写真・文:大井 聖路
男子準々決勝 | ||
美来工科 | 宜野湾 | |
116 | - | 47 |
37 | – 1Q – | 5 |
31 | – 2Q – | 17 |
16 | – 3Q – | 13 |
32 | – 4Q – | 12 |
名護高校を強豪に育て上げた名将・宇地原尚彦氏が監督に就任してから、短期間でめきめきと力をつけ、古豪復活を遂げた美来工科高校(旧:中部工業)。準々決勝は金城バーニー監督率いる強豪・宜野湾との対戦となった。
美来工科は試合開始直後からオールコートディフェンスを仕掛け、序盤から主導権を握った。長身選手はおらずセンター不在のチームながら、オールコートディフェンスと全員リバウンド、そこからのトランジションで相手を翻弄する。
ハーフコートオフェンスでは、パワーフォワードの選手がストレッチ4として働くことでフロアを広く使い、オフボールのスクリーンでフリーを作り出してガードがピンポイントのパスを出す。1試合中7人の選手が3ポイントシュートを決め、ディフェンスを広げてからのドライブも効果的に決まる。終わってみれば戦前の予想を覆す大差で決着がついた。
美来工科はオールラウンドにプレーできる選手が多いが、組織としての制御を失えば器用貧乏なチームに陥る危険性もある。そんな不安を払しょくし、個の能力をまとめ上げ、組織力へと昇華させているガード#27島袋王鳳のクレバーなゲームメイクが光る試合であった。