対照的な小野寺とタマヨへの評価
試合後の記者会見、キングスの桶谷大ヘッドコーチは
「バスケットは40分間でどれだけ相手のシュート確率を落とさせるか。そういった意味では良いディフェンスが出来た」
「昨日(GAME1)同様に小野寺が良かった。今村がファウルトラブルになった時に小野寺がビュフォードにマッチアップして、その時に岸本が安藤にマッチアップした時間帯で、島根にイニシアチブを取られずに頑張れたのは大きかった」
とチームディフェンスを高く評価した。
特に小野寺は5得点ながら、貢献度を示すプラスマイナス値ではチームトップのプラス20。桶谷HCは以下のように細かく説明して、小野寺が持つ役割の重要性を強調した。
「小野寺はハンドラーではなくチームバランスを取っている選手ではあるが、とはいえ相手がヘルプで(小野寺を)離せば確率高いオープンシュートを決めたり、クローズアウトゲームでレイアップまで持っていける。そこに特化した選手なので相手にしたら怖い選手」
「(小野寺をフリーに出来ないことで)ドライビングレーンが空いて今村がドライブ出来たり、ジャックがリバウンドを獲れたりする」
逆に、この試合の前半に印象的なプレーを見せて観客を沸かせたカール・タマヨには厳しく注文した。
「ちゃんとレディ(準備)しておくことが大事。自分がいつ出るか分からない時もちゃんとプレーを理解しておく。彼が入ると何かしらエラーが起きるが、そのエラーを積み重ねる中で自分がどれだけ成長していくかが重要で、エラーをそのままにせず次に進めるようにして欲しい」
「オフェンスだけを見たら『あ、いいな』と思うかもしれないし、局面だけを見ればビュフォード選手を1対1で守ったのも全然あり。ただし簡単にビュフォード選手にレイアップにいかれたシーンもあった。あそこは(味方との)コミュニケーションで、スイッチじゃないのに自分でスイッチと判断してレイアップにいかれた」
「僕がこういうことを(記者会見で)伝えるのは、ファンの皆さんにも分かって欲しいから。ファンの方々は良いところだけ見て『良かった』と思っていると思うが、バスケットは5人でオフェンスもディフェンスもどちらもあって初めて成り立つスポーツ。一緒に若い選手を協力して育てていって頂ければと思います」
キングスは最大のライバルと戦い、自分たちのディフェンスをより進化させつつ、若者の成長の糧とした。
このチームがどこまで成長するか。連覇への道は始まったばかりだ。