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1回戦 松島小×大道(大分県)ゲームレポート

比嘉翼

10得点を挙げた#18比嘉翼

 

松島小 大道
44 9
20 - 1Q - 0
6 - 2Q - 2
6 - 3Q - 3
12 - 4Q - 4
※各クォーター5分

1回戦の相手は、大分県の大道(おおみち)リンクスだ。松島小は全員が初めての県外遠征であり、知らない土地、初めての体育館、初めての対戦相手を前に、選手たちの表情は硬かった。

加えて、大会前にはアクシデントも起きていた。ムードメーカーの6年生、比嘉白(しろ)が体調不良により、遠征に帯同できなかったのだ。主力を一人欠いて臨む大会となったが、選手たちは「来たくても来れなかった(比嘉)白の分まで頑張ろう」とお互いに声を掛け合い、ティップオフを迎えた。

試合は1クォーターを終えて、松島小が20対0のラン。その後も危なげなくディフェンスからのブレイクを繰り返し、最終スコア44対9で準決勝進出を決めた。

知らない土地、初めての体育館、初めての対戦相手という状況で松島小を救ったのは、自分たちのスタイルを貫いたことだった。いつもと同じプレースタイル、いつもと同じ自分の役割に徹することで、九州大会という大舞台で緊張感を跳ね返した。

この試合を観てあらためて、自分たちの確固たるスタイルを構築することの重要性を認識した。それを持つことで、地区大会の1回戦であっても、全国大会の決勝戦であっても、試合の入りにやることは変わらない。そして試合中に流れが悪くなったとしても、帰る場所がある。帰着点を持つことによる安心感は計り知れない。

1回戦終了後は体育館が解放され、コート2面を使って交流戦が行われた。一般的に交流戦というと、敗戦したチーム同士が経験値を上げるために組まれることが多いが、今大会で違ったのは「チーム関係者同士が自由に交渉して練習試合を組み、体育館も自由にお使いください」という主催者からの計らいがあった点だ。各チームの監督やコーチが意中のチームに声をかけ、自由に練習試合が組まれていった。

ここで驚いたのは、1回戦を勝ったチーム同士(翌日対戦する可能性があるチーム同士)のマッチメークが行われていたことだ。明日の試合で相対的に相手を上回ることよりも、自チームの絶対値を上げることを優先しているということか。チーム関係者の「明日の対戦相手に手の内を見せたっていいじゃない。今日を上回る戦術やプレーをすればいいんだから」といった思惑が透けて見える。九州の強豪チームの“強くなることへの貪欲さ”を垣間見た瞬間だった。

結局松島小も、翌日対戦の可能性がある川上ミニバスケットボール(鹿児島県)やBlue Shooting Stars(熊本県)と練習試合を行い、大会初日を終えた。

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