11月6日(水)にB1リーグ第7節が日本各地で開催された。この記事ではアジア特別枠選手の活躍について、出身国ごとにレポートする。
フィリピン
キーファー・ラベナ
PG/SG / 183cm / 横浜ビー・コルセアーズ
vs A東京 (Lose 77-80)
スターター 23分06秒 13得点/2リバウンド/3アシスト/1スティール
ゲームスタッツ:日本語 / 英語
この試合の4クォーターはキーファー・ラベナのクォーターだった。3クォーター終了時点で0得点だったラベナが4クォーターだけで13得点と爆発。3ポイントと積極的なドライブで得点をあげる。最後はA東京がファウルゲームを制して、横浜BCは負けてしまうが、4クォーターの10分間、コートを支配したのは間違いなくキーファー・ラベナだった。
ドワイト・ラモス
SG/SF / 193cm / レバンガ北海道
vs 仙台 (Win 97-88)
スターター 27分59秒 11得点/6リバウンド/6アシスト/1スティール
ゲームスタッツ:日本語 / 英語
ドワイト・ラモスが北海道の勝利に貢献。試合開始直後からアシストと得点でチームをけん引。ラモスは4クォーターに重要なアシストでチームに勢いをもたらすと、オーバータイムにはディフェンスとリバウンドで活躍し、最後にはフリースローを2本とも決めて勝ちを決定づけた。ラモスが右膝の怪我から復帰して北海道は3連勝と絶好調だ。
カイ・ソット
C / 220cm / 越谷アルファーズ
vs 長崎 (Win 80-67)
スターター 24分05秒 13得点/8リバウンド/3アシスト/4ブロック/2スティール
ゲームスタッツ:日本語 / 英語
カイ・ソットは長崎との試合で素晴らしい活躍をみせた。インサイドの強さに加えて、トップポジションからパスの供給役にもなって3アシストを記録。フィリピン代表のチームメイトのエージェー・エドゥとのマッチアップでインサイドの主導権を争った。カイ・ソットは3クォーターの終盤に負傷でベンチに下がることになったが、越谷の今シーズン2勝目に大きく貢献した。
エージェー・エドゥ
C/PF / 208cm / 長崎ヴェルカ
vs 越谷 (Lose 80-67)
スターター 30分52秒 6得点/8リバウンド/0アシスト/1スティール/1ブロック
ゲームスタッツ:日本語 / 英語
エージェー・エドゥは30分以上のプレータイムを得て、チームのために戦った。越谷との試合はフィリピン代表のチームメイトであるカイ・ソットとのマッチアップが多く、フィリピン代表のレベルの高さがうかがえた。日本人エース馬場の欠場により、サイズ不足が心配される長崎だったがエドゥが長くコートに立ち続けて問題を解決。チームハイのリバウンドを記録し、存在感を示した。
レイ・パークスジュニア
SG / 193cm / 大阪エヴェッサ
vs 広島 (Lose 93-91)
スターター 33分28秒 15得点/5リバウンド/4アシスト/6ターンオーバー
ゲームスタッツ:日本語 / 英語
レイ・パークスジュニアは3クォーターに広島のディフェンスを攻略した。広島ディフェンスのわずかな隙をついて3ポイントを決めて、スティールからレイアップで得点し、アシストで味方の得点を演出した。しかし試合終盤に追い上げる広島のプレッシャーからか、大阪はミスを連発。レイ・パークスジュニアも連続でターンオーバーに絡んでしまい、チームは逆転負けとなってしまった。プレータイム33分28秒はチームハイ。疲労も考えられるため、もっとフレッシュに試合に出ることが出来ればハイパフォーマンスを維持できるだろう。
マシュー・ライト
SG / 193cm / 川崎ブレイブサンダース
vs 三遠 (Lose 112-89)
スターター 18分44秒 0得点/2リバウンド/1アシスト/0スティール
ゲームスタッツ:日本語 / 英語
マシュー・ライトが所属する川崎は、三遠にブロウアウトされてしまった。ライトは得意のピックアンドロールで得点を狙うが成功しない。審判の判定にもフラストレーションを感じてしまう。3クォーターに得点源の外国籍選手が5ファウルアウトしたことで試合は決まってしまった。ただ川崎は4日で3試合と超過密日程のスケジュールだったため、誰も彼らを責めることは出来ない。次は古巣である京都との試合なので、ハイパフォーマンスを期待したい。
中華人民共和国
サン シャオ
C / 210cm / 茨城ロボッツ
vs 宇都宮 (Lose 84-89)
10分12秒 4得点/1リバウンド/2アシスト
ゲームスタッツ:日本語 / 英語
チームの主力ビッグマンのジェイコブセンがインジュアリーリスト入りしているなかで、サン シャオの活躍が求められる。宇都宮の強力なインサイド陣を相手に身体を張ってプレー。オフェンスではスペースに走ることを怠らずにボールを受けて4得点。ビッグマンの人数が限られているなかで、外国籍選手を休ませることに成功。茨城の終盤の追い上げに貢献した。
マイケル・オウ
C / 208cm / 千葉ジェッツ
vs 群馬 (Lose 87-78)
DNP (出場なし)
ゲームスタッツ:日本語 / 英語
チャイニーズタイペイ
曾 祥鈞
C / 205cm / ファイティングイーグルス名古屋
vs SR渋谷 (Lose 80-66)
26分10秒 7得点/4リバウンド/1アシスト/1ブロック
ゲームスタッツ:日本語 / 英語
試合には負けてしまったが曾 祥鈞は26分の出場でBリーグに来てから最長のプレータイムを得た。理由は単純だ。この日の曾 祥鈞は素晴らしかった。ハッスルでチームに活力を与えている。3クォーターは10分間フル出場でチームに+10を与えて大きく貢献。パスをもらうための動きもスムーズになってきているため、これからプレータイムが伸びてくるだろう。
游 艾喆
PG / 180cm / 滋賀レイクス
vs 佐賀 (Lose 69-83)
スターター 17分59秒 4得点/2リバウンド/5アシスト
ゲームスタッツ:日本語 / 英語
Bリーグの全チームが游 艾喆を警戒している。この試合も佐賀のベストディフェンダーが游 艾喆をマークしてプレーを難しくした。苦しい状況であっても5アシストと一定の結果を出したが、チームの勝利のためには更なる活躍が求められる。
ガディアガ モハマド アルバシール
SG/SF / 189cm / 秋田ノーザンハピネッツ
vs 三河 (Lose 71-83)
14分15秒 4得点/2リバウンド/1アシスト/1スティール
ゲームスタッツ:日本語 / 英語
ガディアガの4得点はどちらもピックアンドロールからのスムーズなオフェンスだった。
一つ目はビッグマンのディフェンスを引きつけてジャンプショット。二つ目はディフェンスの対応が遅れたのを見逃さずにレイアップと良い判断で得点した。
韓国
ヤン ジェミン
SF / 201cm / 仙台89ERS
vs 北海道 (Lose 97-88)
18分02秒 3得点/2リバウンド/0アシスト/1スティール
ゲームスタッツ:日本語 / 英語
ヤン ジェミンの唯一の得点はチームに希望をもたらす3ポイントだった。9点のビハインドから6点差まで縮めて逆転の希望をつないだ。ヤン ジェミンはいつも正しいポジショニングで正しい選択をしてくれる。仙台にとって重要な選手であることは間違いない。もう少しシュートチャンスがほしい。18分のプレータイムでシュートを放ったのが2本というのは少なすぎる。
(文:新里樹真)