キングスが韓国の釜山KCCに勝利でEASL3戦全勝! 琉球ゴールデンキングス vs 釜山KCCイージス [2024.12.04]

12月4日(水)、EASL(東アジアスーパーリーグ) 琉球ゴールデンキングス vs 釜山KCCイージス グループステージ(B)が沖縄アリーナで行われ、91-82でキングスが勝利した。

目次

両チームの特色が色濃い1クォーター

EASLで3連勝を狙うキングスのスターティングメンバーは#12 ケヴェ・アルマ、#14 岸本隆一、#18 脇真大、#45 ジャック・クーリー、#53 アレックス・カークの5人。
外国籍選手2人と帰化選手のアレックス・カークを並べるスリービッグで試合に入った。

先制点はキングス。アルマがクーリーからのパスを空中でキャッチしてそのままアリウープダンク。幸先のいいスタートをみせる。

 

脇もボールをプッシュしてオフェンスのペースを上げて、岸本もキレのあるドリブルから3ポイントを沈めた。キングスは5人それぞれが持ち味をだすスタートに。

対する釜山KCCイージスは、アメリカ人選手のディオンテ・バートンが個人技で打開する。ミドルシュート、力強いレイアップ、3ポイントと多彩な技を見せて得点を伸ばす。バートンは1クォーターだけで17得点。両チームの長所が出た1クォーターは25‐27。琉球が2点のビハインドとなった。

 

植松の気迫のディフェンスが流れを呼ぶ

2クォーターは#8 植松 義也、#10 荒川 颯、#47 平良 彰吾、#45 ジャック・クーリー、#53 アレックス・カークの5人で試合に入る。
1クォーターに17点取られた釜山KCCのバートンのマークは、植松が担当。その植松がディフェンスで見せる。

強度の高いディフェンスでバートンを徹底マークし、出来る限り、バートンにボールに触らせる回数を減らして起点をつぶしていく。またボールを持たれても、ドライブに対してスピードとフィジカルで負けずに、バートンにシュートを落とさせた。

 

”バートンを止める” という、この試合で重要な役割を遂行した植松は、前半だけで自身の平均プレータイムを超える時間を与えられ、2クォーター残り3分45秒で岸本と交代。バートンにプレッシャーを与え続けて、さらに岸本を残り3分まで休ませた植松の働きはこの試合最大のポイントのひとつになった。

植松の活躍により釜山KCCの得点ペースが落ちる。2クォーターはキングスが失点を11に抑えて、45-38とキングスが7点リードで後半に続く。

 

ペースを掴んでいくキングス

キングスは#12 ケヴェ・アルマ、#14 岸本隆一、#15 松脇圭志、#18 脇真大、#45 ジャック・クーリー で後半にのぞむ。

ファーストプレーは、縦方向と横方向のスクリーンを同時に行う”フレックスオフェンス”から岸本のフリーを作り3ポイント成功。

 

さらに岸本はキレのあるドリブルから左手でレイアップを決めて連続得点でチームに勢いをつける。

3クォーターの中盤には、ファーストプレーと同じフレックスオフェンスで、今度は岸本が縦方向で囮になってアルマのフリーを演出。松脇がこれを見逃さずに対角線のパスを送り、アルマのアリウープダンクが炸裂した。

 

3クォーターに入ってからは、脇がバートンを徹底的にマーク。ボールを持たせないだけでなく、バートンの押し込みを跳ね返し続けて3ポイントラインの内側でポジションを取らせない。フラストレーションの溜まったバートンからオフェンスファウルを誘発して、キングスがペースを掴んでいく。

 

琉球のビッグマンたちがインサイドを支配

#8 植松 義也、#34 小野寺 祥太、#47 平良 彰吾、#45 ジャック・クーリーで4クォーターに入るが、すぐにアルマを投入してスリービッグに。さらにディフェンスの強度を高めていく。

平良が激しいディフェンスで釜山のアジア特別枠選手の#25 カルヴィン・エピストラからボールを奪いレイアップで2点。さらに平良は、素早い攻守の切り替えからボールをプッシュし、後方から走り込んだアルマへお膳立て。

 

試合終盤はキングスがインサイドを支配。クーリーを中心に各ビッグマンたちがリバウンドを取り、インサイドでの得点を重ねていく。

クーリーは29得点、18リバウンド、アルマは26得点、10リバウンド、カークは12得点10リバウンドと3人がダブルダブルを達成する活躍。

 

 

強度の高いディフェンスと、インサイドの主導権争いを制したキングスが、KBL王者の釜山KKCイージスに91‐82で勝利した。

試合スタッツ:East Asia Super League, EASL 24-25 Ryukyu Golden Kings vs Busan KCC Egis | EASL

チェ・ジョンヨン「沖縄アリーナの雰囲気に圧倒された」

チョン・チャンジンHCは「リバウンド争いで勝てなかった事が敗因」としながらも日本人選手について「桶谷ヘッドコーチの指導の影響だと思うが、プレーの強度が高く、賢い選手が多い。自分でボールをもってプレーをしようというモチベーションも高かった。」と評価。

釜山KKCの韓国人エースのチェ・ジョンヨンは「沖縄アリーナの雰囲気に圧倒されて自分たちのプレーが出来なかった。韓国代表として長年プレーして、日本の事はよく見てきたが、日本人選手やリーグの成長はすさまじい。沖縄アリーナでプレーして日本のリーグの発展を肌で感じた。」と語った。

 

桶谷ヘッドコーチ「EASLを獲りに行きたい」

桶谷ヘッドコーチは試合後の記者会見で
「何よりも勝てたというのがデカい。点の取り合いになったところで義也(植松)がディフェンスで流れを変えてくれた。スリービッグの時間帯は、ディフェンスとリバウンドで優位性を取りたかったが、中々シュートが落ちなかったのでそこは難しかった。それでも、EASLでは勝つことが重要。釜山KCCイージスさんとは1試合しか対戦がないので、決勝ラウンドに行くためには、今日の勝利は大きい。今季はEASLを獲りにいきたい」と意気込みを語った。

 

岸本選手は
「EASLは何よりも勝つことが重要。Bリーグとの並行でアジャストが難しい部分もあるが、勝つことが重要なので結果を出すことが出来て良かった。」と勝つことの重要性を強調した。

脇選手は、バートン選手とのマッチアップについて
「前半は気持ちよくプレーさせてしまったが、自分がバートン選手を止めることが出来れば流れを持ってこれると思っていたので、しっかりファイトする気持ちを持っててプレーをした。」とコメント。

29得点、18リバウンドの活躍を見せたクーリーは「BリーグとEASLのフォーマットは違うが、自分はただチーム勝利の為にプレーしていくだけ」と語った。

キングスは、EASLのグループステージ3戦全勝で、グループBの首位につけている。
EASLの次節は12月25日(水)にチャイニーズ・タイペイの新台北キングスと沖縄アリーナで対戦する。

(文:新里樹真、写真:喜納美奈子)

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