知名梨里亜(西原高校)「全国がない分、県を絶対に取りたかった」

知名梨里亜

写真・文:大井 聖路

西原高校は昨年、3年生主体のチームで全国インターハイ8強入りを果たしたが、今年は12年生主体のチームへと変貌を遂げている。知名祐里や具志堅夏琳といった偉大な先輩の陰に隠れていた下級生は多く、他の強豪校に比べると世代交代に時間がかかっている印象を受けた。昨年11月の新人大会で2位、今年1月の小橋川杯で3位と、新チームは県大会のタイトルを取れずにいた。

その西原が県高校総体で頂点に立ち、女王の座を奪還した要因の一つに、2年生ガード知名梨里亜の成長が挙げられる。知名はゲームコントロール力に長けたガードとして入学時から注目されていたが、今大会では一転して得点を量産。決勝戦では要所でバスケットカウントを決め、チームを勢いに乗せた。姉の祐里(西原高→シャンソン化粧品)からエースガードの座を受け継ぎ、県高校総体連覇を果たした今の心境を語ってもらった。

知名梨里亜

知名は積極的なプレーでチームを優勝に導いた

 

悲願の優勝。ガードというポジションの責任

――現行チームになって初めての県大会優勝、おめでとうございます。

ありがとうございます。このチームでまだ一回も優勝したことがなかったので、チーム全員で一つになって優勝できたことが本当にうれしいです。

――決勝の対小禄戦を振り返って、3Qに追い上げられた要因は?

リバウンドがダメで、ディフェンスも前から当たったけれど抜かれることが多くて、あとは気持ちの部分。みんな焦っていました。

――そこから立て直せた要因は?

自分はガードなので、ガードがつぶれたらチームがつぶれてしまうので、しっかりと自分のポジションに責任をもって、強気でガツガツ向かっていきました。

――知名選手はゲームをコントロールするポイントガードという印象を持っていましたが、今大会は積極的にシュートを狙っていました。プレースタイルが変わりましたか?

今までは消極的な部分があって、パスしか出せなかったんですけど、練習の中で先生からよく『ドライブに行け』と言われて、それを普段から意識していたので試合で出せたと思います。

知名梨里亜

優勝決定の瞬間。ハイファイブで仲間と喜びを分かち合った

 

強い決意で県大会を制した背番号『7』

――今年は全国インターハイが開催されない中での県大会でした。どのようにモチベーションを上げましたか?

全国大会がない分、県(大会)を絶対に取るという意識で、みんなでがんばりました。

――新型コロナウィルスの影響でチーム練習ができない間、どのように過ごしていましたか?

お家で自主練をしていました。

――『沖縄狭い』と言われるかもしれませんが、たまたま、知名選手がお姉さんと一緒にランニングしているところを見かけました。

はい。よく走っていました。

――今大会は背番号7で出場しました。これはお姉さんが高校時代につけていた背番号ですが、意識はしていますか?

よくお姉ちゃんと比べられるんですけど、自分には自分の良いところがあると思うので、自分の個性を出していきたいです。

――『ここはお姉ちゃんに勝っている』という得意なプレーを教えてください。

ドライブインからのジャンプシュートが得意なので、そこは勝っていると思います!(笑)

知名梨里亜

得意のジャンプシュート

 

知名梨里亜

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