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キングスは世界の扉を開いていくチームに

白木氏は、沖縄からキングスの世界進出も視野に入れている。

「今季はEASL (東アジアスーパーリーグ)が開催されます。アウェーで3試合、ホームで3試合。さらに来年2023年FIBAワールドカップが開催されるのでそこに向かっていく。国際大会が我々の最大のチャンスです。」

「日本が注目されるような、『すごいぜ日本のバスケ』みたいなものを作っていかないといけないと思っています。その一つのコンテンツとしてはEASLが大きなチャンスだと思っています。でもまだそれが認識、認知されていない。私としては、今季はとにかく、沖縄県も含めてEASLを知って、見て、楽しんでいただくことを意識したいなと思っています。」

「そうして盛り上げていって、来年のFIBAワールドカップを迎える。『すごいぜ日本のバスケ』を(世界に)見せる事が出来るのは、いま日本の中では琉球ゴールデンキングスしかないと私は思っています。そこはすごく意識したいですね。」

「2026年からいわゆる新Bリーグが立ち上がります。そこに向かっていくプロセスの中で、EASL、ワールドカップ、そして新Bリーグが立ち上がる。この数年間は、相当自分の命を削ってでも頑張ってやっていかないと、そういう未来が無いんじゃないかと思っています。せっかくプロトソリューションという会社と一緒にやっていこうという事になったので『チーム沖縄』で、もっとレベルを上げていきたいですね。それが任せてもらった私のミッションだと感じています。」

「アジアからの集客、例えば台湾は大学や高校も含めてバスケットボールがとても人気がある。EASLだけではなく、いずれはプレシーズンゲームなどを行なって、台湾側に見に来ませんかとしっかりプロモーションをかけていけばやれる自信がある。Bリーグの球団の中でも、(キングスは)いち早く世界の扉を開いていくチームであるべきだと思っています。」

 

沖縄はスポーツを通じてアイデンティティが育まれている

また、ビジネス面での強化と、競技としてのチーム強化はスポーツビジネスの両輪だ。白木氏はバスケットボール競技としてのチームへの関わり方、距離感をどう考えているのだろうか。

「我々ビジネスチームが出来る事はとにかく満員で埋め尽くす。その世界観をどう作るか。そこは責任を持ってやる。」

「そして、うちの選手も含めてどのチームの選手たちも一握りの選ばれた人間、宝だと思っています。彼らにはスポーツを純粋に楽しんでいる姿を観客に見せつけて欲しい、スポーツを通じて夢を与えて欲しい。そういう事を伝えるために話をする事はあると思います。そして怪我をしている選手たち。選手にとっては一番辛い時期を支えていくのが会社の役割であり、選手たちが気持ち的に楽にスポーツに向き合えるような環境を作っていくことがすごく重要だと思います。」

 

プロトソリューションは、2012年より沖縄県をホームとするサッカークラブ『FC琉球(J2リーグ所属)』のオフィシャルスポンサーでもある。沖縄のサッカー好きには『プロトといえばFC琉球のスポンサー』という印象が強かったのではないだろうか。

バスケットボールとサッカーという沖縄の2大プロスポーツに大きく関わる事になったプロトソリューションは、今後の沖縄のプロスポーツの可能性をどう見ているのだろうか。

「スポーツが持っている力はとにかく純粋。感動であったり、涙が出るほど悔しかったり。それはバスケットボールだけではなくサッカーももちろんそうだし、高校野球なども含めて、私が見てきた沖縄は、スポーツを通じてアイデンティティが育まれている。沖縄のルーツのひとつにスポーツがあるように感じます。」

「それを企業がサポートするべきだし、大切にしていくことによって、沖縄の未来が変わってくる可能性があるんじゃないかと私は思っていました。そういう意味でスポーツを通じて、沖縄をもっと元気にしていきたいという事をテーマでやっていきます。」

「ビジネスとしても、5年ほど前からプロトグループ全体でスポーツビジネスをどう作っていくか話す機会がよくあり、私も意識していました。プロスポーツチームの運営ではなくとも、例えば360度カメラで分析する等も実際にトライしてきました。間接的でもいいのでスポーツビジネスに入っていきたいという事はありました。」

 

アリーナの感動で『沖縄をもっと元気に!』

Bリーグに新規参入する企業で目立つのはIT系の企業だ。プロトソリューションもIT系の企業だが、ITを全面に押し出すような感覚はあるのだろうか。

「全てがITという感覚でいくよりも、アリーナの感動で『沖縄をもっと元気に!』したい。キングスが勝つとか、チームが凄いとか、それだけではなく、それを見ている観客の方々がどう感じて、それをどうビジネスに変えていくか。そこが重要だと思います。」

「人の心を動かす難しさ。感動するポイントや、悔しいと思うポイントは人それぞれ違う。勝てばお客様が入ってくれる、それだけじゃないような気がしている。隣の人と一緒に応援する事が楽しい人がいれば、子どもがワーッと喜ぶ姿を見ているのが楽しいという人もいる。色々な視点がありますよね。それをどう作るかというのはすごく難しいなと思いますね。」

 

最後に、白木氏に「プレッシャーはありますか?」と投げかけてみると、白木氏は笑顔で答えた。

「プレッシャーは本当に無いですね。むしろワクワクやドキドキが大きいです。優秀なメンバーと一緒に仕事をする事で逆に刺激をもらっているので、色々な話をしたくてしょうがないです(笑)。そして我々を応援してくださる方々には一人ひとりお礼を伝えられるような環境にしていきたいですね。」

 


 

ドウェイン・エバンスが劇的な決勝ブザービーターを決めた昨季CS準決勝第2戦。白木氏は自らチケットを購入して沖縄アリーナの最上段から観ていたそうだ。アリーナが揺れたあの瞬間、アリーナ全体を見渡していた白木氏は、満員のアリーナが持つ『感動させる力』を実感したのかもしれない。

新体制になり新シーズンを迎える琉球ゴールデンキングス。これからも『沖縄をもっと元気に!』の活動理念のもとさらなる成長に注目だ。

昨季メンバーのポスターを挟んで笑顔を見せる沖縄バスケットボールの白木社長(左)と佐々木淳取締役

 

 

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