開幕が近づくBリーグ2022−23シーズン。9月10日(土)、琉球ゴールデンキングスは沖縄アリーナで仙台89ersとプレシーズンゲームを対戦。
昨季B1準優勝のキングスは、並里成とドウェイン・エバンスが退団。新たに松脇圭志(185cm)とジョシュ・ダンカン(205cm)が加入した。
ガードの主軸だった並里が抜けた今季のキングス。ポイントガードのポジションをどうするのか。昨季からのクーリー、ダンカンというパワフルなインサイドポジションに、新加入のダンカンはどうフィットするのか。
そしてこの日、昨季左膝に大怪我を負ったキャプテン田代直希がロスターに名を連ねた。怪我から復帰した田代はどんな姿を見せてくれるのか。
プレシーズンゲームながら6751人の観客が詰めかけた沖縄アリーナ。新生キングスが始動した。
308日ぶりにコートに復帰したキャプテン田代
キングスのスタートは、#4 コー・フリッピン、#7 アレン・ダーラム、#15 松脇圭志、#30 今村佳太、#45ジャック・クーリー。新加入の松脇をスタメンに抜擢。
松脇は持ち前のフィジカルを活かした厳しいディフェンスで、沖縄アリーナの観客を沸かせる。
そして、1クォーター残り6分32秒。キングスのキャプテンがコートに立つ。2021年11月6日の新潟戦で左膝に大怪我を負った田代直希が、308日ぶりにコートに戻ってきた。
田代はコートに戻った瞬間の気持ちを「(復帰を)すごく楽しみにしていた。皆をガッカリさせたくなかったという気持ちが強くて、緊張してフワっとした入りになってしまったが、ひとつ目指していたゴールが達成出来たのは嬉しい。」と語った。
本人はそう言ったが、相変わらずの厳しいディフェンスやルーズボールへの執着、オフェンスでは緩急をつけたプレイで味方をアシストするなど、田代らしいプレイを見せてくれた。
さらにキングスは新加入の#1 ジョシュ・ダンカンもらしさを見せる。1クォーター残り2分、田代のアシストからダンカンが3ポイントを決める。ダンカンはインサイドの選手ながら外のシュートも上手い。キングスでの初得点も幸先良く3ポイントだ。
試合後のインタビューでは「キングスの一員として沖縄アリーナでの初めての試合を楽しむことができた。インサイドだけではなくアウトサイドでもプレイして、チームの中で潤滑油のような存在になりたい」と語った “JD” ことダンカン。昨季から在籍するジャック・クーリーやアレン・ダーラムとの3人は相手チームにとって怖いインサイド陣となりそうだ。
対戦相手の仙台は、小寺ハミルトンゲイリーや寒竹隼人など、過去キングスに所属した選手もプレイ。つい最近まで一緒にプレイしていた小寺とコート上で笑顔でやり取りする場面もあった。
試合は96 – 77でキングスが勝利。開幕前のプレシーズンゲームということもあり、4クォーターには昨季ほとんど見せなかったゾーンディフェンスを敷く時間もあったキングス。桶谷大HCも「対人練習がまだ少ない状況ながら、プレシーズンゲームでこの大観衆の前でプレイ出来た事は大きい。」と開幕に向けて収穫を得た様子だ。
頼りになるキャプテンが戻ってきたキングス。背番号24が嬉しそうにプレイする姿が印象的な一戦だった。