2月6日、琉球ゴールデンキングスはレバンガ北海道と沖縄市体育館で対戦した。ディフェンスで苦しんでいたキングスだったが、前回の滋賀とのホームゲーム以降復調の兆しをみせ、アウェーの浜松戦を連勝し沖縄へ戻ってきた。今試合は、#41 キム・ティリの復帰や、#31 ハーパー ジャン ローレンス ジュニアのプロデビューなどもあり、非常に注目度の高い一戦となった。
琉球ゴールデンキングス | レバンガ北海道 | |
93 | Total | 80 |
24 | 1Q | 17 |
22 | 2Q | 16 |
26 | 3Q | 17 |
21 | 4Q | 30 |
#13 ドウェイン・エバンスが攻守に大活躍し、キングスは4連勝
キングスは#13 ドウェイン・エバンスが相手ゴールを攻めたてる。カットインで自ら得点するだけでなく、キックアウトで#1 船生 誠也や#30 今村 佳太へアシストし、得点を重ねる。さらに#45ジャック・クーリーが厳しいチェックを受けながらもシュートをねじ込む。交代で入ってきた#1 船生 誠也や#41 キム・ティリもゴールを続けざまに奪い、24-17でリードしたままクォーターエンド。
2クォーターが開始すると、北海道にゾーンディフェンスを仕掛けられ、キングスの得点が止まる。さらに北海道に連続得点を許してしまい、開始2分過ぎで逆転される。そんな苦しい展開を打破したのは#45ジャック・クーリーと#24 田代 直希だった。#3 並里 成からアシストを受け、ファストブレイクで連続得点し、再逆転する。
オフィシャルタイムアウト後、両チームお互いにフリースローを与えてしまう展開が続くが、少しずつ点差を広げ、46-33で前半終了。クォーター終了間際には#31 ハーパー ジャン ローレンス ジュニアが試合に出場し、会場中から割れんばかりの拍手でコートに迎えられる。
3クォーター、#13 ドウェイン・エバンスが攻守ともに活躍し、チームに流れを引き寄せる。相手のインサイドをしっかり守り、連続スティールで相手のチャンスを潰す。オフェンスでは、ファストブレイクからのダンクやフリースローなどで連続7ポイント決め、北海道を突き放す。#45 ジャック・クーリーや#1 船生 誠也も連続で点を決め、72-50でリードを広げ最終クォーターへ。
このまま負けるわけにはいかない北海道は、攻撃のギヤを上げキングスを追い上げる。#8 多嶋 朝飛、#17 山口 颯斗や#31 ジャワッド・ウィリアムズがターンオーバーからのファストブレイクや3Pシュートをゴールに沈めていく。じわじわと差を縮められ、北海道の流れになりかけた状況を打破したのは#3 並里 成だった。自ら得点するだけでなく、アシストやブロックショットなどでチームをムードを盛り上げ、ゲームの主導権を譲らない。
その後もリードを保ったままゲームは進み、残り2分切ったところで再び#31 ハーパー ジャン ローレンス ジュニアがコートへ。持ち前の運動量を活かしたディフェンスでボールを奪うも、惜しくもファウルの判定。オフェンスでは積極的にゴールを狙っていき、会場を大いに盛り上げた。終了間際に追い上げられたものの、最終スコアは93-80で4連勝となった。
藤田 弘輝HC、#31 ハーパー ジャン ローレンス ジュニア選手のコメント
藤田 弘輝HC
ハーパー選手が出場したり、いいことはあったんですけど、40分間僕たちのバスケができたとは言えませんでした。今日の試合の結果で西地区一位になりましたが、あまり意識せずに 目の前の試合をベストをつくして集中していきます。特にディフェンスのクオリティをあげ、40分間良いバスケができるように頑張ります。
(ハーパー選手について)
チャンスがあれば出してあげたいと思っていました。臆することなくプレーしていたので、とてもよかったと感じています。合流して間もないですし、特別なことをやるっていうよりはプロの空気感や経験を彼の貴重な財産にしてもらえればと思います。大学で真剣にバスケに取り組んで、キングスに戻ってこれるように成長していってほしいです。腕も長くて身体能力が高いですし、将来的にはもっとサイズ感が出てきて、ディフェンスの部分では相手にとって嫌な選手に成長してくれると期待しています。
#31 ハーパー ジャン ローレンス ジュニア
(どんな思いでコートに立ったか?)
初めてのBリーグの試合だったのでとても緊張していましたが、キングスの選手から声をかけてもらい、プレッシャーが無くなってプレーできました。積極的にディフェンスをアグレッシブに仕掛けて、ボールを奪いにいったんですけど、ファールになってしまい悔しかったです。次のゲームに向けて頑張っていきたいと思います。
(キングスの印象)
ディフェンスがファーストのチームで、僕も小さいころからディフェンスファーストだと思っていたので、チームにマッチしていると思います。
(ディフェンスでファールを取られた場面について)
外人選手がコートを見ていなかったので、ダブルチームを仕掛けてボールを取りにいきました。ファールになってしまったので、次の試合で気持ちを切り替えていきたいです。 ディフェンスは福岡第一の井手口先生から色々教わってきたので、その教わってきたことをコートで表現で来たのでよかったとおもいます。
(試合でるとき、並里選手とどんな会話した?)
マークマンの確認と「大丈夫か?緊張するな。」と声をかけてもらいました。
(キングスのメンバーしてコートに立った感想)
自分の夢が琉球ゴールデンキングスのコートでプレイするっていうのが夢だったので、率直に言ってうれしいです。けど、ここまでこれたのは一人の力ではなく、キングスの関係者のみなさんや、福岡第一の井手口先生や、東海大学の陸川先生の支えのおかげで、ほんとに感謝しています。
そしてプレーやプレー以外の部分で成長し、地元の子たちのお手本になれるように頑張ってきたいです。
小さいころから琉球ゴールデンキングスに憧れ続け、ついに夢のコートに立ったハーパー選手。
「沖縄の子たちでも琉球ゴールデンキングスの選手になれると伝えたい。」そう語る彼の今後の活躍は、きっと沖縄のちびっこボーラー達の良き道しるべになっていくだろう。彼にとっての並里選手がそうであったように。