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2020年Bリーグは第2フェーズへ さらなる成長へチェアマンのバトンタッチ 

写真提供:B.LEAGUE

Bリーグ立ち上げから5年間走り続けてきた大河正明氏から敏腕経営者島田慎二氏へチェアマン交代

5月26日(火)Bリーグの理事会において大河正明チェアマンの交代、異動についての審議が行われ、6月30日付けで大河氏がチェアマンを辞任し、後任には千葉ジェッツふなばしの代表取締役会長である島田慎二氏が就任することがわかった。2015年からJBAの専務理事・事務総長を務め、Bリーグの初代チェアマンとしてBリーグの立ち上げに尽力してきた大河氏。この5年でバスケットボールは野球、サッカーに次いで、メジャースポーツとしての地位を確立しつつある。

次世代構想、中期計画において若い人に準備段階から引き継ぎをしていくことが適切

昨年7月に行われたBリーグカンファレンスで発表した『BEYOND2020』というタイトルの中期計画で、リーグは2020年から『PHASE2』と表現する次なる成長段階に突入するとした。2026年へ向けた新たなB1参入基準(2024年から審査適用)やリーグのビジョンにとって、若くて力のある後進に道を譲るタイミングであると大河氏は強く感じているようだ。「次世代構想ということで、2026年に新しいBリーグの形を示させていただいたわけですけれども、チェアマンの任期の上限というのがもともとございますので、いずれにしても2026年に自分自身は不在であります。それであればむしろ『PHASE2』として始まる『BEYOND2020』を次の新しい人、若い人に準備段階から引き継ぎをしていくことのほうがむしろ適切なんだろうと強く考えました」。

私のような立場にいる人間があたかもオーナー経営者のようになっていくということが、組織は絶対的に良い方向にいかない

また、これまで銀行員、Jリーグを経て企業人として組織のバランスをとりながらリーダーシップを発揮してきた大河氏には、長期政権がもたらす権力集中など、自分がい続けることがガバナンスにとってマイナス面もあると考えている。「自分で意識しなくても、1年1年長くやればやるほど、僕に対してものが言えなくなったりとか、忖度が働いたりとかってするのが世の常だと思います。これはオーナー経営者は別ですよ、自分で事業を興したような人っていうのは別ですけれども、私のような立場にいる人間があたかもオーナー経営者のようになっていくということが、組織は絶対的に良い方向にいかない、特にスポーツ界にそういうことがまあまあ見られるんじゃないかなという思いが強くあった」
「長期政権というのがやはり権力が集中したり、ガバナンスの欠如があってはならない。そういったところがスポーツが未成熟な部分だと考え、それをいつも頭に置いて常に全力疾走をしてきた」今回の引き際も絶妙なバランス感覚がなせる所作だろう。

最悪の事態においても、リーグとして各クラブに分配金を支払い、1チームも潰れることなくリーグも存続する目途を立てた

リーグの分裂から統一へ、B1B2の36クラブが足並みを揃えて歩んできた5年間、集大成の2020年に見舞われたコロナ問題対しても、最悪の事態においても、リーグとして各クラブに分配金を支払い、1チームも潰れることなくリーグも存続する目途を立てたという。「最後にコロナ問題があります。簡単には収束しないと思われます。第2波、第3波ということも巷では言われております。そんな中でもし仮に来シーズン1試合もリーグ戦が行われないという最悪な事態になった時にも、クラブに配分金を支払いつつ、リーグがしっかりと1年間生き延びるだけの資金調達をリーグ自身が行う、こちらについても一定の目処が立ちました。さらにクラブ自身も、私たちがしっかりとコミュニケーションをとり、長期の安定した資金の借り入れなどを行い、最悪の事態においても1チームも潰れることなく、そしてリーグも存続し1年間を過ごせる、こんな資金調達の手段も目処が立ったということも踏まえて今回辞任をすることとした次第であります」

2015年4月のゼロゼロスタートから2016年Bリーグの開幕を経て、日本バスケの躍進を支え続けた『PHASE1』大河正明氏から『Beyond2020』を機に『PHASE2』島田慎二氏へ

この5年間で最も大変だったこと、印象に残っていることを尋ねると
「いちばん良いも悪いも印象に残っているのはやはり開幕戦のときですかね、本当にゼロゼロスタート、売上見込みもゼロ、そして従業員もゼロというところで2015年4月はじまりですね。16年の秋には開幕、1年半後だけが期限が区切られていた仕事だったですから、ちょっと今過去の自分のスケジュールなんかも眺めたりしていたんですけれど、開幕までの1年半というのは本当に殺人的に(忙しかった)。バスケットボール協会の専務理事事務総長というのも兼ねていたので、よく身体がもってできたなと思っています。そこがいちばん印象には残っています」琉球ブースターにとっては一生忘れない2016年9月22日のBリーグ開幕戦の裏に、大河チェアマンの『殺人的』と振り返る仕事があった。開幕後もBリーグは順調に発展を遂げてきた。激動の5年間を走り続けてきた大河氏には、FIBAバスケットボールワールドカップ2023への機運が高まる沖縄でゆっくりしてもらいたい。


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街改造チャンネル~バスケットで沖縄市コザを改造~

FIBAバスケットボールワールドカップ2023
2023年8月25日~9月10日まで
開催地:沖縄市、インドネシア、フィリピン

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