12月11日(日)、琉球ゴールデンキングスと茨城ロボッツとのGAME2が沖縄アリーナで開催された。前日のGAME1を延長の末逆転勝利したキングス。相手に試合の流れを渡してしまったGAME1前半の反省を活かして、この日は試合スタートからエナジー溢れるプレイを見せた。
「昨日とは違う」という強烈なメッセージ
キングスのスターティングメンバーは、#1 ジョシュ・ダンカン、#14 岸本 隆一、#30 今村 佳太、#34 小野寺 祥太、#45 ジャック・クーリー。
対する茨城は、#8 多嶋 朝飛、#11 チェハーレス・タプスコット、#17 山口 颯斗、#21 エリック・ジェイコブセン、#25 平尾 充庸。
試合開始直後、小野寺が魅せる。GAME1で活躍された#25 平尾に対してボールを持つ前から厳しいディフェンスを仕掛ける。
「昨日とは違う」という決意を示す、沖縄アリーナのファンへのメッセージだ。
さらにキングスはオフェンスでもGAME1からの布石を使ってきた。
頑固なまでにインサイドに攻め込んできたGAME1から一転、ペイントタッチから外にパスアウトして、クーリー(!)、ダンカン、岸本の3連続3ポイントで一気に試合の主導権をを握る。
その後も今村、松脇と3ポイントを積極的に狙うキングス。そうかと思えば田代がゴール下のクーリーにアシストパス。中外と茨城にディフェンスの的を絞らせない。
1クォーターは27−12とキングス15点リードで終了。
2クォーターもキングスはディフェンスのギアを落とさない。フリッピンがフロントコートから激しいボールプレッシャーを仕掛けて茨城のターンオーバーを誘う。
一人ひとりが決して手を抜かず身体を張り、適切なポジショニングを繰り返すソリッド(硬い)ディフェンスを続けるキングス。
キングスはその後もディフェンスの強度を下げず、2クォーターのオフィシャルタイムアウトまで茨城の得点をわずか4点に抑えこみ、2クォーター終了時には45−21と24点の大量リードを奪う。
3クォーターは茨城のシュートが高確率で決まり68-47と少し差を詰められるものの、4クォーターでまたもやディフェンスのギアをUP。4クォーター残り4:30のオフィシャルタイムアウトまでに茨城の得点をわずか4得点に抑える。
この試合ではいわゆる『セカンドユニット』としてベンチから出場するフリッピン、松脇、田代、牧も活躍。
フリッピンはチームトップタイの6アシスト、松脇は3ポイント8本中5本成功させた。
キングスの新戦力 #8 植松 義也
4クォーター残り3:30にはフリッピン、松脇、田代、牧、植松という外国籍選手無しの布陣も試す。この時間帯にアリーナを沸かせたのは、練習生から本契約を勝ち取った#8 植松 義也だった。190cmという身長だが高い身体能力を活かしてディフェンスとリバウンドでハッスルする姿に、アリーナの観客も拍手で後押しした。
試合後、桶谷HCに植松について聞いた。「今日は満員の沖縄アリーナで最初は緊張してましたね(笑)。それでも後半は躍動感あるバスケットしてリバウンドで貢献してくれていましたね。彼には得点よりディフェンスやリバウンドの泥臭い仕事で貢献して欲しい」
植松は日本人選手としても大柄な方ではない。だが桶谷HCは植松を外国籍選手のバックアップとしてインサイドの選手として使っている。その理由を聞くと、「植松は身長こそ190cmだが、ウイングスパン(腕を広げた時の長さ)が2m近くあるんです。横にも動けて上にも跳べるので、リバウンドを取る力は確実にある。そしてとても真面目でチームに徹してくれる。チームに一人いてくれたらとても助かる存在です。」
最終スコアは94-63でキングスが31点差の快勝で6連勝となった。
セカンドユニットがどれだけ貢献するかは『ポジションレス』を標榜するキングスにとって勝利に大きく直結する。厳しいゲームスケジュールが続くなか、セカンドユニットの活躍にも注目していきたい。
試合スタッツ:Bリーグ 2022-23 B1リーグ戦 2022/12/11 琉球 VS 茨城 | B.LEAGUE(Bリーグ)公式サイト