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集中力高いプレイでキングスが広島に勝利 琉球ゴールデンキングス vs 広島ドラゴンフライズ

(文:湧川太陽、写真:Hamataro)

3月8日(水)、琉球ゴールデンキングス vs 広島ドラゴンフライズが沖縄アリーナで行われた。

この日の試合はキングスのカール・タマヨ、広島のカイ・ソットという2人の若きフィリピン代表選手の対戦に注目が集まった。

タマヨが22歳、ソットが20歳で学年1つ違いの2人は、フィリピンでの高校時代も全国優勝を争う舞台で対決したり、フィリピン代表のアンダー世代から共に戦うライバルであり友人でもある。

この2人の若き『フィリピンの至宝対決』はフィリピン国内でも注目されており、フィリピンメディア向け専用の試合後記者会見も用意されていたほどだった。

 

混戦の西地区を争うキングスと広島の直接対決、フィリピンの至宝対決。さらにこの日からマスク着用の声出し応援が解禁された。久しぶりのリーグ戦ホームゲームは平日にも関わらずワクワク感で充満していた。

エバンス対策のゾーンディフェンス

キングスのスターティングメンバーは、#1 ジョシュ・ダンカン、#14 岸本 隆一、#30 今村 佳太、#45 ジャック・クーリー、#88 牧 隼利。

広島のスターティングメンバーは、#0 寺嶋 良、#3 辻 直人、#8 ケリー・ブラックシアー・ジュニア、#11 カイ・ソット、#13 ドウェイン・エバンス。

 

広島は注目のソットを初出場でスターターに起用。キングスは最初のポゼッションからクーリーがソットに1on1を仕掛ける。押し込むクーリーをソットがブロックするがこれはファウルとなる。

 

ソットはオフェンスでも220cmとは思えない軽やかな動きでレイアップを決める。

対するキングスは、ゲームスタートからディフェンスを2-3ゾーンを敷く。桶谷HCは試合後にゾーンディフェンスの意図を「(広島の)エバンス選手はゾーンに対する攻めが得意ではないから」と元チームメイトの弱点を知る指揮官の判断だった。

 

陣形を組んで待つのではなく、足をよく動かしプレッシャーをかけ続けるキングスのゾーンディフェンスに、広島はターンオーバーが続く。キングスはディフェンスでの良いリズムがオフェンスにも波及。牧がボールを運び、今村や岸本の連続3ポイントが飛び出す。

 

1クォーター終了時のスコアは、18−15でキングス3点リード。広島から7つのターンオーバーを奪ったキングスのゾーンディフェンスが光った。

 

『フィリピンの壁』カイ・ソットの存在感

2クォーター、広島のゾーンディフェンスに対して#24 田代直希が2連続3ポイントを決める。怪我明けの今季は好不調の波があったキャプテンの連続得点に、沖縄アリーナのファンも大声援を送る。

 

キングスは一気に波に乗るかと思われたが、広島はソットが才能の片鱗をみせる。ゴール下から素早い動きでダンクを決めると、#7 アレン・ダーラム得意の力強いレイアップを完璧なブロックショットで止める。

ソットの220cmの驚異的な高さと速さが、何度もキングスのシュートを阻む。残り5:35 ソットは再びダーラムをブロックショットで止める。

存在感を見せる『フィリピンの壁』ソットに対し、キングスは日本人選手がチームを引っ張る。岸本はソットの頭上を越えるフローターショットを決める。さらに岸本がポストディフェンスでブラックシアーに押し負けずスティール。そのまま牧が持ち上がり、ダーラムを経由して右コーナーで待ち構えた今村が3ポイントを決める。

さらに今村がディフェンスで身体を張りスティール。そしてダーラムのダンクにつなげる。残り1:35 スコア34-30とキングス4点リードする。

 

しかしまたもやソットがダーラムをブロック。広島は早い攻撃から辻が3ポイントを決めて残り30秒 34-35と逆転に成功。

 

その後キングスは牧がミドルジャンパーを決めて、前半終了のスコアは36-35とキングスわずか1点リード。キングスの3ポイントと、ソットの存在感。どちらも譲らない素晴らしい前半だった。

 

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