【CSセミファイナル】キングスが鮮やかな逆転劇で1勝1敗のタイに 

琉球ゴールデンキングス 沖縄アリーナ:4070人 千葉ジェッツふなばし
84 TOTAL 78
28 1Q 18
12 2Q 19
19 3Q 26
25 4Q 15

5月23日(日)、琉球ゴールデンキングスは沖縄アリーナで千葉ジェッツふなばしとのBリーグチャンピオンシップ2020-21セミファイナルGAME2を84対78で勝利し、1勝1敗のタイに戻した。

勝てば決勝、負ければシーズン終了となるGAME3は24日(月)19時5分から沖縄アリーナでティップオフとなる。

 

目次

1Q 琉球28-18千葉 岸本が口火をきり、立ち上がりにキングスが14-0のラン

GAME1を落とし、後がないキングスは立ち上がりから岸本隆一がエンジン全開で、ロケットスタートを切った。マッチアップする富樫勇樹を一瞬で抜き去るとカバーにきた佐藤琢磨に体を当てながらレイアップをねじ込み先制する。さらに田代直希がディープスリーとファールで得たフリースローを2本と左45度からスリーポイントを決めると千葉はたまらずタイムアウトを請求、キングスは開始2分で10-0ランに成功する。タイムアウト明けも岸本がペネトレイトからバンクショット、エバンスのジャンプシュートで14-0とした。浮足立った千葉は、ターンオーバーやオフェンスファールなどでリズムに乗り切れない富樫がベンチに退くと、代わりに入った西村文雄がスリーポイントを決めると、徐々に落ち着きを取り戻し反撃、16-11まで点差を縮めた。キングスはベンチスタートの今村佳太、船生誠也がスリーポイントを沈め再度リードを広げ、28対18で1Qを終了した。

 

2Q 琉球12-19千葉 ハイインテンシティと全員リバウンドで耐える

2Qキングスは、GAME1に引き続き、外国籍はクーリーのみの『オンザコート1』を採用した。対する千葉はギャビン・エドワーズ、ジョシュ・ダンカン、シャノン・ショーターの『オンザコート3』。しかしながら1分半でエドワーズが2つ目のファールを犯し、ベンチへ退くことになり、キングスのインテンシティの高いディフェンスと全員リバウンドを前に、千葉は優位性を活かすことができない。キングスも得点が伸びずに互いに我慢の時間帯となる。調子を上げてきた富樫の連続得点で、1点差まで迫るも最後に岸本がコーナーからミドルを沈めて40対37とキングスが3点リードし前半を折り返した。

3Q 琉球19-26千葉 点の取りあいから、じりじりと千葉がリードを広げる

3Qはセカンドチャンスから富樫がジャンプシュートではじまる。対するキングスもコーナーからエバンスがスリーポイントを決め返すと点の取り合いの様相を呈す。富樫がスリーポイントを決めれば、エバンスがペイント内で果敢にアタックし、エドワーズのファールを受けながらバスケットカウントを決める。さらに田代がスリーポイントを決めれば、サイズがお返しのスリーポイントを決める、、、など互いに譲らない。千葉は『オンザコート3』を活かして、ショーター中心に攻撃を展開し、徐々に点差を広げつつも、クォーター終了ブザーと同時に並里成がプルアップジャンパーを決め、59対63で3Qを終了。

4Q 琉球25-15千葉 沖縄アリーナの底力を発揮 研ぎ澄まされた集中力

4Q激しさを増す攻防の2分間硬直したスコアを動かしたのはまたしても岸本、西村の密着マークを振り切り、ディープスリーを沈めた。千葉はショーターの巧みなステップからレイアップ、コー・フリッピンのスリー、エドワーズのフックで、残り6分で62対70とこの日最大の8点まで千葉がリードを広げた。キングスはタイムアウトで仕切りなおすと、クーリーがフックを決め64対70とし、5分を切ってオフィシャルタイムアウトに。キングスの新旧キャプテンデュオが、ボールを運ぶショーターとボールを受ける富樫にびったりと張り付く。富樫へのハンドオフにスイッチアップした田代が、富樫のドリブルミスを誘うと、こぼれたボールをそのままレイアップに持ち込んた。ミスをした富樫も、直後のオフェンスでで縦にディフェンスを切り裂くと、ヘルプに入ったクーリーの手が接触し、4分を残して痛恨のファールアウトとなった。大黒柱が抜けたキングスは、直前のプレーで肩を痛めたエバンスをコートに戻す。絶体絶命の状況を迎えていたキングスだが、集中力は研ぎ澄まされた。今村のスティールからの速攻、田代のタフショット、岸本のスリーポイント、キム・ティリのスリーポイントで試合残り1分半でついに逆転に成功する。1分を切って富樫のフローターで再逆転するも、直後にエバンスがサイズのファールを受けながら左手レイアップをねじ込んだ。ボーナススローをきっちりと決めると、残り34秒で80対78とキングスがリードする。千葉は逆転を狙った原のスリーポイントが外れ、ファールを受けたキム・ティリが2本のフリースローを確実に決めると勝負は決した。キングスが沖縄アリーナに相応しい鮮やかな逆転劇で、1勝1敗のタイに戻した。

 

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この記事を書いた人

1983年11月5日生。東京都豊島区出身。那覇市在住。母が那覇市出身で2015年に沖縄移住。沖縄バスケットボール情報誌OUTNUMBERゼネラルマネージャー。
中学2年生のウインターカップ(1997年)で、当時圧倒的な強さを誇っていた能代工業を追い詰める北谷高校の勇敢な戦いぶりに衝撃を受け、以来沖縄のバスケットボールを追いかけるようになる。野球やサッカーに並ぶように、バスケットボールのジャーナリズムを発展させていくことを目指し、2018年10月にOUTNUMBERを創刊した。
2020年にはOUTNUMBER WEB、OUTNUMBER YOUTUBEを運用開始した。

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