育成はユース、指名は即戦力 琉球ゴールデンキングスの明確なドラフト戦略 安永淳一GMインタビュー [2026.01.29]

1月29日(木)、Bリーグは初のドラフトとなる「B.LEAGUE DRAFT 2026」東京ドームシティホール Kanadevia Hallで開催した。

2026−27シーズンから「B.革新」としてリーグ構造を大きく変革するBリーグ。そのトップリーグとなるBプレミアは新人選手獲得をこれまでの自由競争ではなく、ドラフト指名制度を採用する。

プロ野球とは違い完全ウェーバー制度となるBドラフトは、2025年12月に指名順位を決定するロッタリーを実施済みで、全体1巡目1位指名権はサンロッカーズ渋谷が獲得。琉球ゴールデンキングスは1巡目20位指名権を保有していた。

目次

指名スキップ(回避)が連発 「Bクラブのシビアな決断」

初のBドラフトという事あり、ドラフト会議開始前から、会場は独特の緊張感そしてどんなイベントになるかのワクワク感を感じる雰囲気だった。

そして始まったBドラフト。1巡目1位のサンロッカーズ渋谷は、山﨑 一渉(NCAA ノーザンコロラド大)を指名。1巡目2位の茨城ロボッツは赤間 賢人(東海大学)を指名した。

だが、1巡目3位指名を持つ千葉ジェッツは指名を回避。その後も数多くのBクラブが指名を回避していく。結果的にドラフト1巡目に参加した23クラブ中、17クラブが指名を回避。1巡目で指名された新人選手は6人のみとなった。2巡目で指名された新人選手は2人、3巡目で指名された新人選手は3人。ある意味「Bクラブのシビアな決断」を示す結果となった。

琉球ゴールデンキングスは、1巡目20位の指名権を回避、その後2巡目、3巡目にも参加したが同様に指名回避となり、今回のドラフト獲得選手は無しという判断を下した。

参照:【公式】ドラフト指名結果 | B.LEAGUEドラフト 2026 | B.LEAGUE(Bリーグ)公式サイト

OUTNUMBERは、Bドラフト終了直後の琉球ゴールデンキングス 安永淳一GMにインタビューを行った。そこで安永GMが語ったのは「育成はユース、指名は即戦力」という琉球ゴールデンキングスの明確なドラフト戦略だった。

「育成はユース、指名は即戦力」安永GMインタビュー

Q:今回のドラフトに対する率直な感想と、キングスとしての戦略について教えてください。

安永GM:基本的には育てる選手は、やはりユースプログラムから育てたいというコンセプトを持っています。

その中でドラフトの選手というのは、2年後、ローテーションの核になるような期待ができる、言い換えると「即戦力」。「デベロップメント」や「プロジェクト」といった言葉を使う場合もありますが、あくまでも即戦力というところで見て1巡目を考えていたので、1巡目に関しては、僕らの指名順番にまでは回ってこなかったというのがあります。

2巡目、3巡目に関しては、デベロップメントの観点で選手を選ぶという選択肢もありますが、僕たちもユースプログラムに多くの選手がいますので、そこを成長させていかなければいけないというのもあります。ドラフトでは即戦力か、無しか、それだけの厳しい判断です。

Q:ドラフト中、厳しい表情をされていましたが、ドラフト会議中その瞬間ごとにシミュレーションをして判断していたのでしょうか?

安永GM:心の中には色々選手の名前はあったんですけども、やはり逆に「あ、この選手がそこに行ったらいいフィットだな」とか「なるほどな」とか、そういうのを逆に色々思いながら、対戦相手がどうしているっていうのを勉強させていただいていたという感じです。

Q:全体的に指名スキップ(回避)が多かった印象です

安永GM:デベロップメントの観点でセレクションしていれば、セレクトする選手は絶対(いる)と思うんですけども、我々キングスに関しては、8人なら8人のローテーションに入ってくるような選手をやはり求めています。

Q:キングスは3巡目まで指名権がある中で、もし状況が違えば指名する戦略もありましたか?

安永GM:一応ありますけども、申し上げた通り、やはり育てるべき選手というのは自分たちはいるので、それを考えてバランスを取りました。僕たちのロスターは極端で、昨季は所属選手が少なくて、逆に今季は練習生も含めてまだたくさん選手がいるので、その中でさらに追加するという枠が、そもそもキングスには無いのが現状です。

Q:例えば3年後、5年後にキングスのドラフト戦略を大きく転換することは考えていますか?

安永GM:そうですね。その時々のチーム状況、あるいはリーグのレギュレーションに関しても、そこを気にしながら進めていく方がいいのかなと思っております。

Q:NBAのご経験もある安永さんから見て、今回のBリーグドラフトの可能性や改善点はどう感じましたか?

安永GM:いや、まだ本当に1回目なので、1回目にしては上出来だと思いますし、やはり「今」を見るのではなくて、5年後、10年後のドラフトを見て考えていく中で、こういうスタートは良いのではないかなと思います。

bjリーグ時代にもドラフトを経験していますが、必ずしも指名回避があったことがネガティブでもないと思いますし、1巡目で選ばれなかった選手が2巡目に回ってしまったというのもネガティブではないと僕は思っています。

ドラフトは選手の格付けを決定付ける場所ではないです。NBAでも一緒で、ドラフトの上位で選ばれたのにNBAにはフィットしなくて、NCAAではすごかったけどNBAではフィットしなくて結果、NBAには居場所がなくなった。でも海外に行ったらまたこうフィットしたとか色々あると思うので、これは一つのプロセスだと考えています。

Q:ドラフトからBプレミアへ、まさにここからスタートということですね

安永GM:はい。これからどんどん上がる階段の1歩目かなと思いますね。10年後に「第1回ドラフトはこうだったのか」と振り返るような。そういう観点で見ていけたらなと思います。成長が楽しみです。

(取材・文:湧川太陽)

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