東京五輪銀メダリスト本橋菜子が沖縄市でバスケットクリニックを開催

6月14日(土)、「ANA×すこやかホールディングスプレゼンツ本橋菜子選手バスケットクリニック」が沖縄サントリーアリーナ サブコートで開催されました。

Wリーグ 東京羽田ヴィッキーズ所属で東京五輪の銀メダリストでもある本橋菜子選手が、「支えてくれた方々への恩返し」として本橋選手自身が今年5月に立ち上げた地域・社会貢献活動 “ナコプロジェクト” として開催された今回のバスケットクリニック。沖縄県内の小中学生100人が参加しました。

 

本橋選手は今回のクリニックを開催した経緯を、”ナコプロジェクト”を立ち上げた意義も含めてお話してくれました。

「私がこれまでバスケットボールを続けてきた中で、本当に多くの方々の支援や応援に支えられてきました。今度は私が子ども達や地域の方々へ還元したいと考えて “ナコプロジェクト” を立ち上げました」

「私自身が経験した事を、未来ある子ども達に伝えていく事は、私がやる意義があるんじゃないかと思います。クリニックで大切に伝えている事は、チームスポーツとして一番大切な事、仲間との協力や支えてくれる方々への感謝です。ただバスケスキルを学ぶだけではなく、このクリニックで何を学ぶのかを子ども達にも考えてほしいし、その学んだ事はスポーツだけではなく、子ども達が成長していく上で大切になってきます。私自身が学んだ事を、バスケットボールというツールを通じて子ども達に伝えられたらと思っています」

本橋選手の言葉通り、クリニックは子ども達がペアになったりグループで競い合ったり、仲間との協力の大切さを感じさせる内容が多くなっていました。

 

本橋選手は子ども達と目線を合わせ、笑顔で励まし、時には真剣なまなざしで子ども達を指導していました。最初は緊張した様子だった子ども達も、すぐに打ち解けた笑顔を見せており、終始楽しい雰囲気でクリニックは進みました。

「私の所属する東京羽田ヴィッキーズは地域活動を大事にしていて、私も子ども向けのクリニックに参加していました。”ナコプロジェクト” として開催するクリニックは今回が2回目なんですが、沖縄の子ども達はとても一生懸命で人懐っこいし笑顔も多くて、クリニックをするこちらもやりやすかったです(笑)。楽しむ事と挑戦する事を大事にしてほしいので、私もそれを後押しする声かけを意識しています」

 

「沖縄でのクリニックは初めてですが、沖縄はバスケットがすごく盛んですし、琉球ゴールデンキングスの存在もあってバスケ熱が高い印象でした。実際に沖縄の子ども達と接していてもレベルが非常に高いですし、皆バスケが好きなんだなとすごく感じられました」「沖縄は旅行で2、3回来ただけだったので、いつか沖縄サントリーアリーナで試合をしたいなという夢はあるんですが、今回このクリニックで沖アリでバスケをすることが出来て個人的にも嬉しかったです」

 

クリニックを主催した全日本空輸株式会社のANA沖縄支店 河野辺朋広支店長は、離島県である沖縄でのクリニックの意義をこのように語りました。「弊社は琉球ゴールデンキングスのオフィシャルパートナーでもあり、過去にはキングス様と協力して石垣島でバスケットボールクリニックを開催した事もありました。ですが沖縄本島内でのクリニックは今回が初めてでした。弊社の社員アスリートでもある本橋菜子の”ナコプロジェクト”に賛同し、すこやかホールディングス様や沖縄市スポーツ協会様などのご協力もあり本クリニックの実現に至りました。沖縄の子ども達にとっても、銀メダリストでもあるトップアスリート本橋との交流は大きな経験になってもらえたらと願っています」

クリニック終了後も、本橋選手は子ども達へ参加プレゼントを直接手渡してサインを書いてあげたり、東京五輪の銀メタルを子ども達に感じてもらったりと最後まで笑顔で応じていました。

 

本橋選手の所属する東京羽田ヴィッキーズは、2024-25シーズンのWリーグフューチャー(2部)を優勝、来季からWリーグプレミア(1部)に昇格。来季はGM補佐も兼任する本橋選手は「来季の目標はプレーオフ出場です。去年成長出来た部分を土台にしつつ、簡単な勝負は無いと思いますが、皆でもっともっと成長を続けて目標を達成したいです。GM補佐としても、チームがより良くなるように選手とは別の視点からも支えていきたいです」

 

5月のBリーグファイナルはチームメイトとテレビの前で熱狂しながら応援していたという本橋選手。「琉球はもう一歩で優勝できず残念でしたけど、結果云々ではなく両チームが戦う姿には感動しましたし私達も勇気をもらいました。私達もそういうバスケを出来たらと改めて思いました。東京羽田ヴィッキーズとしていつか沖縄で試合が出来たら嬉しいです」

 

琉球ゴールデンキングスの活躍もあり盛り上がる沖縄のバスケットボール。しかし沖縄県内で女子のトッププレーヤーと直接交流したり、そのプレーを観戦する機会はまだまだ少ないのが現状です。男の子だけではなく女の子たちにとっても、今回のクリニックは大切な思い出となったはず。笑顔あふれる素敵なクリニックでした。

(取材、文:湧川太陽)

本橋菜子選手(左)とANA沖縄支店 河野辺朋広支店長(右)

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

沖縄バスケットボール情報誌アウトナンバー編集部 │ #琉球ゴールデンキングス 試合レポートなら #OUTNUMBER │ 沖縄県U18、U15、ミニバス情報も発信中です

目次