当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

ドラフト

 

 

 

 

島田チェアマンによる説明

ドラフトの目的は、戦力均衡でどこが勝つか分からないワクワクするリーグを作っていこうという中の打手の1つです。ですので事業的にも、競技の戦力均衡的にも、ユースとの共存の難しさはありつつもトライをすることにしました。課題としては独禁法であるとか、そもそもドラフトしたくなるような選手が今何人いるんですかという声であったり、練習環境がトップ選手としての環境が整っていないクラブに入って育成が本当に進むのか。色々な声があります。ただ今回踏み切ったのも「そういう状況が出来たらやる」では未来永劫出来ないので、その状況を作り出そうとトライをしています。とはいえ、選ばれた選手が経済的にも練習環境的にも不利益を被らない状況を整えるためにある一定のルールを定めました。

ドラフトの対象選手は、日本・海外の高卒、日本・海外の大卒、日本・海外の大学在学中。ある一定の制約を持とうかという議論もあったんですけども、全くオープンにしてどの選手にもチャンスがあるという風にしていきたいなと思ってます。

ドラフトの指名方式はウェバー制。これはNBAに近しいものですけど前シーズンの下位順位から選択をしていく状況になります。素晴らしい選手がいた場合、最下位なってその選手を次の年に取った方がいいんじゃないのとか、そういうネガティブな事を言い出したら切りがないんですけど、そういう状況にならないような仕組みもちょっと混ぜ合わせながらやっていく。

ドラフトの開催時期、これは非常に大きな争点だったんですが、ドラフトは1月に開催します。ウインターカップとインカレが終わった後でなるべく早くにやった方が、選手たちの就職活動というか未来を描く上でも良いのではという部分もありつつも、活躍の場面をあまり見ることもなく選択しなきゃいけないというクラブの事情も色々あったので、最終的にやはりウィンターカップやインカレで活躍した選手が、目玉選手としてドラフトにかかる方が盛り上がると思いますし、選手たちもそこまで引っ張れる方がいいだろうということで、1月の開催としました、一方でドラフトの申し込みは9月1日から、リーグにドラフトの申請ができるような状況にして、メディアの皆様に随時公表していきます。誰がドラフトをにかかることを希望してるか、それによって各クラブが興味があればコミュニケーションを取ったり練習を見たいので来てくれっていう話もあったりとか。でも来たからといってドラフトがあるので、取れる取れないは別にして指名すべきか否かのチェックみたいなことは多分起こってくる。そういうことも踏まえてえ1月にドラフトが行われることにしました。

リスクテイクのなかで、まずはユース選手。せっかく育ててきた選手が完全に同じ土俵で取られていく事はやはり育てたクラブの思いもあるので、自分たちのユースクラブのユース選手のみ、かつ18歳でまだ大学行く前に、ドラフト1巡目の最高金額を提示するならば優先的に交渉できるルールにしたい。もちろん本人はたまたまここに住んでただけで、ドラフトでは他の選択肢も受けたいとなればそのオファーを蹴ってドラフトに精々堂々と出ることもできますし、その後決裂した時にまた交渉することもできる。これがユース対する処置。

そしてドラフトのピックの方法ですが、1シーズン終わった後なので2027年以降になりますが、ドラフトでは最下位のチームが自動的に1巡目1番目にピックするのではなく、ロッタリー制(くじ引き)にしたい。まだそこは細かく決めてないですけど、CS出場チームとCS不出場と分けて、CS不出場のクラブの中で、3とか4とかいくつかのブロックずつに分けて、その中で抽選をしてやっていきます。ですから最下位になったから自動的に次の年に1巡目1番目を引けると確定してるわけではない。シーズンの後半に意図的に負けていくようなことを目指すようなクラブが出てきてしまったら、リーグ戦自体が全く魅力的じゃなくなるので、そんな不確実なところにエネルギーを削ぐくらいであれば勝つことを目指す。その結果、敗れたところが良いくじを引ける確率を上げるという事でバランスを取っていきたいなという風に思っています。

新人選手の契約ルールですが、まず2025-26シーズンの途中の2026年1月に最初のドラフトが起こります。ドラフトに指名された時の選手の契約期間ですが、2年プラスアルファのプレイヤーズオプション付きの契約、もしくは3年契約を選択できるような形です。3年契約を選択したら最長3年そのクラブに所属が確定する。2年プラスアルファであれば2年間は所属が確定する。 

現時点で設定してるドラフトで指名した場合の選手年俸金額は、一旦このルールです(掲載資料参照)。まず選択できるのは2年契約プラスアルファプレイヤーズオプション、もしくは3年契約ということが大きなポイントです。あとは日本の高校大学、アメリカNCAA等その他海外の大学高校卒、あとスペシャルなA代表経験があるような若手、NBAに行きそうな選手や海外リーグにチャレンジしてるような選手。それを何巡目でピックされるかという部分で何パターンか金額を分けています。2年契約プラスプレイヤーズオプションは契約金を設定せず年俸だけ。3年契約の場合は契約金を年俸とは別途。金額は高いか安いか皆さんがどのように思うかはありますが、2年契約の場合だとスペシャルでは年俸1億で2年で2億は確定する。3年契約の場合のMAXが契約金が1.5億で5千万円の3年間なので1.5億円なので、スペシャルの最高額は3億円の契約になります。

ドラフト指名選手は指名されたクラブに行かなきゃいけないという前提になっています。もし指名拒否した場合には、そのシーズンはBプレミアクラブとの契約は当然できませんし、Bプレミアのクラブに初めて入団する選手は基本的に高校大学問わずドラフトを経て入ってくる流れにしていこうと思っています。少なくとも卒業して3年間はドラフトを経ずBプレミアに行くことはできません。どんなにスーパースターであってもドラフトを拒否したら、B.ONE等で3年間はプレイをしなければいけないという状況になってきます。

ドラフトを導入する上で、選手の環境を守っていかなければいけない。今の状況だとイメージがそんなに湧かないですけど、ドラフトで入ってそのクラブに終身雇用じゃないですけどずっといた場合に、引退したタイミングで3年間はフロントスタッフないし何らかの形で本人が希望すれば保障する義務が生じるとしています。どこまで望むかどうか分かりませがそういう風にしています。練習環境は今色々な体育館をジプシーで回ったりする状況がありますけれど、練習場の確保、トレーニング機材、時間などの環境をある一定ルール化をして、その基準を満たすことを求めていきます。トレーナーなどのサポートスタッフにも色々な基準を設けて用意をすることを義務付ける。それで選手たちの怪我のリスクや環境を整えていくのを義務付ける。食事についても栄養士からの適切なアドバイスを受けられる環境であるとか、アウェイのホテルや新幹線はグリーン車を使ってくれとか。どのクラブも上のクラブにある程度合わせていくによって、たまたまくじによって行った先がアンラッキーでしたみたいな状況は無くす。もちろんブランドとかその競技力とかヘッドコーチの好みとかいろんなことがあるので完璧はないかもしれませんけど、少なくとも 外的環境については整えていこうという考えです。

 

 


質疑応答

Q. 第1回ドラフトになる2026年のロッタリー順位はどのように決める?

A.(島田C) 具体的には決まっていない。(現行Bリーグ制度最終シーズンとなる)2025-26シーズンの途中に2026年ドラフトを行う事になるので、そのドラフト実施時点の2025-26途中成績なのか、それともその前年(2024-25)の成績なのか。それも検討中。

 

 

Q. 仮に八村塁選手や渡邊雄太選手がBリーグに加入する場合は、NBA選手なのでドラフト対象外?もしそうなら戦力均衡の観点と異なるのでは?

A. (島田C) 八村選手や渡邊選手などのNBA選手はドラフト対象外となる。戦力均衡の観点もあるが、例えスター選手条項を適用してサラリーキャップ上は1.5億円と計上しても、実際には年俸7、8億円となる事は十分考えられる。その高額な年俸を支払う能力のあるクラブはほとんど無い。検討の中では、戦力均衡の観点からルールを狭めることも考えたが、そうすると(八村や渡邊のような)選手が日本に戻ってこれない。それも問題だろうと考えた。

 

 

Q. ドラフトにエントリーする選手が同時にB.ONEなどの他クラブを契約するような事は可能か?

A. (島田C) ドラフトにエントリーする選手が事前に他クラブと契約することは想定していない。例えばB.ONEのクラブの正式な契約交渉は1月からスタートするので、新人選手とB.ONEとのルールで縛るような検討はしていなかった。

 

Q. 高校生と大学生で金額に差をつけた理由は? 高校生がドラフト1巡目で年俸600万円の3年契約は安いと感じるし、現状の日本サッカー界のように高校卒業後に国内プロリーグを経由せずにすぐ海外挑戦をするような事が起こるのではないか?

A. (島田C) この金額を一旦は設定しているが、前例が無く金額設定は非常に難しい。日本円の価値も変わるしBリーグのプレゼンスも変わる。選手のレベルも変化する。ただ決めないと前に進まない。色々な観点から決めているが、現時点で我々はこのステップを踏もうと決めて、サラリーキャップ同様に成長プロセスの中で変える判断をすれば変えていけばいいのではないか。正解を求めるのではなく動きながら修正してアジャストしていければいい。それがBリーグのスタンスです。

 

 

Q. 特別指定選手制度は続けるのか?

A.(増田氏) 続けます。大学インカレが12月中に終わるので、現在なら1月以降に大学生の特別指定選手が登録していく。イメージとしては1月のドラフトが終わってから特別指定選手契約が出てくるようになる。

例えばAというクラブと2025-26シーズンの特別指定選手契約をしているけれど、2026年1月のドラフトではBというクラブから指名されました。そうすると、2025-26シーズンはAクラブの特別指定選手としてプレーするけど、2026-27シーズンではBクラブのプロ契約選手としてプレーする。そういう事は起こり得る。特別指定選手は育成面で非常に効果的なので基本的には続けていく意向だが、これは我々以外に大学学連や高体連との調整が必要。まだ学連などと細かい制度設計の話は出来ていないので正式な発表は出来ないが、特別指定を続けていく意向はある。

 

 

Q. 選手側から3年契約を解除したいと申し出た場合、ドラフト入団時の契約金は返金しなければいけないのか?選手が契約途中で海外挑戦を考えた場合は?

A.(増田氏) 事由によるのではないか。選手が一方的に契約破棄する場合はおそらく契約金の返金は発生すると思うが、ケースバイケースかと思う。海外挑戦に関してはおそらく現行の契約でも「海外挑戦をする場合はその限りではない」というような設計があると思う。我々が今行なっているのは統一契約書だけで、選手とクラブ間では付帯契約書という個別の条件契約があるので、基本的にはその中の諸条件で「NBAに契約する場合はその限りではない」という文言が入ってくると思われる。

 

Q. ドラフトで選手を指名をした後に「指名はしたけど選手契約オファーはしない」というような、他クラブに選手獲得させないようなドラフト指名のダークな使い方は想定しているか?

A.(増田氏) 基本は「指名=オファー」だが、例えばその対象の選手が不祥事を起こしたとなればその限りではないと思うし、ドラフト指名のそのような使い方が横行するようだとドラフトの価値が下がってしまう。ただ一方でドラフト指名された選手が契約を拒否する可能性もあるし、それは選手の選択の自由。しかしそれを隠れ蓑にしてクラブが選手にオファーをしなかったり、非常に劣悪な契約オファーを裏側で行なっていたとか、そういう事は起こり得るので対処していくしかない。プロ野球の事例も調べつつ検討しなければいけないと思う。

 

 

Q. ドラフト対象選手は日本国籍を持つ選手だけか?二重国籍を持つ選手も22歳以下だとドラフト対象になるのか?

A.(増田氏) Bリーグが日本国籍を持っていると認める選手は、基本的にはドラフト対象にする予定です。

 

 

Q. クラブ側のドラフト参加資格としての練習環境等を現状では満たしていないクラブもある。ドラフト初年度までに参加資格を満たさないクラブが出てきた場合の対応は?

A.(増田氏) ここに掲載していない細かい条件もあるが、練習場所を点々とするような事は認めない等の条件は、かなり以前から各クラブ社長には基本的な合意を取っている。各クラブはBプレミアにいる以上はこの条件を超えてくると思っている。楽観視しているわけではないが、行政が持つ一般的な体育館もOKにしているし、民間の体育館やトレーニング施設もOKにしているので、そこまでハードルを高く設定したとは思っていない。逆にこれくらいの条件がないと、ドラフト指名された選手の環境の差を埋めていかなけばドラフトは成立しない。これがハードルが高いという話があれば我々としてもしっかり指導していく必要があると思っている。

 

 

Q. ドラフト前のユース選手との優先交渉においてU18チームへの在籍期間の縛りはあるのか?

A.(増田氏) 現行のユース出身選手特別枠についても最低活動期間(3か月間)を設けている。基本的にはそれに合わせていこうと考えている。極端な話、有力選手を1週間だけユースチームに登録させてドラフトを経由させないで獲得する等は無いように制度設計する。

 

 

Q 大学生のドラフトエントリー表明について、選手と大学間で話し合いをした上でエントリーするような指導は行うのか?

A.(増田氏) そのようにしたいと思っている。学連さんとの調整もこれから行なっていく。今の時点で引き抜きというか、在学中なのにBリーグでプレーを希望して退部、退学する選手が発生していて学連さんも苦難されていると思う。そこは指導というよりルールとして設けていきたい。ドラフトの申請書に監督のサインが必要だとか、そういったものは設ける必要があると思っている。

 

 

Q. 大学2年生や3年生がドラフトにエントリーして、自分が希望するクラブに指名されなかったので選手契約をせずに大学に戻ることは可能なのか?

A.(増田氏) 可能です。ただし指名された翌年もドラフトを経由しなければいけないので、翌年に自分が希望するクラブに指名されるかも分からない。それでももう1年間大学でプレーするかどうかは選手本人が考えなければいけない。基本的にはドラフト指名を断って元のカテゴリーに戻ることは我々としては許容しています。

 

 

Q.ドラフト以前に、クラブがドラフト対象選手に「うちが指名したら来てくれるか?」という意思確認はしていいのか?

A.(増田氏) 可能です。

 

 

Q. ユース選手との優先交渉に人数制限はあるのか?同学年に優秀な選手が2名以上いればどのどちらとも契約交渉する事は可能なのか?

A.(増田氏) いまは人数制限を設けていない。

 

 

Q. スペシャル枠の契約対象として「世界大会出場平均15分以上」とあるが、富永啓生選手が念頭にあったのかなと思うがどういう議論があったのか?

A.(増田氏) イメージは同じです。スターターでは無いがベンチからの出場でも15分出場していれば主力と言えるのかなと考えている。20分出場なら確実に主力と言えると思うが、それでは少しハードルが高いので15分に設定している。

 

 

Q. ドラフト参加条件の練習施設やスタッフ人数について、Bプレミアに入ってくるクラブなら当然クリアすべき内容だと思うが、わざわざ記載するというのはBプレミアのライセンス条件には入っていないのか?

A.(増田氏) 2026年のライセンス条件には入れていきます。ただ記載した内容全てをライセンス条件には入れないかもしれないので、Bプレミアには入ったがドラフト参加資格を剥奪することでこれらの条件に強制力を持たせるという考え方もあるので、そこはどこまでライセンス条件に盛り込むかは検討します。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事