手

 

——セミファイナルの第1戦を取ったことの意義について

単なる1勝とは言い切れないほど大きな勝ちだと思います。前半に完全に相手にイニシアチブを取られてしまったので、本当に色々なことを考えましたし、切羽詰まった状態になってしまったんですけど、その中でバウンズバックして全員がハードワークした結果こういう勝ち方を出来たことは、非常に大きな勝利だと思います。この流れは簡単には手放したくないと感じています。

 

——立ち上がりが厳しい中、後半に要所でスリーポイントを決めたことが勝因になりました。今村選手自身の手応えは?

最初の1Qで心が折れてしまってもしょうがないような場面ではあったと思いますが、その中で耐えて耐えて自分のやるべきことを40分間遂行しきれたというのは選手としてはステップアップになったと思います。

去年セミファイナルで中々シュートが入らずに歯痒い中で終わってしまったので、そういった経験はもう二度としたくないと常に思っていました。

気持ちを全面に出して、会場のみなさんを煽るような形で、それで自分を鼓舞するような感じで臨めたので、それは去年からステップアップできた部分かなと思います。

 

——心が折れても仕方無いような展開になったと仰っていました。チームが落ち着きを取り戻すまでの動きを今村選手はどのように捉えていましたか?

自分たちがレギュラーシーズンでやってきたことをやり続ければ、必ず自分たちの流れがくるということをレギュラーシーズンを通して身に染みて経験していたので。

ワンプレーで大きく流れが変わるというよりも、やり続けて、やり続けて自分たちの固いディフェンスやボールムーブをしながらのクリエイトをやり続けた結果がこういう逆転勝利につながったと思います。

何か大きなプレーがあったというよりは積み重ねが改めて大切だと感じた試合でした。

 

——安藤選手、金丸選手をのせたくなかったと桶谷ヘッドコーチは話していました。ディフェンスの面で出来た部分は?

安藤選手と金丸選手にマッチアップすると決まっていたので、日本を代表するスコアラーの2人を気持ち良くプレーをさせないと試合前から心がけていました。安藤選手には最初に気持ち良くスリーポイントを打たせてしまった部分もありました。

島根さんに1Qにズレを作られてスリーポイントを決められてしまったので、スリーポイントをいかに削るかというのが明日の大切なキーポイントになると思います。そこは自分たちのアジャストが大事になります。硬いチームディフェンスを心がけていきたいです。

 

——レギュラーシーズンもピンチで今村選手が切り拓く場面が目立っていました。チームを引っ張るという自覚がご自身の中にあると感じましたが、いかがでしょうか?

チームが厳しいときにこそ活躍する選手になりたいという自分の理念としてあるので、それを少しずつは体現出来ているのかなという実感もありますし、レギュラーシーズンをやってきてそういう責任感がついてきたのかなと思います。

 

——アリーナも湧いてひとつひとつのプレーに高揚感があったと思います。プレーしていての充実感は?

間違いなくホームでなければ負けていた試合だったと思います。会場に足を運んでくれたみなさんが、自分たちがノりたいときに反応をしてくれるので、声は出せない状況ではありますが、それでも期待や熱が確実に自分たちを動かしてくれているので、レギュラーシーズンをみなさんと一緒に頑張ってきた結果このようなご褒美がもらえていると思います。明日も応援を背に受けて自分たちがしっかり体現出来たらいいなと思います。

 

 

琉球ゴールデンキングス #7 アレン・ダーラム選手

 

——レギュラーシーズンの終盤を欠場し、QFは本調子とは言えなかったと思います。本日は3Qで10得点、フィールドゴール4/4 (100%)と活躍されました。完全に復調したと言って良いでしょうか?

今日は出だしもそうですが、3Qの初めも流れが良くなかったです。そこで桶谷HCが自分をコールして試合に出させてくれました。自分が思っていたことはチームのスパーク(起爆剤)になりたいということです。

貢献できたことがとても嬉しく思っています。それによって岸本選手であったり他の選手たちも流れに乗ることが出来たので、うまく貢献できたのではないかと思っています。

 

——島根は立ち上がりからシュートを高確率に決めている状態が続いていました。ディフェンスでどのような修正をしたことで、状況を好転させることができたのでしょうか?

相手がホットな(シュートが当たっている)状態で、通常はシュートをそこまで打ってこない選手たちも数多くのシュートを決めていました。そこで我々が我慢をすることによって、少し落ち着き始めたので、元から練っていたゲームプランをそのまま遂行出来たと思います。

 

——後半はダーラム選手を起点にインサイドを攻略しました。うまくいった要因は?

島根さんはスカウティングを当然していると思いますので、我々のプレーをそもそも全部知っていたと思います。我々にとって大きな鍵になったのはディフェンスでがんばりを見せてリバウンドを確保したこと。それが大きな要因だったと思います。

リバウンドを取ることによって走ることが出来て、ペースを握ってバスケを出来るようになりました。我々が守りきれなかった場合には、島根としては戻ってディフェンスをセットすることが出来るんですけど、我々が走ることによって相手は簡単にディフェンスをセット出来なかったので、より簡単にインサイドを攻めることが出来たと思います。

 

——3Qでニカ・ウィリアムズ選手が退場、トラビス選手も3つファールを犯していました。島根をファールトラブルに陥れることは念頭にありましたか?

ニカ選手が退場したことによって大きな変化があったと思います。彼はゲームチェンジャーになるので、オフェンスでもディフェンスでもそういう役割を担っている選手ですから。彼がファールトラブルに陥っているとわかったときには、より積極的に攻めようと思いました。

 

——ペイントエリアを個人で打開していくという意識はありましたか?

島根さんはインサイドを固めたいと考えていたので、インサイドを攻めるのは難しいところもありました。自分がインサイドで1、2回スコア出来た時に、相手はよりインサイドを気にするようになりました。そこから我々が求めているボールムーブがしやすくなったと思います。

インサイドを攻めることによって、島根としてもインサイドを固めなくてはいけないし、でもアウトサイドにも出なくてはいけないので困ったと思います。

 

——ビュフォート選手とのマッチアップについて

非常に評価の高い選手ですし、素晴らしい選手だと思います。彼のような選手を封じ切ることは難しいので、我々としてはフィジカルに守ったりとか、彼にとってはタフなフィニッシュをせざるを得ないような状況を作りだしたいと思っていました。

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この記事を書いた人

1983年11月5日生。東京都豊島区出身。那覇市在住。母が那覇市出身で2015年に沖縄移住。沖縄バスケットボール情報誌OUTNUMBERゼネラルマネージャー。
中学2年生のウインターカップ(1997年)で、当時圧倒的な強さを誇っていた能代工業を追い詰める北谷高校の勇敢な戦いぶりに衝撃を受け、以来沖縄のバスケットボールを追いかけるようになる。野球やサッカーに並ぶように、バスケットボールのジャーナリズムを発展させていくことを目指し、2018年10月にOUTNUMBERを創刊した。
2020年にはOUTNUMBER WEB、OUTNUMBER YOUTUBEを運用開始した。

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