第25節Game1 キングス大阪に21点差の快勝 ルーキー松本礼太の初得点に大歓声

3月19日(土)、B1リーグ第25節。琉球ゴールデンキングスは、ホームで大阪エヴェッサと対戦した。

3日前の水曜日に三河に苦しめられながら勝利したキングス。ボールムーブメントを意識するあまりターンオーバーが多くなってしまった試合だった。

キングスは大阪とは2月2日にも対戦してスコア 96-49と47点差をつけて快勝した。その時は大阪の得点現である#25 ディージェイ・ニュービルを今季最低得点タイの5得点に抑え込んだ。

bjリーグ時代からのライバルでもある大阪エヴェッサに再び勝利なるか。

 

目次

大阪に終始リードを奪い21点差の快勝

キングスのスターティング5は、#3 並里 成、#4 コー・フリッピン、#30 今村 佳太、#13 ドウェイン・エバンス、#45 ジャック・クーリー。

大阪のスターティング5は、#3 エリエット・ドンリー、#25 ディージェイ・ニュービル、#20 合田 怜、#33 アイラ・ブラウン、#10 デイビッド・ドブラス。

 

キングスの初得点は今村の左45度からの3ポイント。シュートを放つ前からスクリナーとして大阪のインサイド選手に身体を張りつつ、ボールを受けた瞬間に迷いなく放った素晴らしいシュートだった。

 

その後もキングスは速い展開から得点を重ねた。ハーフコートオフェンスでもボールがよく動き、リズム良い攻撃が出来ていた。

 

試合後にキングス桶谷HCもこの日のオフェンスには手応えを語っていた。

「今日はフォース(ボールが止まる)することもなく、ボールムーブメントをしてサイド・トゥー・サイド(ボールを横に展開して相手を揺さぶる)も出来ていた。その中で相手がクローズアウトシチュエーション(3ポイント付近の選手に素早く寄る)になったらこちらがペイントエリアにアタックも出来ていた。三河戦より良いオフェンスが出来た」

 

その後もキングスの魂である並里が躍動感溢れるプレイでチームを引っ張る。並里は最終的に16得点。特にFG成功率が7/9。3ポイントは放った2本を全て決めた。

 

試合後の記者会見で並里は3ポイント好調の要因を聞かれるとこう答えた。

「特に変わった事をしているわけではないが、今シーズンはダーラムやエバンスがいて自分のアウトサイドシュートの機会が増えると思っていたので、そこを意識して練習していたのが良い結果につながっていると思う」

 

守備でもキングスは激しいディフェンスで大阪に自由に攻撃させず、3クォーターの大阪の得点をわずか9得点に抑えた。得点源のニュービルにもフリッピンや小野寺が厳しいディフェンスを見せて、この日ニュービルを17得点に抑えた。

 

試合は終始キングスがリードを奪い、3クォーター終了時点のスコアは71 – 45とキングス26点リード。

 

4クォーター 残り8:30、今年2月に特別指定選手としてキングスに加入した#11 松本 礼太が、沖縄アリーナのコートに初めて立った。会場からルーキーを後押しする暖かい拍手が起こった。

 

松本はチームメイトが作ってくれたシュートチャンスに、ルーキーらしく思い切り良く3ポイントシュートを放った。1本目は惜しくもリングに嫌われたが、左コーナーから放った2本目の3ポイントをしっかり決めてみせた。

ルーキーの記念すべきプロ初得点に、沖縄アリーナのファンはこの日一番の大歓声とともに諸手を挙げて祝福した。

 

最終スコアは86 – 65でキングスは大阪に21点差の快勝。試合後のマイクパフォーマンスでもフリッピンが松本をファンに紹介するなど、厳しいスケジュールのなかチームの結束を感じさせる勝利となった。

 

 

試合後の記者会見

試合後の記者会見には、プロ初得点をあげた松本も登場。キングス入団のエピソードも語ってくれた。

 

キングス 桶谷HC

──試合の総括

前半ターンオーバーが多かったが、3クォーターで遂行力高くプレイしてビッグクォーターを作れた。チームとして良いゲームが出来た。

連戦続きで5対5の練習をする時間も中々無いので、試合の中でトライ出来る事を試す事が出来たのもよかった。

──過密日程でどうチームを作っていくのか?

水曜ゲームがあると、土日に試合をして月曜は休む。火曜日は激しい動きをすると水曜日ゲームに影響が出てしまうのでウォークスルー形式(動きの確認)に留める。出来ない事もあるので、試合の中で確認出来る事はどんどん積み重ねて、プレーオフまでに一番強いキングスにしていく。

 

──松本選手について

本当に真面目で、キングスの中で積極的に何でも吸収しようとする意欲があるので将来が楽しみです。彼に必要なのはあとは自信だけ。そうすれば彼は一回りも二回りも成長するはずなので、どんどんチャレンジしていって欲しいです。

 

キングス#11 松本 礼太

──プロ初得点の感想は?

アウェーの滋賀戦で初出場したが先輩たちが回してくれたパスを決め切る事が出来ず、その次の広島戦ではシュートを打たずに終わってしまった。今日は試合に出る前に先輩たちから「(シュートを)打っていけ」と言われたので、どんな状況でも必ずシュートを打ち切ろうと決めていました。1本だけでしたが決める事が出来て良かったです。

 

──シュートが決まった時のホームの大歓声は聞こえていましたか?

1本目を外した時に「あぁー」という声が聞こえたので「(次は)決めたいな」と思って、2本目でシュートが入って歓声があがったのでとても嬉しく思いました(笑)。

 

──初めてホームの観客の前でプレイした印象は?

キングスの試合はずっと大学生時代から見ていて、沖縄の方々は熱狂的なファンが多いなと思っていたので、今こうして沖縄アリーナでプレイ出来ている事に感謝したいです。ファンの方々に恩返しできるようなプレイをしていきたいです。

 

──キングスから特別指定選手の話が来た時の気持ちは?

僕は大学でも試合に多く出場することもなかったし、特別活躍した訳でもなかったので、桶谷さんには正直に「僕で大丈夫ですか?」と聞きました。

その時桶谷さんは「もちろん活躍する事も大事だけど、キングスは全員で戦うチームだから気にしなくていいよ」と言ってくれたので、自分に出来る事を最低限やっていこうとキングス入団を決めました。

 

──ファンの皆さんにはどんなプレイを見せたい?

アグレッシブにプレイする事はもちろん、ベンチでの声出しも含めてルーキーらしく色々な事を一生懸命にやっていきたいです。

 

──初得点の次のステップとして実現させたい事は?

大学で出来ていた事がプロの世界では出来ていない事もあるので、いい先輩方が多いので多くを吸収して、ノーマークをきっちり決めたり、激しいディフェンスをする選手に成長したいです。

 

──優勝争いをしているチームにどのように貢献したいか?

入団時に桶谷さんからも「試合に出場する機会はそう多くないかもしれないし、勝敗が決した終盤にしか出られないかもしれないが、それでもやって欲しい」と言われました。日頃の練習からハードにプレイしたり、試合でもベンチからチームを鼓舞したり、裏の部分でチームに影響を与えられるような選手になりたいと思います。

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この記事を書いた人

地元で開催されるFIBAバスケットボールワールドカップ2023に貢献するべく奮闘中!
趣味はスポーツビジネス関連の研究。note、Twitterもフォローしてくれると喜びます。

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