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自分たちがやるべきディフェンス 〜第25節 キングスvsシーホース三河

2021年3月3日、沖縄市体育館での西地区首位攻防戦は85-75でホームのキングスが勝利。

85点をあげたオフェンスではなく、チーム全員が40分間集中して足を動かし続けたディフェンスがもたらした快勝。

 

試合後のキャプテン田代はこう話した。

「前回のホームで戦った天皇杯は、自分たちがやりたかった事が全然出来ずに本当に悔しい負け方をしてしまった(1月13日 キングス60-85三河)。今日はホームで戦うのに対三河で3連敗は絶対に許されないので、何としてもチームで勝ちたかった試合でしたね。」

「天皇杯で敗れた当時は、自分たちがディフェンスでやるべきことをせず、頭が戦術に走ってしまっていた。」

「その前に、ちゃんと自分たちがやるべきディフェンス、(相手との)コンタクトをしっかり取り、右にいかせないとチームで決めているならそれを40分間やり通す。それが出来ていなかったのはチームとしては良くないプレーだったと思います。」

「ただ、今日の試合は自分たちがやるべき事が出来ずにシュートを打たれてしまった場面は少なかったと思います。」

 

キャプテンが話したチーム全員が集中したディフェンスを象徴する場面がある。バスケットLIVEでぜひ何度も観て欲しい場面だ。

3Q残り4:27 17秒間の攻防

直前のプレイでは、田代が金丸からスティールしてワンマン速攻、ガードナーからシュートファウルを獲得。集中したディフェンスで徐々にキングスペースになってきている状況。

三河オフェンスが始まるこの時点での両チームのマッチアップは

#5 コリンズワース - #13 エバンス
#1 川村 - #14 岸本
#14 金丸 - #24 田代
#32 シェーファー - #88 牧
#21 ウィティングトン - #41 ティリ

田代が2本目のフリースローを決めた後からのキングスディフェンスだ。

金丸はフリースローの最中からフロントコートのコーナーにポジション。それをフリースロー終わりの田代がダッシュでマークに戻る。金丸も田代も次のプレイに集中している。

しっかり金丸にコンタクトする田代の背後からウィティングトンがスクリーンをセットするため近づく

ウィティングトンのスクリーンに田代は身体をぶつけてファイトオーバーで金丸を逃さない。ティリも金丸の飛び込むコースを塞ぎつつウィティングトンを外さない。

名シューターは名スクリナーでもある。当然金丸も。自分へのスクリーンが不発に終わると金丸はすぐさま外へ飛び出すウィティングトンへのスクリーンをティリにセット。同時に田代のカバーが遅れるように腕を絡めているのも分かる。
しかしウィティングトンをカバーするために牧がシェーファーを捨ててチェックに行こうとしている。

もちろん金丸のスクリーンは自分がフリーになる為の囮でもある。すぐさま開いてボールを受けようとするが、後ろから岸本が川村を捨てて金丸にスイッチ。ティリも深追いせず目の前のシェーファーにすぐスイッチ。

再度オフェンスをセットするためにドリブルでトップオブザキーに上がるシェーファー。
ウィティングトンをマークしている牧はシェーファーのコースを消しつつ隙あらばスティールできるようボールプレッシャーを忘れない。田代も金丸のマークを岸本と交換。
三河も勿論どこでマークマンのズレが起きているか把握しており、川村がボールを受けに走る。

ドリブルを止めたシェーファーはこの時点で3つの選択肢があった。
・ウィティングトンへパス
・川村へパス
・その場でシュート
しかしウィティングトンは岸本とティリに挟まれそう。自身のジャンパーはチームオフェンスの決まり事には無い。よってマークマンがズレている川村にパスを選択した。

しかし川村には牧がすでにスイッチ。シェーファーのドリブルが終わった瞬間にウィティングトンへスイッチしようとするティリにも注目だ。

牧は素晴らしい脚力で川村のドライブを阻止。両手を大きく広げてドリブルの止まった川村のパスコースを限定。川村は近くのシェーファーにボールを返す以外の選択肢が無くなった。

マークが岸本になっているシェーファーはミスマッチを利用するためドリブルでローポストに下がろうとする。

しかしそこでも牧。
トップに駆け上がる川村に付きつつシェーファーのドリブルコースに入りボールへプレッシャーをかける。

シェーファーからスティールした牧は三河ディフェンスを置き去りにしてファストブレイク。

欲を言えばここはダンクで決めて欲しかったが、素晴らしく攻撃的な17秒間のディフェンスからの速攻だった。

cannot afford

試合後のキングス藤田HCはチームの現状をこう評した。

「ディフェンスのマインドセットを見失っていたチームだが、少しずつ立ち直ってきた。今後も緩む事も無いように。負けて学ぶゲームをしている暇はもう無い。」

 

強豪三河はキングスに突きつけられたこの宿題にどう回答するのか。

4月の沖縄アリーナオープニングゲームで対戦する両チーム。楽しみだ。

 

 

 

 

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