Bリーグが2027-28 B.PREMIREライセンス、2026-27 B.ONE、B.NEXTライセンス判定結果を発表

Bリーグは2025年10月21日のBリーグクラブライセンス判定結果発表会見を行った。

会見でBリーグ島田慎二チェアマンは、今回は2027-28シーズンのB.PREMIREライセンス(新規なし、継続資格認定のみ)と、2026-27シーズンのB.ONE、B.NEXTライセンスの判定結果を発表した。

審査スケジュールと基準については、B.PREMIREは対象シーズンの2年前、B.ONEとB.NEXTは1年前にライセンス審査を行うと説明。特にB.ONE、B.NEXTクラブが「キャスティングボード」として重要であると強調し、2050年の感動立国、地方創生リーグを目指す上でこのカテゴリーの重要性を述べた。

2027-28シーズンのB.PREMIREライセンスは、2026-27のB.PREMIREライセンス保有クラブのうち、三遠を除く25クラブに交付され、三遠はホームアリーナ基準充足の妥当性を判断するため継続審査となった。富山と神戸は入場者数基準未達のため制裁付き交付となったが、B.PREMIRE 25クラブのライセンス継続が決定した。

2026-27シーズンのB.ONEライセンスは、FE名古屋、熊本、鹿児島の3クラブがB.ONEライセンス交付。青森など22クラブがB.NEXTライセンスながら「B.ONE仮入会」という形で2026-27シーズンB.ONE参加となり、合計25クラブで2026-27シーズンのB.ONEが行われることになった。

2026-27シーズンのB.NEXTライセンスは、品川、三重、山口の3クラブに交付。湘南は純資産基準の債務超過解消計画と資金繰り基準の充足が不透明なため継続審議となり、2026-27シーズンのB.NEXTは3クラブもしくは4クラブで行われることになった。

島田チェアマンは、継続審議となった三遠と湘南について、2025年10月30日開催の臨時理事会にて継続審査を行うと説明。

そして、B.ONEが25クラブ、B.NEXTが3クラブという状況になったことについて言及。B.PREMIREの上限撤廃によりクラブ数が増え、B.ONEクラブも多くの努力を経て参入できたことをポジティブに捉えつつ、B.NEXTクラブが最小化された現状に対しては、試合数の調整や新たな枠組みの検討、6県プロジェクトなどによる新たなクラブ数増加など、あらゆる手段を講じてB.ONEに参入できるようなB .NEXTカテゴリーを作っていくと説明した。

目次

質疑応答

  • B.ONEの盛り上げ方について
    • 質問: B.ONEのクラブ数が25に増え、仮入会のクラブが多い中で、どのようにB.ONEを盛り上げていくのか。
    • 島田C: 地方創生リーグのキャスティングボードはB.ONEであると考えており、各地域のメディアとの連携を強化する。クラブ自身もプレミアを目指して努力しており、リーグとしても地方クラブとローカルメディアの関係構築を支援するなど、地域に根差した効果的な手段でサポートしていく。
  • キャスティングボードの意味について
    • 質問: 「キャスティングボード」という言葉の意味について
    • 島田C: 2050年の感動立国、地方創生リーグを目指すBリーグのコンセプトにおいて、B.ONEクラブは数も多く、地方クラブが多いため、このカテゴリーが盛り上がることが最も重要であるという意味で「キャスティングボード」という言葉を使用した。
  • B.ONEリーグの役割(選手強化の面)について
    • 質問: B.ONEが選手強化の面でどのような役割を担うのか。
    • 島田C: B.ONEは育成の観点が強い。B.PREMIREはオンザコートのルールが過酷なため、世界で戦える選手を作るための競争環境と位置づけている。B.ONEでは日本人選手がプレーできる機会が多く、そこで成長する選手を伸ばしていく場として位置づける。
  • B.NEXTの現状と将来について
    • 質問: B.NEXTが3クラブと少なく、ファン離れが懸念されるが、今後の見通しはどうか。全部B.ONEにする方が現実的ではないか。
    • 島田C: クラブを一つも取り残さないというスタンスだが、経営努力をしてB.ONEを目指してきたクラブの努力を尊重し、未達のクラブを安易にB.ONEに入れることはしないと決定した。今後はB.NEXTのクラブが早期にB.ONEに上がれるようサポートし、6県プロジェクトなどで新規クラブを参入させ、クラブ数を増やしていく。当面は少ないクラブ数の時期が続くが、育成機能として若手選手を集めてチームを作ることも検討中。最終的には2カテゴリー制を目指し、B.NEXTクラブがゼロになる状態が理想。
  • 仮入会の基準と期間について
    • 質問: B.ONE仮入会のクラブはいつまでに基準を達成すればよいのか。基準を満たせない場合は降格するのか。
    • 島田C: 仮入会は一定期間設けるが、まだ詳細を発表していない。仮入会は永続的なものではなく、期限と基準を達成できない場合はB.NEXTに降格する。中長期的なスパンで仮入会期間を設けており、B.ONEにいることによる成長機会を重視している。
  • 仮入会クラブの多さに対する危機感について
    • 質問: B.ONE 25クラブ中22クラブが仮入会であることに対し、危機感はないのか。B.ONEの盛り上がりやクラブの成長に影響はないか。
    • 島田C: 危機感がないわけではないが、2,400人というB.ONE参入入場者数基準は以前から設定されており、B2やB3の基盤でクリアするのは容易ではなかった。B.ONEにいる方が成長幅が大きいと考えており、仮入会という形でB.ONEのマーケットにいることで、より確実に成長の可能性が広がると見ている。多くのクラブが努力してB.ONEに到達したことはポジティブに捉えている。
  • B.ONEとB.NEXTの試合数について
    • 質問: B.ONEとB.NEXTのレギュラーシーズンの試合数は何試合になるのか。
    • 島田C: B.PREMIREとB.ONEは現行通り60試合を維持する。B.NEXTは当初60試合を想定していたが、クラブ数が大幅に少なくなったため、試合数を調整することになる。60試合をキープするのは難しいと考えている。
  • B.ONEのカーディングについて
    • 質問: B.ONEが25クラブと奇数であるため、カーディングの関係でインターバルが長くなるチームが出る可能性について。
    • 島田C: 偶数の方が分かりやすいが、基準をクリアしたクラブが到達するというルールである以上、結果論なのでやむを得ない。その中で最適なカーディングを組んで盛り上げていく。初年度に偶数にするためにクラブを増やすことは考えていない。
  • 新規参入チームについて
    • 質問: B.NEXTに関して、新規参入チームが増えて開幕時にクラブ数が増える可能性はあるか。
    • 島田C: 新規参入チームが増える可能性はあるが、クラブ誕生には通常2~3年かかる。6県プロジェクトなどで早期立ち上げを促し、2027年や2028年から参入を認める特例措置もあるが、最初の1年間は現在のクラブ数でいくことになる。
  • 三遠の継続審査の結果について
    • 質問: 三遠ネオフェニックスの継続審議の結果、B.PREMIREライセンスが得られなかった場合、B.ONEになるのか。
    • 島田C: はい。2026-27シーズンはB.PREMIREに所属するが、もし10月30日の臨時理事会で継続資格認定が認められなかった場合、2027-28シーズンはB.ONEに降格する。
  • B.ONEの大会形式について
    • 質問: 2026-27シーズンのB.ONEの大会形式(東西制導入など)は煮詰まってきているか。
    • 島田C: 煮詰まってきており、10月30日に全て確定したタイミングで別途発表する予定。
  • 三河の入場者数カウントについて
    • 質問: 三河のアジア大会の影響によるホームアリーナでのカウントについて、4,000人を下回った場合も3期連続未達のカウントに含まれないのか。神戸や富山はカウントされるのか。
    • 島田C: 三河の場合は特例としてカウントしない。神戸や富山は前提条件なく基準を満たせなかったため、1期未達としてカウントされる。

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この記事を書いた人

地元で開催されるFIBAバスケットボールワールドカップ2023に貢献するべく奮闘中!
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