琉球キングス年内最終戦に勝利 川崎から意地の1勝をもぎとる

琉球 川崎
72 TOTAL 63
18 1Q 20
19 2Q 15
17 3Q 13
18 4Q 15

ホームでの連敗は絶対に許されない インテンシティを40分間保ち続けたキングス

序盤は川崎#0藤井と#22ファジーカスのツーメンゲームに手を焼いたキングスだったが、『ホームでの連敗は絶対に許されない』という覚悟がみなぎる激しいディフェンスとリバウンドへの執着で、川崎よりも五分五分のボールを多く確保した。前半は37対35とたった1ゴール差のリードで折り返したものの、キングス優勢に試合を進めていた印象が強い。

モメンタムは後半の立ち上がりにやってきた。#45ジャック・クーリーの真骨頂であるオフェンスリバウンドから粘っての得点、今村の巧みなレイアップ、ファーストブレイクから並里成の得点で43対35と抜け出す。川崎はたまらずタイムアウトで立て直しを試みるも、直後ファジーカスが3つ目のファウルをコールされ交代を余儀なくされる。川崎としては我慢の展開の中、代わって入った#5ボンズのスリーポイントや速攻などで3点差にまで詰めるも、終了間際にキングスは石崎のお膳立てから並里がスリーポイントを決めて54対48と6点リードし勝負は最終クォーターへ。

4クォーターも藤井とニック・ファジーカスのツーメンからのシュートで4点差にする。しかし直後クーリーに誘われファジーカスは4つ目のファウルを犯してしまう。インサイドで攻勢を仕掛けるキングスは、エバンスのペネトレイトからシュートファールを誘い、落ち着いてフリースローを2本決める。さらに岸本のレイアップ、クーリーのゴール下で連続6得点で60対50と10点差に広げる。6分を切りファジーカスをコートに戻し高さのある『オンザ3』(外国籍選手2名+帰化選手)で追いかける川崎に対し、高さでは劣るキングスはリバウンドへのただならぬ執着をみせ、川崎につけ入る隙を与えない。#30今村、#24田代はフィジカルにプレーし、勢いに乗せてはいけない#14辻直人にプレッシャーをかけ続けた。勝負どころで起用された#88牧はディフェンスではマッチアップする#34アギラールに自由を与えず、オフェンスではジャンプシュートとスリーポイントを決めた。最後まで集中を切らさずに40分間戦い抜いたキングスが最終スコア72対63で、2020年の最終戦を勝利で飾った。キングスは通算18勝7敗とし、同率で三河が並ぶも対戦成績により西地区2位につけている。次節は1月2日(土)、3日(日)にアウェーで千葉と対戦する。

 

目次

藤田弘輝HCのコメント 選手のエナジーとエフォートの勝利

Q、試合を振り返って

選手のエナジーとエフォートの勝利だったと思います。本当によく頑張ってくれた、それに尽きると思います。

Q、ペイント部分での得点が川崎よりも上回りましたが、どのような指示をしていましたか?

オフェンスに関してはジャック・クーリーのところをもっと見ようとチームで共通の意識を持ってやりました。それはよく意識してくれました。今後の課題としては、ポストばかりになって重くなってしまったときに、ピックアンドロールなのか、スクリーンゲームなのか、オフェンスをもっと散らせていければと思います。ラスト5分の時間帯で『スリービック(外国籍選手2名+帰化選手のニック・ファジーカス)』をやってこられたのは、正直気持ちがよくはなかったんですけども、そこを牧、田代、今村がすごくファイトしてくれたので助かりました。

 

牧隼利選手コメント ずっとチャンスを待っていた

Q、今日の勝因と自身のパフォーマンスについて

チームとしては昨日失点が多かったので、今日は強烈なオフェンス力を持つ川崎を60点代に抑えられたこと、序盤から強度を高くディフェンスできたことが勝因だと思います。個人的には、帰化選手も入れて外国籍選手が3人いる時間帯で自分が身体を張る役割をコーチに与えられて、少しでもそこで貢献出来て一番大事な場面でコートに立てたことが良かったと思います。

Q、プレータイムが伸びていないかったなかで、クラッチタイムで出場できたこと、シュートを決めれたことについて

久々に4Qのしびれる場面でコートに立っていて、試合中も『ひさびさだな』と感じつつ、そこをものすごく楽しめたかなと思います。シュートに関してはまだまだ前半でも決めれる場面ありました。そういうことも含めて練習しているので、そこは決めきる自信はあって、打ち切れたことがよかったと思います。常に練習して準備はしていましたし、やり切る出し切るというつもりでずっとチャンスを待っていたので、そこを今日1本のシュートを決めたこととディフェンスで身体を張れたことで少しはコーチの信頼を高めることが出来たのかなと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1983年11月5日生。東京都豊島区出身。那覇市在住。母が那覇市出身で2015年に沖縄移住。沖縄バスケットボール情報誌OUTNUMBERゼネラルマネージャー。
中学2年生のウインターカップ(1997年)で、当時圧倒的な強さを誇っていた能代工業を追い詰める北谷高校の勇敢な戦いぶりに衝撃を受け、以来沖縄のバスケットボールを追いかけるようになる。野球やサッカーに並ぶように、バスケットボールのジャーナリズムを発展させていくことを目指し、2018年10月にOUTNUMBERを創刊した。
2020年にはOUTNUMBER WEB、OUTNUMBER YOUTUBEを運用開始した。

目次